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プロローグ
【 光り輝く二柱 】
人の形をしているけれど、人ではない。
ただ、世界を見下ろし、物語を覗き込む存在。
光と影の境目。
縁の欠けた場所に、二柱は並んで腰を下ろしていた。
足は宙に投げ出され、下には盤面のように広がる世界。
『あっ!』
『あの子かー!』
『卒業式ってタイミングで』
『あちゃー』
片方が身を乗り出す。
もう片方は、頬杖をついたまま笑う。
『どうなるかな?』
『楽しみだね!』
盤面の一角。
断罪の光が灯る直前。
まだ本人だけが、何も知らない。
『あ、それチョウダイ』
『ひと口だけね?』
『愛あるひと口!!』
小さなやり取り。
軽い声。
世界の運命を弄んでいる自覚は、ない。
『ほら、始まるよ』
『今回は……重くなる?』
『さあ? でも』
『ちゃんと愛されると思う』
くすくすと笑いながら、
二柱は視線を落とす。
盤面の上で、
一人の少女が、
まだ何も知らない顔で立っていた。
2026年、明けましておめでとうございます。
(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)




