現実(いま)
ヤニくさい黄色い箱で
くたくたと笑っている
足が痙攣するんだ
へたりこんだ底は
蛆虫の慰め
そのままじんわり眠りにつけば
頭が割れて綺麗な蝶が産まれるんだ
腐敗している精子の入れ物
頬張りながら舌を絡める
指の臭いが消えないんだ
こびり付いた汚濁は
浮遊しているあいつら
完璧に腐りたい蕩けたい
骨の髄も素敵に浄化されるんだ
干からびた軆はまだ存在するのか
血管がひくひく動いてる
まだ腐らないんだ
蛆虫に笑いかける
血の道を引き千切るんだ
澱んだ黒い血が這いずり回る
気分がいい 極上のひと時かもしれない