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プロローグ:出会い

異世界転生ではなく元から異世界でのお話です。

この世界は退屈だ。

なんてありきたりなことを何度も思う。そんなことを考えながら俺は今日も質素な川で釣りをしている。


「やっぱ釣れねぇな...」


そう口にした時,空から女の子の声が聞こえる。声と言うより悲鳴だが。声の方向に目を向けるとあら不思議、もう目の前に。頭に強い衝撃が伝わる。


「いってぇな..おい...あれ?」


周りを見渡すが姿が見当たらない。幻というには頭の痛さは明らかに何かとぶつかった痛みである。


【貴様、大丈夫か?】


声が聞こえたが姿は無い。もう一度周りを確認するがやはり見当たらない。


「なぁあんたどこにいるんだ?まぁ無事ならそのまま帰ってくれてもいいが。」


【無事なわけあるかバカもん!私は今お前の中にいるんじゃ!!】


「は?」


こいつは何を言っているんだ?人が人の中に入るわけないだろう。


【もしかして信じておらんな?ならば丁寧に説明してやらんこともないぞ?】


こいつすごい偉そうだな。

「ならさっさと説明してくれ。」

気だるそうに俺は言う。


【なんじゃ貴様その態度は!まぁ良い。貴様名前は?】


こいつ本当に生意気だな。一応俺ら初めましてだぞ。


「俺の名前はスライだ。あんたの名前は?」


【スライか、よろしく頼む。私の名前はライム。この世界の神の中の神じゃ!】


「・・・?」

またこいつは変なことを言う。


「ははは(苦笑い)、面白いこと言うねライムさん」


【こやつまた信じておらんな!だが話は続けるぞ。】


【私はこの世界ゼルディアを管理する神の全権代理者でありついさっきまでいわゆる天界というとこにおったのじゃ。】


随分大層な言葉出てきたな。全権代理者?マジでこの世界を管理してたのか?


【今日も私は責務を全うしていた中突如事件が起こったのじゃ。それは私に対する反乱。瞬く間に私は天界から突き落とされたのじゃ。】


その性格じゃ妥当だと思うよなんて言いそうになったがこらえた。


【反乱の首謀者は私の妹の『レモン』。そやつは昔から私のことをよく思ってなかった。だがなぜ今こうして天界の奴らぐるみで私を追放したかはわからん。】


単純に嫌いだったか無能だったからじゃね?どうでもいいことしか思わん。


「ライムの経緯はわかってきたがそれは今俺の中にいる理由には繋がってなくないか?」


【そう急かすな貴様。私たち神は特殊な存在で普通の生物とは生命としての作りが違うのじゃ。大きな相違点として神は人間界,地上に降りることは出来ない。地上に落ちた神は死ぬ。体が人間界に適応できないのだ。】


死ぬ?神が?ほんと面白いなこいつ


「だったらあんたは死んでるのか?会話ができるのに?」


【そこはかなり肝じゃ。そもそも地上に降りられる神は存在するがそれはあくまで別種。私のような純粋な神は耐えられん。本来ならな。地上に落ちると死ぬと言ったろ?あれは即死ではなく体が分解されていくんじゃ。体が存在を拒否されるようモザイクがかかったみたいにでまるで映像の砂嵐状態みたいじゃ。】


「ちょっとずつ溶けてくみたいなもんか」


【まぁそういう感じじゃ。私の神の力は大きいから着陸するまでに体が持った。しかし力はほぼ消えかけていて残りカス状態じゃ。そしたら本当にたまたま落下地点に貴様がいた。私の体は貴様とぶつかると同時に吸収されたのじゃ!】


やばいマジで理解できねぇ。どういう理屈じゃそりゃ。普通じゃありえないだろ。


【これは私も疑問なんだが普通はこうならんのじゃ。精霊という存在は意思を持っており今の私のように取り付き力を分け与えることが出来る。だが私は精霊とは力のベクトルが違う。本来人間は私の力に耐えきれず死んでしまうはずじゃ。貴様はなぜ私のことを体に受け入れてなお生きておる?】


「そんなのしらねぇよ...俺の親戚とかにお前の知り合いでもいるんじゃねぇか?」


【それも有り得る。が可能性は低い。もしかしたら属性のウマが合っとるのかもしれん】


属性、いわゆる特殊能力で基本の第五能力からその人物固有の能力がある。基本の第五能力は生まれつき持つものもいるが極めれば誰でも習得できる。固有能力は完全に生まれつきである。だが俺は...


「俺はあいにく無能力者だ。俺はな。」


【無能力者?今のご時世珍しいのぉ。能力が無いからこそ私を受け入れられたのかもしれんの】


「現状のことはだいたいわかったがお前はどうやったら俺の中から消えるんだ?ずっとこのままって訳にはいかないだろ?」


【よくぞ聞いてくれた!このままじゃいけないのはその通りで私は天界に戻り実体を蘇らせなきゃいけない。】


「天界に行くっつったってどうやるんだ?ただ上に行くだけか?」


【そんな簡単には行けん。天界に行くには神の力が必要じゃ。その神先程ちょこっと行った地上にいても生きられる神。そやつらが天界への鍵を持っておる。そやつらを見つけ私を天界へ帰してくれないか!!】


「いや、普通に無理」


【ふぇ?】


「と言いたいがずっと俺ん中にいられるのは迷惑でね。さっさと終わらせるぞ全く。」


【おお!信じておったぞスライ!褒めてやる!】


「へいへい」


俺は適当に流す。

めんどくさい事になったな。だけどどうしてだろう。少しワクワクしてる俺がいる。まぁ気のせいだろう。そんなありきたりなことを考えながら帰路に着く。


プロフィール

名前:スライ

性別:男

年齢:見た目は20代

身長:178cm

能力:無し


名前:ライム

性別:女

年齢:見た目は高校生くらい

身長164cm

能力:結晶


基本の第五能力

炎 水 雷 闇 光

基本の能力だが練度によってかなり実力が出る

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