創建 5000万年 新しい神話
若い二人連れが、元気に、山道を登ってくる。
泉の前にきて、休憩をしていると、小さな祠とお土産屋さんがあった。
その泉の水で入れた世界一美味しいコーヒーという看板があった。
二人は、その看板を見かけて、コーヒーを頼んだ。すると、お土産屋の店主が、今日何キロ歩いたかと尋ねてきた。そして、二人の様子をみて、世界一美味しいコーヒーのレシピを見定め、一人には、ブラックの暑いコーヒーを、もう一人には、甘めの冷たいアイスコーヒーを出した。
お土産屋の主人は、世界一美味しいコーヒーだといった。
どう考えてみても、お土産屋の主人の自己満足、こだわりのようだった。
ここの水は、山の中のミネラルをたくさん含んでいるので、そのまま飲むとおいしいのだが、コーヒーを作るときには、そのミネラル分を少し減らすのがいいと、そのこだわりを述べていた。
飲み終えたコーヒーカップを片付けに来たのかと思っていたら、神社のお守りの見本をもってきて、興味があれば、買えという。役に立つというのだった。
「ねえ、君。ほしいのがあれば、買ってあげるよ。」
「そうねえ。美人になれるお守りはあるかしら?」
「君は、もう美人だから、いらないんじゃないかな。」
「男って、やーねえ。美人には、限界はないのよ。これで、いいという美人はいないのよ。」
と、連れは言った。
「美人になれるお守りありますよ。これです。これは、絶世の美人といわれた陽美人の愛した木の実の食べ物の参考にして、考案されたお守りです。絶世の美人にあやかれます。こちらは、世紀の美人、パトラが、住んでいた大河の河口の泥の成分をに煮詰め、お肌に美人成分をいつでも感じられるお守りです。いかがですか?」
「そうねえ。買おうかな。買ってくれるんでしょ。」
「おいおい、この神社のオリジナルはないのかい。」
「もちろん、ありますよ。このちょっと、不思議な形の石なんですが、宇宙のパワーを集める機能があるんです。渦巻のようになっているでしょう。この大きな方から、宇宙エネルギーが入ってきます。そして、螺旋にそって、エネルギーが、集まって、この先端で、エネルギーが集中してパワーになって服出すんです。」
「へえ、信じられないなあ。」
「そうですか。では、ちょっとした実験をしてみましょう。宇宙エネルギーは、なかなか実感できないでしょうから、この虫眼鏡を、日向でかざして、焦点を合わせると、紙が燃え出す。エネルギーが集まると、とんでもないパワーになるんです。宇宙エネルギーは、宇宙全体に広がって、宇宙全体を支えているのです。それらは、緩やかに、ある時は、激しく動いており、人間の体や精神に生命エネルギーを与えているんです。それを、このらせん形をした不思議な石は、宇宙エネルギーを集める効果があるんです。」
「なにか、科学的な証明はされているんですか?あまり、聞いたことがないなあ。」
「疑い深い人ですねえ。でも、疑いもまた、宇宙エネルギーですから、こんな小さなお守りのパワーを吹き飛ばしてしまうかもしれません。これを縁起のよい宇宙パワーがあると思う人とは、効果は、1000倍、1万倍ちがうことになります。信じるか、信じないかが、大きな問題になるのです。」
「そう、来ましたか。心の持ちようによって、効果が、1000倍、1万倍ちがうわけですね。そして、疑り深い、僕の場合は、効果などぜんぜんないというわけですね。」
「ここ、目の前のここのは、何も目に見えるようなものがない。」
「ここかい。」
「そう、ここです。なにもない。でも、空気はある。風も起きる。水分も含んでいるので、水も取り出せる、雲だって、雷だって起こせる。なにもない。空気なのにね。」
「まあねえ。」
「宇宙だって何もない。でも、いろんなものがいっぱいある。その一つのエネルギーをちょろっとだけど、取り出せるんです。」
「じゃあさあ。このらせん形をお守りを、どんどん大きくしたら、すごいことになるんじゃない。どうして、それをつくらないんだね。」
「いいことを、おっしゃる。実は、このようなプランがあるんです。たくさんの寄付、喜捨が集まったら、ぜひ、実現したいんです。宇宙のエネルギーをより、強力に実感できるものです。でも、それを作るには、大きなヒスイという貴重な石が必要なんです。でも、そのために莫大な資金が必要です。いまは、こんな小さなものしか売っていないんです。」
「ああ、言いくるめられて、買わされちゃったね。」
「まあ、お賽銭替わりさあ。これで、すこしでも、ご利益があれば、いいんじゃないか。」




