もしもシリーズ・2
*HPの拍手小話から移しました。別のお話の登場人物が登場する有り得ない設定です。お遊びということで、笑って許してやってください。
海辺を歩いていたチャキアとリューリックは、一人で砂浜に座っている黒髪の女性を見つけました。
その女性は黄金の瞳で海を見つめ、膝にある物体を大事そうにのせていました。
「ねぇ、リューリック! あのお姉さんのトカゲ、美味しそうだね♪」
「……チャキア、あれは食用ではないんじゃないのか? 膝にのせて撫でてるから、愛玩動物……いや、女性が爬虫類をペットにするはずがない気も……」
「え、なに言ってるの!? トカゲのお肉ってすんご~っく美味しいんだよ!? 食べるに決まってるでしょ!」
「そ、そうだろうか? 食用にしては扱いがおかしい……なっつ !?あの娘、トカゲにキキッキキスしたぞ!?」
「キス? なにそれ? あのお姉さん、白いトカゲの味見をしたんだと思うよ?」
「……あ……味見……そうか、そうだな! これも異文化……そういうことにしよう!!」
「トカゲ、いいな~。カエルもいいけど、チャキアはトカゲも大好き! お姉さん、これからあのトカゲを食べるのかな?」
「チャキアはトカゲの肉も好きなんだな……蛙よりましだな。あ、私はあのトカゲの皮を貰いたい。捨てるにはおしい鱗の美しさだ。料理を手伝えば譲ってもらえるかもな」
遠く離れた(遠いっていうか、世界が違うけど)南の島にこっそり海デートに来たハクとりこは、誰もいないと思っていた浜辺に現れた少女と青年に気づきました。
「ねぇ、ハクちゃん。あそこでこっちを見ている2人、恋人同士かな? 歳が離れてるけど、女の子は可愛いし、男の人も格好良い……じゃなくて、その、え~っと、北の国の人っぽいね」
「か……か……か、可愛いだとぉおお? りこは夫である我より、あの小娘が可愛いのかっ!?」
「は!?そっち!? ち、ちち違うよ! そうじゃなくってっ!」
「っく! あの小娘っ、この手で殺っ……」
「こらハクちゃん! あっちに行っちゃだめぇえええ~!!」
暴れだした白いトカゲ(ちび竜)を、必死に砂浜に押さえつけている女性の姿を見たチャキアは言いました。
「あ! トカゲが逃げようとしてお姉さんが困ってる! リューリック、お姉さん助けてあげようよ!」
「先に行ってくれ、チャキア。私はあのトカゲをさばく包丁を取りに行ってくる」
「うん! 急いでね、リューリック! お塩とコショウも持ってきてね!」
「分かった」
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*その後、どうなったかは皆様のご想像におまかせ(丸投げ?)いたします。