創建 4000万年 深い眠り
ナレーション
村の朝は、夜明けとともにはじまる。東の空が、ほのかに赤くなり、だんだん明るくなってくると、太陽が厳しい光を放ち始めた、
ジョーとへんてこりんは、あの古代文明が眠っているという大平原から、戻って、10年以上の月日が経過していた、
へんてこりんの眠りにつく場所は、大平原の小石の下と決まっていたが、長い眠りにつくための頑丈な箱が必要だということになり、それを作ることになった。しかし、この時代は、電気文明などがないため、手作りで、硬い石を加工することになったのだった。
へんてこりん「さあ、旅にでるそ。」
ジョー「え!。どちらへ、いつ。誰と?」
へんてこりん「あの大平原の小石の小さな山の下を目指すのだ。」
ジョー「え!。もう場所も覚えていません。どうやっていくのか、わかりません。」
へんてこりん「その石の箱を忘れるな!」
ジョー「これって、石なんですよ。重いんですよ。わかっていますか?」
へんてこりん「そうだな。引き車がいるかもしれん。作れ!、出来たら、起こしてくれ。そうしたら、でかけるぞ。」
ジョー「了解しました。」
と、ジョーは返事をしたが、なんだか、奇妙な感じがした。へんてこりんが、寝るというのは、変だなとおもった。
しばらくして、引き車が完成して、石の箱を載せて、へんてこりんを起こしにいった。しかし、いくら声をかけても、へんてこりんは、起きることはなかった。ジョーは仕方なく、へんてこりんを石の箱に入れ、漆喰で厳重に封をした。そして、へんてこりんとの約束の大平原に行った。昔、作った小さな石の塚は、残っていた。その下に穴を掘り、石の箱を埋めた。
約束は果たした。もうすることもない。ジョーは、村に戻った。
そして、その村で死んだ。
へんてこりんの記録は、何もない。