表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
壊れたココロは女神に救われる  作者: ノラけん
奮闘中

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/2

疲れたココロにふいに女神があらわれる。

いつの頃からか人に頼られるのが嬉しくて断ることをしなくなった。

それが心地よかったから。こんな自分でも頼ってもらえるんだと…

「おーい、喜多村!次の会議の資料10人分プリントして束ねておいてくれ。」

「はい、わかりました。」

「第2会議室な。1時からだから。」

と言って沢田課長は俺と同期の栗田慎太郎と外回りに出かけて行った。

「えーと、会議の資料はっと、これだ」

PCの資料を開いてプリントボタンをクリックする。

コピー機が勢いよく動き出す。コピー機の前でプリントされる資料をチェックしていると

後ろから女性の声がした。

「喜多村さん、私、手伝います。」

振り返ると清楚な美人が立っていた。

「大丈夫だよ、ありがとう森咲さん」

「だっていつも喜多村さんばっかりなんですもの」

周りを見渡しながら少し怒った顔をして言ってきた。

「いやあ、まぁでも、もうランチの時間だし、いいよ大丈夫だから」

「でも…」

「俺は早食いだから」

「じゃあ次、絶対に手伝いますから」

「うん、まぁまた、ね」

彼女は軽く会釈をして自分の席に着いた。


彼女は森咲マリア。清楚で整った顔立ちで態度も良く、仕事もできるとなれば社内の男性たちの

アイドルのような存在。話をするだけで羨ましく見られ、ましてや声をかけられることがあると

男性たちのジェラシーの視線が怖い。

こんな俺にも気遣ってくれて、ありがたい。

正直、嬉しい気持ちがないとはいえないが。

同僚たちと彼女の会話が背後から聞こえる。

「喜多村は気にしなくてもいいよ。あいつはなんでもできるんだから。

それよりこの後一緒にランチ行かない?」

会話と同時に背中に男たちの視線が突き刺さる。


子供の頃から何かと器用だった。

引っ込み思案でおとなしく、目立たないようにしていた。

というより目立たない存在だった。

小学3年生の時、夏休みの宿題の絵を先生に褒められた。

授業参観の時もたまたま「家族」という絵の宿題で先生にまた褒められた。

するとクラスのみんなが話しかけて来るようになった。

始めは戸惑ったのは事実。でも嬉しかったのも事実。

体育以外の授業は難なくこなしていた。

クラスの男子たちにも宿題を教えたりして、ありがとうと言われるのが嬉しかった。


気がつけば高校、大学と周りのみんなの期待や相談に答えるのが当たり前になって

そのまま社会人になった。

社会人3年目で我ながら仕事は手が早く数をこなし、成果を上げ、上司や部下から

頼られている存在だ。

ささっと資料を10人分を片付け、手製のおにぎりを口に放り込み、一つ上のフロアの

第2会議室に向かった。

「15分前か、間に合った。」

資料を机に並べて会議室を出た。

「後は、明日の商談の見積もりと資料を片付けてっと」

エレベーターを降りると沢田課長たちがこちらに歩いてくる。

「よう、さすがだな」

「また頼むよ、キミはなんでもこなすからな」

そう言ってエレベーターに乗った。

すれ違いざま、栗田がこちらを見てニヤッと笑った。

「お疲れ」










充実した毎日が続く。やりがいある仕事に力が入る。

そんな時…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ