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初代王女は、魔王を見つける
※今回は、アルセシア第一王女のルナが主人公となります。
今日も平和な日々が訪れようとしていた。
私、ルナ・アルセシア・ルルカレオンは、自由に外出することができない。
しかし、今日は新たなる島ができたとのことで、
浮島を目指していたのだけれど、
目の前に、神の大魔導書を持った二人の男女を見つけた。
彼らの目線の先には、元あった浮島の上の勇者学院アルラセオに向けられていた。
そして、女性の方が詠唱をはじめ、二回にわたり、二人の神王を呼んでいた。
そして、愛魔法と光魔法を重ね掛けして、
闇魔法を混ぜた、複合魔法を放っていた。
しかしその魔法は、結界に阻まれているため、
破ることはないだろうと思っていた。
が、いとも容易く結界を突破し、
勇者学院を浮島諸共消し飛んだ。
「え?」
そんな、まさか、すべてを消し飛ばすなんて、
背理の加護をつけて、できるはずがない。
まさか彼女、背理神リカだっていうの?
「墜ちろ」
あれは、何?
呪言?
ホントに?
呪言は一千万人に一人に使える、
神の権能、呪零神マルディシオンの、
習得に最低難易度世界災害級の業である。