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創建3500万年  指導員3の話 その2

調査員「あのー。不思議な物をみつけたんです。なんでしょうね、これ!。」

指導員3「なにを見つけたんだ。」

調査員「これ。この石。へんな格好をしているとおもいません?」

指導員3「へんな格好?」

調査員「小さな家の屋根みたいな気がしません。」

指導員3「小さな家の屋根?」

調査員「絵にすると、こんな感じかな。ほら、屋根にみえるでしょう。」

指導員3「それにしては、細長すぎないか。人は住む家じゃないな。石だし。」

調査員「とても細長ーい石の家の屋根でしょうか?」

指導員3「あれ!。どこかに似たような物があったぞ。そうだ。ラーマン神社の大鳥居を上からみたら、こんな感じじゃないか。」

調査員「あの大鳥居が、この地面の下に埋まっているんですか。ラーマン神社の大鳥居なら、5メートル近くはありますよ。いや、7メートルかもしれません。」

指導員3「でも、どうして、そんな大きなものが、たったまま、埋まっているんだあ。」

調査員「たぶん、火山の大噴火か、土石流、大津波などの天変地変がおきたんじゃないでしょうか?」

指導員3「いつごろですか。」

調査員「そうですね、数万年前か、数十万年前かもしれません。」

指導員3「そんな古い出来事か?。でも、そんな出来事があったと,聞いたことが無いぞ?」

調査員「科学的に分析すれば、いつ、そのことが起きたのか、証明することが可能ですよ。」

指導員3「すると、大神社がまるごと、土の中に埋まっているというのか?」

調査員「大神社だけではないと思います。神社周辺に存在していた村、もしかすると、町、さらには、国がまるごと埋まっている可能性があります。」

指導員3「それならば、そこに住んでいた人たちが、全員生き埋めになって、死に絶えたということでしょうか?」

調査員「詳しいことは、調査してみないとわかりませんが、たぶん、そうなのでしょう。こんな大鳥居がうまっているんですから。」

指導員3「つまり、この下に、もう一つの村、いや、町、いや、国が埋まっているというのか?」

調査員「それ以外に考えられないでしょう。」

指導員3「それ以外に、考えられない?ほんとうにそうか。この下に、未知なる国が埋まっている?」


と、言って二人は、分かれた。

そして、しばらくして、ボランティアに来ていた調査員にあった。


調査員「やあ。指導員3さん。こんにちは。この間、地底都市に行ってみました。」

指導員3「地底都市?? 地下に埋まった都市でしょ。掘り返して見たんですか?」

調査員「掘り返すのは、大変なので、そのままにしています。もう少し、詳細な情報がわかれば、研究所が、本格発掘をすることになるでしょう。でも、大規模になるので、それは、研究所に任せましょう。意識体になって、土の中を、歩き回るんです。」

指導員3「意識体?なんです?それ?」

調査員「あれ?この間の研修で、指導員3に、教わったと思いますけど。」

指導員3「私が、なにか、教えたんですか?」

調査員「コップの水の話と海の水。魂のエネルギーと大宇宙のエネルギーの話をしてくださったでしょ。あれです。」

指導員3「どうして、意識体は、土の中を歩き回れるようになるんです。」

調査員「では、人間の肉体に魂が入っていますよね。魂は、肉体という物体の中に、溶け込んでいる、一体化しているでしょ。さあ、この意識体を、肉体から離れると、どんな物質の中をなんの障害もなく歩き回れるようになるんです。でも、最初は、抵抗があって、空気の中は、自由にあるけるんですが、水の中、土の中、水の中なるとなると、不可能だいう印象を取り去ることができないんです。肉体には、生まれた時から肉体と一緒だから、違和感がないのだが、やはり、土、水な土は、不可能と思えてしまうだけなんです。」

指導員3「肉体から、意識を離すことができるんですね。」

調査員「すこし、練習をすれば、できるようになりますよ。やってみますか?」

指導員3「では、お願いします。どんな練習をするんですか。」

調査員「コップの水と海の水の話を以前してくれましたよね。」

指導員3「ええ。まあ。」

調査員「コップの水も、海の水も、同じ水なので、一緒にしても、すぐ混ざって、わからなくなる。と、話してくれましたよねえ。」

指導員3「たしかに、そういいました。」

調査員「でも、それでは、まだ、不十分なのです。たしかに、同じ水なんですけど、海の水には、塩がたくさん入っているし、コップの水も、純粋な水じゃなくて、インクや絵の具が混ざっているんです。すると、確かに、海の水にも混ざるんですけど、インクや絵の具が、じゃまなんです。海の水に溶け込むためには、コップの水のインクや絵の具を事前に取り除いておく必要があるんです。」

指導員3「汚れたコップの水では、ダメだということなんですね。」

調査員「そうなんです。コップの水は水なので、誰でも悟ることはできるんですが、そのためには、コップの水を、綺麗にしておくという必要があるんです。」

指導員3「私のコップの水を綺麗にする?。」

調査員「そうです。そうすれば、大宇宙にも、地底世界にも、海の中でも、よその国でも、よその星でも、どこへでもいけるようになりますよ。」

指導員3「それは、本当か。あなたは、海の中、地底世界、よその星に、行かれたことがあるので、ございますか?」

調査員「急にそんな丁寧な言葉を使われてもこまりますが、行きましたよ。だから、指導員さんにも、地下の世界を見せてあげようかなと思った次第です。それに、指導員さんは、長い修行経験があるので、コップの水を綺麗にするのも、そんなに難しい事ではないように思います。この世界には、人とは思えないような悪魔の所業を行う人もいますが、そのような人は、コップの水も相当汚れているので、綺麗にするのは大変かもしれません。」

指導員3「私にも、地下旅行ができる可能性があると、おっしゃるのですね。」

調査員「そうですよ。」

指導員3「で、私はなにをすればいいんですか?」

調査員「コップの水を綺麗にすることです。フィルターで水を濾すという便利な方法はありませんので、一つ、一つ、ゴミを見つけては吟味して、覗くことですね。コップの水とは、自分の心のことですから、ご自分の心のゴミ拾いをしましょう。指導員さんは、修行の身なので、修行の一環として、1週間、心のゴミ拾いをされたら、そうとう綺麗になると思いますよ。そうすると、自然の理、宇宙の真理、人間の意味が、自然に透けて見えてくるようになります。心は動きやすき移ろいやすいので、紙に書き留めて、追求するのがよいと思います。ゴミは、まるで、お魚のように、逃げ回って、なかなか、その正体をみせてくれませんが、だんだん,成れてくれば、紙に書き留めなくても大丈夫です。」


そして、1週間後、調査員と指導員3は、地底旅行を行った。


そこは、砂にすっかり埋もれていて、その全貌は、全ての砂を取り除く必要があったが、調査員と指導員3には、その分厚い砂が、まるで存在しないかのように、地下都市をみて回ることができた。それは、海の中を泳ぐように、砂が透明に、液体や空気のようになって、その空間の中をスイスイと泳ぐように移動できたのであった。






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