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番外編 ~白と赤。そして、瑠璃~おまけ・その1
俺は、割られた額を押さえながら言った。
「ったく、でこぴんなんてろくでもねぇこと覚えましたねぇ。あのね、俺以外の竜族に絶対にやっちゃ駄目っすよ?」
この人は、加減が分かっていない。
これは、やばい。
竜族はもちろん、人間にやったら……指先が殺戮兵器!?
「……もうやったのだ」
「なっ!? 殺しちまったってことですか!?」
うわ!
だから人間に、悪魔だ魔王だ呼ばわりされるんだっつーの!
「否」
「え?」
「<青>は生きているのだ」
被害者は青の竜帝か!
「青の竜帝にやったんですかっ!?」
「そうだ」
「うわぁ、気の毒~……ま、竜帝なら死なないか。 <青>のって、まだ餓鬼でしょ? 確か、超美少女な美少年だって噂を聞きましたよ? ……まさか手ぇ出してないでしょうね?」
冗談三割、残りは本気で訊いた。
「手を出す? 手を出してくるのはランズゲルグのほうだ」
「なっ!?」
「我に手を繋げと言ったり、我の背を登ったりしてくるのだ」
「あ、そういう意味っすか」
超美少女な美少年を、背にくっつけて歩く姿を想像し……悪くないなと、思った。