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壊れたココロは女神に救われる  作者: ノラけん
奮闘中

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2/2

ビッグプロジェクト

何度か自分の企画を課長に提案してきた。でもなかなか実現はしない。

まだまだだな。

ある日、課長に呼ばれた。

「失礼します。課長、なんでしょうか。」

沢田課長が笑顔でこちらを見ている。

「この企画案なんだが、上の承認が出てね。君にも参加して欲しいんだよ。」

差し出された企画書を手に取った。

その企画書には「湾岸マンション新規プロジェクト企画書」とある。

読み進めていくとそれは以前、俺が課長に提案した企画と似ていた。

「課長、これは進めていただいていたのですか」

「そうなんだ。私と栗田くんとの共同提案したプロジェクトなんだが。」

俺は課長の顔を訝しそうに見た。

「これは、私が課長に見ていただいた企画では」

「まあそんなことはどうでもいいじゃないか、喜多村君。ぜひとも君の力が必要なんでね。

君と栗田くんとメインで進めてもらいたい。これは君の実力を買って私が上にお願いしたんだ。」

「でも、これでは、私が」

「そう、だから一緒に頑張ろうじゃないか。君にもチャンスだろう?何も言わずにやって

くれるね。私の期待に、いや社の期待に応えてくれるね。悪くはしないよ。」

沢田課長は俺の肩に手をかけて笑った。

「何も言わずにだよ、喜多村君。」


席に戻ると栗田が歩み寄り

「喜多村、一緒に頑張ろうじゃないか。社をかけてのプロジェクトだ。」

そう言って課長室に入っていった。

(やられた…)

(……)

〈やりなさい〉

不意に女性の声がした。

振り返ると森咲さんと目が合った。キョトンとした顔から笑顔を返してくる。

(無駄に可愛いからなぁ)

〈あなたのために必要ことよ〉

違う。頭の中で声がしている。

(何だ、誰だ?)

「あのう、何かご用ですか?」

声にびっくりして振り返ると森咲さんがすぐ横に立っていた。

笑顔のオーラがすごい。眩しいくらいだ。赤面しているのが自分でもわかる。

「あー、いや、そのう何か声がしたように思って。ごめん。」

「うふ、じゃあ何かあったら言ってくださいね。」

「あ、ありがとう」

彼女は俺にはハードルが高すぎる。


昔から女子が苦手だった。女子と会話するだけで心臓がドキドキして顔が紅くなる。

汗が止まらなかった。正直、中学では女子と会話した記憶がない。

高校は共学だったが理数系コースを選んだのでクラス全員男だった。

だが、小さい時からやたら女子とは目が合った。それは今も何だけど。

そんなこんなで女性と話をすることが苦手になり、極力避けてきた。

〈やりなさい〉

また頭の中で声がする。嫌な声じゃない。何か優しくて信頼できそうな声…

(そうだな。このプロジェクトは俺の企画だ。成功させないと、うん。)


それから社をかけてのビッグプロジェクトが始まった。

そして、俺は今まで以上の働きをする。



プロジェクトは順調。俺はというともちろん順調だが…

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