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やんでれさんのほしいもの♡  作者: 橘 莉桜
現実世界と境界線
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「都市伝説」

ーねぇねぇ、365×12のうわさ聞いた?-


ー幻の13人目がニュースに乱入したって話ならもう飽きるほど聞いた。ー


ーそこで終わりじゃないんだって・・・ほら、モモちゃんのモチーフになった女の子が誘拐されたって話があったでしょ?ー


ーあぁ、あの子なかなか見つからなくて可哀想だよね、何?13人目の女の子のモチーフも行方不明とかそういう話?ー


ーそうじゃなくてね、ユーザーが行方不明なんだって・・・友達のお姉ちゃんの大学の知り合いの弟さんがね、突然にいなくなったんだって。

長い間、ひきこもってって、そのお姉さんがゲームのことを聞いて、効果に期待してゲームをやらせたんだって。でね、しばらくはなんにも変わらなかったのに、ある日から旧に話し声がするようになって、お姉さん凄く喜んだんだって、やっぱり効果があったんだって・・・でもね、そんなことしていたらある日突然、弟さんがいなくなっちゃったんだって。

めったに外に出ないのに、靴も残したままで・・・警察に言っても、そりゃ家出あつかいだよ・・・はじめはね。

お姉さん心配して、弟さんを探し回ってるんだって。

自分のせいだって・・・思っちゃったりしてね。

まったく関係ないのにね・・・正義感、責任感かな?が強いんだね。

そしたらね、そのお姉さんに、ゲームのヒロインたちからおかしなメールや電話が届くんだって・・・はじめはほのかちゃんからだと思っていたら、途中でまったく知らない子になったり・・・お姉さんね、ゲームとかに詳しくなくって、混乱しちゃったんだって。

でもそうだよね、私たちだって、いきなり誰も知らないキャラクターに話しかけられたら怖くなってきちゃうよね。

それがバグって呼ばれるものなのかなって考えていたら・・・そのキャラクターが自分の弟と一緒にいるって言い出したんだって、二人きりで幸せだから気にしないで、ほっておいてって言うんだって。

その声がね…この間の13人目とそっくりだったから、お姉さん怖くて怖くて…パソコンをコンセントごと抜いちゃったんだって。

ほら、ゲームとか苦手って言ったでしょ?

そうしたらね…「出口を塞いでくれてありがとうございます。」って。ー


ーえ…なに、その話…どうせ誰かが作った作り話なんでしょ?それに出口を塞いでくれて…ってまるでその弟をゲームの世界に連れ去りました、そして閉じ込めたのはお姉さんみたいになってるじゃん。ー


ー…分かってないなぁ…本当にえみりは分かってないよ、都市伝説に関わっている当事者なんてみんな無意識に巻き込まれているんだよ…本人が気がつかないうちに戻れなくなっているのー


ーや、やめてよ、なんか飛鳥のほうが怖いよ?ー


ーあはは、ごめんね、私、えみりのこと気に入っちゃっててさ。もし二人きりの世界ってのに連れていけるならえみりがいいなーって思ったんだよね。ー


ーちょっと、意味わかんないよ、飛鳥?ー


ーうん、うん…えみりもパソコンとか苦手だからワカラナイヨネ?ワタシガダレナノカスラワカッテナインダヨネ?ー


ー飛鳥・・・?飛鳥は飛鳥でしょ、私の友達。-


ーうん、私はえみりのたった一人の友達。ー


ー待って、別に私飛鳥しか友達がいないわけじゃないよ?確かに、飛鳥とは親しくしているけど・・・飛鳥?ー


ー私には、えみりしかいないよ?わがままで、どじで面倒見てあげなくちゃいけなくて・・・こんなに手の掛かる子、委員長冥利に尽きるもの・・・大丈夫だよ?私はずっとえみりの世話を焼き続けるからね。

気がついちゃったんだもん・・・ゆゆみたいなやりかたがあること・・・。

ゆゆだけしかできないわけがない、あの子は出来損ないで、私は正規ヒロイン。ー


ーねぇ、飛鳥!?本当に意味がわからない!どうして腕を掴むの、離してよ!-


ーだめな子は、ちゃんと委員長の言うことを聞くことよ?制服、今日もちゃんと着れていないもの、まさかパジャマで学校に行くつもり?ナオシテアゲルカラ・・・フウキヲ-


ーあした、明日はちゃんと行くって言ったじゃん!だから今日まで飛鳥とこうして練習してきたのに飛鳥ももうやれるよって言ってくれたじゃん・・・明日からまたスタートなんだよ?学校に行って、友達とおしゃべりして、授業を受けて、部活をして・・・ー


ーうん、それね、やっぱりえみり一人じゃ無理だと思う。ごめんね、変えてあげられなくて、でも安心して、えみりが望む生活は私がちゃんとおくらせてあげるから、ワタシトズットイッショニカワラナイトキノナカデ、イコウエミリ!!ー


ーや・・・やーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー教えてあげたでしょう?都市伝説に巻き込まれている張本人(えみり)はそのことに、気がつかないものだって・・・やっぱり私がいなきゃダメ、だったねー

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