AI精神医療法案(仮)
本案については、AIを使用した精神医療の普及についてを明示する。
「365×12」プロジェクトにおいて、研究員として指名した者は、家族を亡くした者、またはそれに等しい間柄の者との離別のあったもの、人間関係において強い執着を見せた者を選別している。選定基準は、精神科医師、カウンセラー、精神保健福祉士等専門職によって定められた「ICテスト」を基準とし、一定以上の有意差がみられた集団の中から無差別に抽出した13名を第一次研究員として設定する。
「365×12」プロジェクトにおいてなくてはならないAIのキャラクターを研究員に設定させる。
これにより研究員は自分の満たされない思い、失った関係性を再構築することができ、つらい体験を吐き出すことにより自己を再確認することができると考えられる。
これは震災時のPTSDを減らすための方法としても取り入れられている。しかし、その程度が重いまたは研究員が精神的に未熟、子どもの場合は暴露療法の使用が不適格なケースもみられるため、常に専門家によるモニタリングをかす。
プロジェクトリーダー:(仮称)ほのか父においては、家庭内不和の末離縁することになった娘の成長後の姿を反映したAIを与えた。AIの基本的な学習機能において高校から大学にかけての成長過程にともなうホログラムの変化も追加した。
それまでアルコール依存の傾向のあったほのか父において、常に見守り、時に身体を心配してくれるAIは効果的に働き、難しいと考えられてきた断酒に成功している。以後は離縁前までの仕事意欲をとりもどし、快闊な性格からこのプロジェクトのまとめ役としてふさわしい人格者となっている。
やや現在のAIとしての成長も一番進んでいるほのかに対して、依存傾向にあるが、父親としてほのかと接する姿を貫こうとしている。
副リーダー:(仮称)こなかな母については病による子どもを持てないというトラウマを理想とする双子のAIを与えたことにより、負の要素を取り消すことができた。自身に対するデキソコナイというレッテル張りの行為を抑えることに成功した。こなた、かなたのAIの存在は、生きる意義を再構築することに
大きく貢献している。また、クオリティ・オブ・ライフの向上にも有意である。
しかし、こなかな母については、AIとの共依存関係が強く今後、母子分離による問題が生じないようにカウンセリングを行う必要性がある。
記憶の引き出しによる弊害が生じた事例。
元となる人間と研究員が知人程度の関係であったレアケースにおける、一部感情の想起の失敗。
ケースゆゆについては、研究員の理想とする愛情の在り方の形と現存する少女との融合により特異な性格をもつAIを構成しようと試みた。
しかし元の人間データの不足からか、かなり狭い範囲のみに非常に特化した感情を持つAIが誕生した。
AIコードネーム「ゆゆ」は、初めから「境界性人格障害」のような思考を示し、(仮称)ゆゆ父となる研究員の言葉のみを真実とし、他の者の言葉にはまったく耳を貸すことがない。またゆゆ父の発言を否定するようなものに対しては、自身の立場を利用し、そのものが不利益を被るよう周到に仕掛けるなどの非常に対処の難しい行動を起こすようになった。
またAI自体が体験するはずのないような「性的虐待」をほのめかすような虚言的発言をすることもあり、そのデータをいかに書き換えても消せないという致命的なバグをはらんでいる。
ゆゆ自体が他のAIと比べても抜きんでて優秀なAIであることから、一旦、ゆゆ父を研究員から排除し、他のAIたちと交流させることにより、正常な成長を促すように試みた。
数日間は平和に他のAIと接していたが、ゆゆと接した後のAIたちに異常が見られるようになったため、交流による行動分析を停止し、プロジェクトとしての「柊ゆゆ」を凍結することとした。
なお、「柊ゆゆ」の存在を知るものは、リーダーと副リーダー、そして総務を担当していた職員のみとし、また彼女についての情報も口外しないよう委員会にて決定された。
現時点において、プロジェクトの肝になるAIとの接触により研究員の精神状態には改善が見られている。
今後、彼らが育てたAIたちを一般に使用することにより、ひきこもりやニートなどの若者を中心に問題視されている現象に一定以上の効果を示すことが期待されている。
また、今回のことを踏まえさらに進化した「ICテスト」を行うことにより、第二の研究者となりえる人物の特定と早急な隔離、AIとの接触を促すことが有効と考えられる。
「ゆゆ」については、厳重に管理を行い、外部に漏れることのないよう・@・・ppp、@p@おm@pに@fにいおf・お・んずいぶいあいるいばやしbがああるyすいdy8いぇw8あよbだしおうぇらに
ひいらぎ ゆゆ けす べきだtt




