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いざ、召喚!

短いです。

エルナ·ウェルローゼについて私が軽く教えようと思う。

まず、エルナは『私だけの王子様』のヒロイン。そして重要なのは彼女がウェルローゼ家の養女だと言うこと。


フレイリアが7歳で逝去して一年が経ち、兄弟で王都に出掛けたときに、大人達に脅されている妹と同い年くらいの少年が目に入った二人は少年を助け、事情を聞くと、親が居らず孤児院で暮らしていたところ、孤児院での生活に耐えきれず逃げてきたが大人につかまってしまい脅されていたとの事だった。


そして少年ではなくて少女だと言うことも分かった。名前はエレナだと言うことも。

そんな少女をこのまま放っておく事など出来ずに家に連れ帰り、両親を説得してエレナを妹にした。これがエレナがウェルローゼ家の一員になった理由。


そしてそのヒロインエレナにバレッタを奪われかけた私、フレイリア·ウェルローゼ…。

これはどういう状況なのだろうか…私には全然分からない…。

全然……あ、分かったかもしれない。

もしかして今日がさっき説明していたエレナを養女にする日なのかもしれない。


でも、どうしよう。

ゲームと状況が違うのはやはりこの世界が『私だけの王子様』の世界なだけでシナリオ通りにいくわけではないからだろう。

私だって一年前に何故か前世の記憶が戻ってしまったし。


まあそもそも私は表舞台に出る前に辞退してしまった役者だけど。

と言うかお兄様達は一体何処へ行ってしまったの。私、忘れていたけど迷子だったわ…。

この事は後で考えるとして、私はとりあえず彼女と話をしてみることにしよう。


彼女を放っておくことなんて出来ない。それに彼女、美少女だもの。

私は彼女の手を引いて、人の少ないところへ行った。

彼女は驚いて抵抗しようとしていたけど、私が頑張って踏ん張ったので何とか踏みとどまった。


「あの、バレッタを返して頂けませんか。これ、お兄様達から貰った大切なバレッタなんです。」

本題に入る前に彼女の手に握られたバレッタを返してもらいたい。

 

いきなり何!嫌よ!これをさっきの人たちに渡さないとお人形が返してもらえない!」


さっきの人達って脅した人達かな。

それにしてもお人形とは何だろうか。

返してもらえないって事はお人形をその人達に取られてしまったのだろうか。


「さっきの人たちって何なのかしら?」 

「私をいきなり連れ出した人に教えたくない!」


私は不審者扱いらしい。私は不審者じゃないよ、あなたにバレッタを奪われたものだよ。と答えたいけれど彼女はずいぶんとお怒りのようでそんなことを言ったところで聞き入れてくれないだろう。

とりあえず自己紹介をしたらいいかな。


「私の名前はフレイリア·ウェルローゼです。怪しいものではありません。でもバレッタは返してほしいの。」

さりげなく要望を入れてみたけど普通に名乗れたよね。


「怪しい!怪しくないって言う奴ほど怪しいのよ!」   

さっきからビックリマークの嵐な彼女。どう説得すればいいのだろうか。お兄様達がいれば…。

そんなことを考えて出てきてくれるのはゲームの世界だけだと思う。


まあこの世界はゲームの世界だけど。

…もしかしてお兄様達を召喚できたりするのだろうか。…ありえる、かもしれない。

そもそもこの世界には魔法が存在するのだ。


2:8くらいの割合なので魔法が使える人は15歳になると強制的に魔法学園に通わされるけど。

エレナも通っていた。確か癒しの魔法だった筈。まだ魔法使えるなんて知らないだろうけど。


魔法はいつ発生するか分からないのだ。

15歳まで魔法が使える可能性がある。

それいこうも魔法が使えない人はその可能性がないけど。

ちなみに私は魔法が使えない。でも可能性はある。

幸せになるためには出来るかどうか分からないことでもやらないとダメだと思うの。

やってみなきゃ分からないもの。

と言うことでやってみよう!エレナを放置気味だけど腕を掴んでいるので大丈夫。逃げられはしない。

大きく息を吸って。

「リオスお兄様、リトスお兄様私の前に現れてください。いざ、召喚!」


「………」

めっちゃエレナに変な目で見られているに違いない。そして私、すごく恥ずかしい。何でこんなことしたんだろう。私、公爵家の令嬢なのに。これはフレイリア·ウェルローゼの黒歴史確定ね。嗚呼、恥ずかしい。


私がそう思っていた時だった。

私の前に魔方陣が浮かび上がってきたのは。

そして、魔方陣からはお兄様達が出てきた。お兄様達もいきなりの事に驚いている様子。エレナもぽかんとしている。



私、召喚成功しちゃった…?




PV35000、総合評価700いきました。皆様のおかげです。お読み頂きありがとうございました。これからも頑張りますので応援よろしくお願いいたします!

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