2話
「そこの貴女、ここで何をしてるの?貴女は誰なの?」
明らかにこの状況の元凶とはあると思うけど、とりあえず対話を試みた。
「atjsne〆<aめそ3€め%+々なおdklbn」
は・・・?
「?・・・あ〒・・・3<〒527て…し_i<々2・・・」
え、何・・・何言ってるの・・・?喋ってる言語が理解できない・・・このアステルの言語は統一されてるから魔獣と言った言語を介さない生物以外は一部を除いて全てアステル語だけど・・・全く聞いたことがない・・・何かを伝えようとしているとは思うけど・・・
「ひ々|<€、52・・・xsm々4:38<^:・・・!」
と、突然彼女は左手を伸ばすように突っ込んできた。
「ッ!」
何とか避けきることが出来たけど、何を言ってるのか分からないせいで攻撃の意思で行っているのか分からない。ただ分かることは・・・
「それで兵士達を倒したって訳ね・・・なら悪いけど・・・」
私は静かに腰に着けた剣を抜いた。
「実力行使させてもらうよ!」
それを見て彼女も刀を構えた。どうやらやる気みたいになった。けどあの黒い刀・・・ツキノメ帝国のもののようで、どこか機械的な・・・ルファのもののようにも見える・・・
「ハァッ!」
最初に仕掛けたのは私の方からだった。それを彼女は難なく返す。彼女は細腕ではあるが、膂力はそれなりにあるみたいだった。魔術による強化がなされているのか、片腕で振るうだけでもそれなりのパワーを感じた。
「〒÷」xlッ!」
見たことも無い剣さばき。けどそれよりも先程から気になることがある。左手だ。先程から左手を私に突き出そうとしているのが気になった。
激しく剣と剣がぶつかり合う中、私の頭を左手が狙っている。私もそれなりの手練ではあるけれども、彼女はまだ余裕があるように見える。
「くっ・・・!やるじゃない・・・貴女・・!」
「・・・・・・<々:→*5・・・」
相変わらず何を言ってるか分からないけれども、激しく攻撃を仕掛けてくる。が、何故だろう・・・そこからは殺意のようなものは感じられない・・・
「+々〆3k_fe・・・・」
と、私が彼女のことについて考えていた一瞬だった。私の足元から巨大な『腕』が現れた。
「っ!?がぁッ!!」
突然の事で対応出来ず、私はその双腕に掴まれて動けなくさせられた。
「くっ・・・!この腕・・・」
掴まれながらも、よく見ると、彼女の足元から何かが地面に向かって何かがくい込んでいた。
身動きが出来ない私を彼女の左手が頭に触れた。
「<〆+あ2-〆」
そう言った瞬間だった。
「ぐっ!?ああああああああ!!」
激痛、とも取れるかもしれない。けどそれとは何かが違う。痛みはあるが何かが違う。まるで私の頭の中を除くような・・・何かを吸い出しているような感覚。精神操作への魔術に耐える訓練はしてきた。それでも全く敵わない何かを、今された。
「・・・・・・・言語解析完了・・・」
そう言って手を離し、巨大な腕から私を解放した。
「はぁ・・・はぁ・・・一体・・・何を・・・」
「・・・ごめんなさい・・・今、貴女にしたように貴女達の頭の中を少し解析させてもらったわ」
「解・・・析・・・?う・・・」
朦朧とする意識の中、私は彼女の姿を捉えていたけれども、それも限界だった。そうか・・・皆がされていた感覚はこんな感じだったのか・・・それなら・・・意識が・・・もう・・・
「貴女は・・・一体・・・」
「エルピス。レイ・エルピス」
「れ・・・レイ・・・エルピス・・・」
そうして私の意識は闇の中へと消えていった。