Ep.1
繁華街にある深夜のコンビニ。
全然客は来ないし来たとしても酔っ払ったオジサンとか。
酔っ払ったオジサンはまだマシか。
たまに来る女連れたホストの方が怖いな。
「らっしゃせ~」
ああ噂しちまったから酔っ払ったオジサン来ちゃったよ。
俺別に酔っ払ったオジサン見たいが為に深夜のコンビニバイト入れてる訳じゃねーんだわ。
煙草買うなら番号で言えよ~と意味もなく念じながらレジで待つ。
どうせ酔っ払ったオジサンが決まって買うのは酒と煙草だ。
水買って頭冷やせよ!!
酔っ払いのレジさせられるこっちの気持ちにもなってみろ!!
と叫びたいけど我慢します、はい。
「いらっしゃいませ~」
嘘だろコイツ日本酒買うのかよ。
そんなベッロベロなのに??
「347円が1点」
お、煙草頼まんのか。
まあ頼める程意識しっかりしてないか。
「以上で347円になります、ビニール袋はお付けしますか??」
俺が聞けば小銭を置いた後、手でいらないとジェスチャーをする。
口で言えや。
客に向かってこんな事を思ってるのは店員として最悪なんだろうけどなりたくてなってる訳じゃないし許して欲しい。
「ありがとうございました~」
オジサンがフラフラとした足取りで出て行くのを見送って店内を巡回する事にした。
客来ないししばらくレジ離れても問題じゃないでしょ。
お、新作ポテチじゃん。
これ美味そうだし買って帰ろうかな。
何でアイスコーナーに冷凍のグリーンピース置かれてんだ。
冷凍食品棚にあっただろ戻しとけ。
こういう事がコンビニじゃあ多々あるから困る、スーパーも同じなのかもしれないけど。
前のシフト入った奴も戻そうと思わなかったのかよ。
うだうだ文句を頭の中で垂れ流しながらレジに戻る。
いわゆるワンオペなのでバックヤードも商品管理もレジも全て俺に任せられている。
ここまで任せてもらうのに時間かけたわ。
でも作戦はしっかり順調に進んでいる。
「フライヤー今日はもう使わないだろ」
これは勝手に片付けんな、って店長から言われてるせいで片付けられないけどフライヤーの電源をとりあえず切っておく。
電気代節約は大事だろ。
後は正社員の方にお任せだ。
壁にかかった時計を見ればそろそろ時間だ。
今日はこれまでと段違いに重要な日だから少し緊張する。
本当にここまで長かった。
やっと始まるんだからヘマは出来ない。
そんな事を考えていると入口の自動ドアが開く。
「いらっしゃいませ~」
やっと来てくれたね、センセイ!!