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scene 7

ミスマルカ興国物語読んでたら遅くなったってしまったぜ。

ついでにリアルも忙しくなってきたぜ!!

更新が減るかもだけどよろしく!

教習所の裏門を超え二人は林に踏み込んだ。

どうやら定期的に人の手が入っているらしく、それなりに広くはあるが日差しも入ってきているので視界も良く、森林浴も楽しめそうな細長い杉の立ち並ぶ何の変哲もない林だった。

二人は特に気負いもなく奥に進んでいく。


「モンスターとかはいなそうだな」


「いてもチュートリアルに出るような敵は初心者にやられるためにいるようなもんだぜ?

一人でも十分だろうよ」


「まあ、スライムにやられる勇者はいないってことか」


「そういうこと」


二人は林の踏みしめられてできた道からそれて、木々の間に分け入る。

光がきちんと射しこんでいて気持のよい空間だ。

下草を踏みしめながら薬草を探す。



「そういえば知ってるか? このラストフロンティアでは最悪そこいらの石だって武器にできることを」


なかなか薬草が見つからないので退屈なのか、コタマルがいきなり話し始めた。


「それは、まあ投石とか他のゲームにもあるしなぁ」


「いやいや、そうじゃなくてシステム的になんならポーションの空瓶や素材アイテムだって武器に使えるんだよ」


「なんじゃそりゃ、そんなのありなのか?」


「ありだ、何でも装備可能だからな。どんなアイテムにも攻撃力・耐久力・硬さがある。それによってダメージの計算とかが行われるんだ。まあ問題もあるんだがな。

たとえばそこらに落ちてる木の枝も手に持てば武器になる。」


そう言ってコタマルは手に木の枝を持つ。


「これでお前を攻撃すれば少しはダメージが入るだろう。でもすぐにこの枝の方が壊れる。それは硬さと耐久力に関係がある。たとえばこの木の枝は耐久が5で硬さ2だ。さてこの枝で耐久80、硬さ30の岩に攻撃するとどうなる?」


「壊れる」


「そう、正確には耐久が0になる。硬さに大きな違いがあると耐久は一気に削れるからな。こんな風に」

バシッ


コタマルが地面に枝を叩きつけた。

すると枝は真中でパキリと折れ光に分解され消えた。


「まあそもそも攻撃力が低いからこんなものを武器に使うヤツはいないけどな」


「無駄機能ってヤツか…」


「ま、これ単体だとな。だがそういう無駄機能も含めて現実に近いのがLFOの特徴なんだ。どうだ? 役に立ったか?」


コタマルは笑顔で説明を締めくくった。

そんなコタマルを見てアルフは嘆息する。


「お前さ、もしかしてただ説明したかったがために入学式が終わってそうそうに押し掛けてきたのか?」


「あ、バレたか」


俺の指摘にコタマルは臆面もなくあっさりとそうのたまった。


「お前なぁ…」


そう、コタマルは何を隠そう説明好きなのだ。

何も知らないヤツにゲームについて説明してへーすごーいとか言われるのが大好きなのだ。

問題なのは調子に乗って押しの弱い子を何時間も説明漬けにする事だ。


「ゲームの説明するの好きだし、教えられた方も嬉しい、万々歳だろ?」とは前のゲームで新人を3時間説明漬けにしたのをアルフがとめた時に言ったセリフだ。


「まあ、俺はなれてるから良いんだけどな。他の奴にはやるなよ」


「大丈夫だって今の俺らは初心者だしな」


それって上級者になったらやるってことではないのか?

と、アルフは思ったがあえて口には出さなかった。言うだけ無駄なのだやったら止めればいい。

そう考えたからだ。


「お、これじゃねえか?」


そうこう話しているうちに、コタマルは薬草を一つ発見した。


「案外簡単だな」


「そりゃ採取が難しかったらどうすりゃいいんだよ」


「それもそうか」


「よーし、どっちが先に10束見つけるか競争だ!!」


「負けたらどうする?」


「後で負けたほうは勝ったほうの何でも言うことを聞く」


「わかった、やる」


「お、何時になく乗り気だなアルフ」


「勝ち戦を捨てるほど馬鹿じゃあない」


そういうアルフの手にはすでに5束の薬草が握られていた。

どうやらここら辺は薬草の群生地らしく良く見ればそこかしこに薬草が生えている。


「やべっ!!」


それを見たコタマルは急いで薬草を採取していく。



それからしばらく薬草を採りまくった二人は一人10束、合計20束を集めることに成功した。

競争に勝ったのは当然のごとくアルフだった。


「くっそー負けた」


「じゃあ後でなんか食い物をおごるってことで」


「わかったよ、たくっ。容赦ねぇなぁ」


「まあな」


入口に談笑しながら向かう二人。


「ん?」


その時アルフがいきなり後ろを振り返った。


「どうかしたか?」


「いや、なんか聞こえた気がして」


「たしかエルフは種族アビリティで《聞き耳》を持ってたはずだ。それのせいかもな」


「種族アビリティってなんだよ、種族選ぶときにはそんなの書いてなかったぞ」


「ああ、種族それぞれについてるアビリティでな、種族ごとにいくつかある中でランダムに一つ選ばれるんだ。ステータスカードで見なかったか?」


「《サモンステータス》……あった、確かに《聞き耳》だ」


「だろ、だからお前が聞いた音は聞き違いじゃないと思うんだが…」


「だれか~助けて~」


「「………」」


林の奥、木々の隙間から誰かが走ってくるのを二人は見た。

暗めの金髪に浅黒い肌、背の低い女がこちらに向かって走ってくる。

そしてその後ろには何やら頭に一本角を生やした巨大ウサギが猛烈な勢いで走ってついてきていたのだ。


「やばくないか?」


「ああ、やばい。あれは多分ここのボスモンスターだ」


「マジか」


「あー! そこなかたお助け~」


その時、ようやく追われている女性がこちらに気が付いたらしく、助けを求めてきた。

とはいえアルフもコタマルもレベル1で初心者ボスと戦うのは無茶だ。

そのことをわかった上でコタマルはアルフに聞いた。


「どうする」


「やろう」


しかしアルフは即断し、イベントリから弓と矢筒を出して構えた。


「いいのかよ、多分死ぬぞ」


「死んでもデメリットはないんだから、問題ない」


「あー、まあそうか」


まだレベル10に達していない二人は死んでも何のペナルティもない。

でもあの逃げてる少女はそうではないのだろう、だから逃げている。

助けるべきだ。アルフはそう考え、コタマルも理解して斧を構える。


「そんじゃまあLOF初戦闘としゃれこみますか」


「初死亡もな」


「はっはっはっ!! 行くぜっ!!」


コタマルは斧を引きずるようにウサギに駆けだし、アルフ弓を構え、放った。


モチベーション維持のために面白いVRMMO系ネット小説を教えてくれるとうれしいです。

既読は

Atlus-Endless Frontier-

初めてVRMMOをやってみる。

Only Sense Online

ONLINE

R.G.O!

≠ Unknown World Online

フリーライフ ~異世界何でも屋奮闘記~

- Arcana Online -

エデン

Noir

オンラインオンライン

Brain Marionette Online

剣と魔法のVRMMOにおける拳の地位について

大樹の天使~Company of Heroes Online~

ソードアート・オンライン ~断頭の剣鬼~

です。

誤字脱字の指摘でもいいので感想を待ってます。

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