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試し書き(ゴミ)

作者: 黒光 剛記

真っ暗な空間にソレはいた。

全く光はなく、地面だけが距離を計れる。なにも見えず、空気の流れもない。

ソレは何度も経験している。ここに何があるわけでもなく、無限に続くこの空間を。

なぜ何度も経験しているのか。それはある一定の時間が経つと最初にいた場所に戻されるからだ。

ある時ソレは違和感を覚えた。

ソレは毎回、行動する前に小さな穴を掘る。

その後、前進する。壁が在るわけでもないが、いつも同じ事方向へ移動する。本当にソレは同じ方向に移動できているのか。何故そんなことがわかるのか。それは問題ではない。

ソレが思った違和感というのは、現在地のリセットだ。

ソレが何かしたわけでもなく、逆に何かされたわけでもない。

ついさっきまでいた場所は地面が平らだったが、一瞬のうちに元の場所に戻される。

更に時は進み、ソレは[時間]を覚えた。正確には覚えたと言うよりは、時間という概念を生んだ。

この空間にはソレ以外は生物は存在しない。一度だけ温度の違う場所を見つけた。しかし、いつも通りに戻されてしまう。

ソレは移動をやめた。ソレには食事や睡眠等はとらなくてもいい。

ソレの目は完全に退化しているであろう。そもそも見えていたのか。真っ暗な空間は未だ続いている。

時間を生み出し、あれから5日ほど経過したある時の事。

ソレに[腕]が生えた。なんの予兆もなく、突然にだ。

ソレは驚かなかった。もともとあったかのように動かし始める。

まずは顔(?)に触れる。凹凸がない。指を曲げる。違和感などまるでない。

更に13日後には眼球が生えてきた。3つほど。回りは真っ暗でやはりなにも見えなかった。

ソレは生えてきた眼球を必死に動かし何か見えるものはないかなど、腕を動かしながら探した。

ここであるものを掴む。木の枝のようだ。ソレには何なのか全くわからず握ってみる。

特別硬くもないようで〈パキッ〉っと折れる。

ソレには聴こえていないようだ。否、聴こえていたかもしれない。それはどうでもよい。

ソレは折れた枝を地面に突き刺す。

そしてもうひとつの枝をもう片方の腕で掴む。

刺した方と別の枝で地面を堀り始める。

黙々と掘り続けていると、穴が開いた。下に空洞でも有るようだ。

ソレは地面の無い空洞へと腕を伸ばす。そしてそのまま穴へと落下する。

不意に訪れる浮遊感に驚いたのか、焦るように腕を振る。

そして...

ドサッ

地についた。

先程まで真っ暗であった空間は明るかった。

荒れた土地、枯れたであろう川と木々。

茶色と黒以外のものは存在せず、ただひたすらに荒野が続く。

~~続くかも~~

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