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創建3500万年 調査員の研修終了証書

巫女「おかえり。ご飯はできていますよ。お腹がすいたでしょう。」

指導員3「では、ご飯にしましょう。そのあと、ラーマン神社の本殿で、研修終了証書をお渡しいたします。

調査員「毎日、夜中までの研修だったので、夕食を食べるのが、久しぶりな感じがします。ところで、この赤いご飯はなんです。」

巫女「赤いご飯は、御赤飯といって、お祝い事にたべるものです。今日は研修終了日ですから、御赤飯にしました。とてもおいしいですよ。」

調査員「初めてです。お赤飯。うん。これはおいしいや。モグモグ。」

指導員3「9時になったら、ラーマン神社の本殿においでください。それまで、自由時間です。お風呂に入ってもいいかもしれませんね。」


ラーマン神社の本殿

3人の指導員と巫女姉さんが、終了証書を渡す準備をしている。

巫女姉さん「今回の調査員さんは、どうでしたか?」

指導員1「まあ、素直な研修生でしたね。楽しい家庭に生まれて、研究熱心な研修生ですね。裏表がないというか、世間なれしていないというか。」

指導員2「まあな。理解力はまあまあというところかな。科学的推論は、ちゃんとできるようだ。まあ、科学者の下っ端という感じかな。大学者には、なれないだろうがな。」

指導員3「今日、大将軍塚を一緒にのぼったんだ。」

指導員2「研修って、そんなことするのか。お散歩、登山か。気楽でいいねえ。」

指導員3「今日は、面白いことがおきたんだ。人間の心はコップの水のようなものだ、大海の水に混ざれば、大海の水となっていく。だから、調査員に、心を広げて、宇宙大に拡大してみたらといったら、月を超え、火星を超え、銀河系の向こうまで、拡大したというのです。」

指導員1「ほんとですか?。そんなに、簡単にできることじゃありません。いや、ほとんど不可能なことです。きっと、錯覚ですよ。あなたが、言ったことで、きっと催眠効果で、錯覚したんですよ。きっと。」

指導員3「そうかもしれません。私も、35年の修業をしていますが、そのような経験は一度もありませんから。」

指導員2「あなたが、自分が経験していないことを調査員に指導したのですか。無責任きわまりない。」

指導員3「私はですね、まさか、彼が体験してしまうとは思わなかったので、参考までに話したまです。彼が、催眠効果による錯覚なのか、実際に体験したことなのか、彼以外には、わからないとおもいます。彼に自信にしても、初めての体験、初めての感覚なので、どのように考えていいのか、わからないかもしれません。」

指導員1「すべては、個人の感覚です。修業や悟りは、誰か代わりにやってもらうことはできませんからね。すべては、個人の世界。それぞれの世界で、まったく、独立した個別の世界です。」

指導員3「まあ、そうですね。では、研修終了証書をお渡しする時間になりました。調査員も、もうすぐくるでしょう。」


研修終了証書授与式


指導員3「研修生は、この席にお座りください。ラーマン神社の神主さんが授与式を行います。研修生は、神主さんの指示に従って、ください。」


神主「では、研修生は、その場におたちください。」

神主「この研修を終えたこの良き日に、寿ぎもうしあげまするー。ラーマン神社数千万年の歴史にのっとり、過去多くの先人、偉人が、ラーマン神社から旅立っていかれました。」

神主「この研修の成果を今後の生活に生かし、世のため、人のために生きる決意はできましたか?」

調査員「はい。」

神主「では、初級研修が終了したことをここに証明する。研修終了証書を授与する。これを家の中に飾っておくと、悪魔よけ、災い除けになる。とくに、火の用心には、絶大な効果があると、いわれておる。」

調査員「ありがとうございます。ところで、大将軍について知りたいのですが?」

神主「大将軍は、もう何百万年も前の伝説な人だ。詳しいことはなにもわからん。ラーマン神社を再興した偉大な人物であることは確かだ。」

調査員「詳しい記録や伝承はないのですか?」

神主「まあ、なろうのラーマン神社縁起物語に書かれている程度だが、あの縁起物語には、大将軍の研修までしか書かれていない。本当は、その後の大活躍を書くべきだろうが、なぜか、そのような記述がない。意図的に書かなかったのかもしれないし、うっかり、書き忘れただけかもしれん。とにかく、古いことで、詳しいことがわからない。」

調査員「今日、奇妙な体験をしたのですが?」

神主「どんな体験ですか?」

調査員「自分の意識を、体の外へ拡大していったら、月を超え、火星を超え、太陽系を超えて、銀河系まで、拡大してしまったんです。どうしたら、いいでしょうか?」

神主「人間の意識はエネルギーなんです。宇宙はエネルギーなんです。同質なんです。きっと、コップの水と海の水と同質という話を聞いたでしょう。心のエネルギーと宇宙のエネルギーは、同質なんです。だから、一体化しても、不思議はないのですが、」

調査員「が?」

神主「実際、そうできる人は、めったにいないのも確かしです。体の周り1mにひろげるのもなかなか難しいのです。それを、数百メートル、数キロメートルぐらいまで、拡大できる人は、時々います。でも、地球規模、宇宙規模まで、拡大できる人は、居ません。私もきいたことはありません。ましてや銀河系の大きさまで,拡大出来るのは、すごいことなんですよ。」

調査員「そうなんですか?」

神主「自分の体験を大切に、これからを生きて下さいね。では、これで、初級研修を終了します。」

調査員「ありがとうございました。」







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