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1-1:異世界ってハードだなぁ

本編開始です。

1-1



目が覚める。どうやら地べたに寝ていたようで、あちこち体が痛い。


「ぬぅ、ん・・・って、手ちっちゃ。子供スタートかぁ・・・」


あの女神、体は用意するって言ってたけど、年齢については言及してなかったな、そういや。取り敢えず、まず目が覚めて目に入ってきた自分の手の感想を漏らす。んー、まぁ仕方ないか。色々と行動するにあたって、大人である方が利便性が大きいと思ってたんだけどな・・・


俺が目を覚ました場所は木の洞みたいなところだ。どうやら今は明け方らしい。取り敢えず情報収集がてら周囲の探索でもするか?


「へくちっ!・・・うぅ、この服・・・貫頭衣?随分薄手だな。とっとと人里見付けて、服とか譲ってもらいたい。ってか、裸足かよ。石とかに気をつけんと切っちゃいそうだな」


木の洞から顔だけ出して周囲を確認する。右よーし、左よーし、正面よーし!


よし出発!






--☆





って意気揚々と出発して多分30分くらい。一向に森から出れない件について。というか、子供の歩幅だから進むのが遅い気がする。子供の体の不便さを舐めてた。あ、寒気は日が出てきてから大分マシになった。なるべく日向を歩いて体温を下げないように進んでおります。


あと、歩きながらスキルの検証も出来た。その成果が今手にもって齧ってるポムの実という果物だ。


というのも、先ほど緑色の丸い実を見つけて、()いでみたんだよね。ただ、これが食べられるかどうかが分からなかったので、う~んと唸っていたら、なんか急にウィンドウが浮かんできたんだよ。どうやら俺は、THE・お役立ちスキル『鑑定』さん持ちだったらしい。そういえばあの女神が便利なスキル一通り突っ込んどいたって言ってたな。


まぁとにかく腹も減ってたし使うしか無いよね。


そしたらこんな感じになって出てきた。


『ポムの実:シャリシャリした食感の優しい甘さの実。女子供に人気』

とのこと。


未知の土地で可食なものかどうかが分かるのは凄い便利だ。サバイバルとかやったことないけど、一旦はなんとかなりそう?


でも歩き詰めで疲れたし、岩の上に座ってポムの実を齧ることにした。2つ捥いでおいたからね。そこそこ美味しい。食感はリンゴだけど、味はライチっぽい不思議植物だった。あぁ、異世界に来たんだなぁ・・・


「さって、情報整理~っと。えっと、自分を鑑定、ってできるのかな?・・・どうやるんだ?手でも見ながらやればいいのか?お、出た」


手は必要なかったらしい。なんか自分の情報出ろ~、って念じたら出た。要領はさっきのポムの実の時と同じか。うむ、便利。


・ヒスイ(4歳)

Lv:1

種族:亜人ヒト

性別:女

状態:正常

HP:19

MP:211

Atk:4

Def:6

Int:80

Mnd:121


スキル:

『@*/*m』

『m@埜k5』

『@hぃr*』

『ネットワーク』

『鑑定』

『索敵』

『危機察知』

『偽装』

『物理補正』

『魔法補正』

『精神補正』

『自己治癒補正』

『成長補正』

『毒生成』

『薬生成』

『魔法:火』

『魔法:水』

『魔法:風』

『魔法:地』

『魔法:治癒』

『魔法:空間』



待って。スキル多過ぎィ・・・


というか、ちょっと、え?え、え?


おん、な・・・?


は、ははは、ちょっともう一回見ようか。


・ヒスイ(4歳)

Lv:1

種族:亜人ヒト

性別:女

状態:正常

HP:19

MP:211

Atk:4

Def:6

Int:80

Mnd:121


スキル:

『@*/*m』

『m@埜k5』

『@hぃr*』

『ネットワーク』

『鑑定』

『索敵』

『危機察知』

『偽装』

『物理補正』

『魔法補正』

『精神補正』

『自己治癒補正』

『成長補正』

『毒生成』

『薬生成』

『魔法:火』

『魔法:水』

『魔法:風』

『魔法:地』

『魔法:治癒』

『魔法:空間』


・・・取り敢えず2個目のポムの実を完食しよう。お残しはいくない。


シャリシャリシャリシャリ・・・・・・


えっと・・・とにかく、確認すべきか。

周囲に人影、ナシ!


貫頭衣の裾を持って、そぉっと上げて・・・





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





「ふぅ~・・・」


落ち着け~。えっと見間違いとか。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





変わんなかった。


「ふぅ~~~~~~~~・・・・・・・」


しばらく、泣いた。









--☆









「すんすん・・・すん・・・」


なんか涙が止まらなかった。涙を流しながら、現実逃避の意味も含めて自分の鑑定結果を『偽装』スキルで誤魔化すことにした。


・ヒスイ(4歳)

Lv:1

種族:人間

性別:女

状態:正常

HP:19

MP:211

Atk:4

Def:6

Int:80

Mnd:121


スキル:

『鑑定』

『危機察知』

『物理補正』

『魔法補正』

『成長補正』

『魔法:火』

『魔法:水』

『魔法:治癒』


ワンチャン性別を男にすれば生えるのでは?とか考えたけど、どうもなんなかった。名前も変えられなかった。


とにかく、スキルの多さが怖かったので半分以下にした。種族も亜人ヒトとか訳が分かんなかったので、それも人間に変えといた。ステータスは・・・うん。なんかスキル弄ってたら、もう気分も沈んでるし、この世界の平均とか分からんかったから、そのままにしといた。


ってか、俺今本当に着ているもの貫頭衣一枚だけだった。つまりノーパンです。転生したらノーパン幼女だった件。一部の変態が歓喜しそう。うへぇ・・・

髪の毛は肩のあたりで揃っているショートカットだった。自身の手で引き寄せてみれば、金色でした。金髪ノーパン幼女です、はい。


そして、未だに涙が止まんない。ってか、現状を踏まえてさらに泣きそう・・・

泣いていいっすか?


おかしいなぁ・・・こんな涙脆くなかったはずなんだけどなぁ。


「すんすんすん・・・うえ・・・うぅぅぅうぇぇ~~~・・・・」


おかしいなぁ・・・俺、何か悪いことしたか?いや、深酒はしたけど・・・


それからまた暫く、涙を流し続けるのでした。


ぐずん・・・










--☆










「ひっぐ・・・うぅっ・・・すん・・・すん・・・ずびっ」


あれから未だに泣いてましたがなにか?お天道様は丁度真上の手前くらい。正午前ってところか。ええ、未だに立ち直れてませんですとも。泣いてましたとも。


あれかなぁ?体に精神が引っ張られるってやつ?


えっと、あの女神?なんて言ってたっけ?人助けとか諸々よろしく?


やる気なくすわ~。




はぁ・・・、とりあえず現状確認。


前世で深酒して凍死→女神?に転生権獲得したと祝福される→転生→ポムの実美味しい→鑑定→『俺』から『私』になってた件→ガン泣き←今ここ。


あー・・・うん。なっちまったもんはしょうがない。無くなったもんはしょうがない。息子よサラバ。


はぁ、これからどうすっかなぁ。取り敢えず人里には降りた方が良いよな。今のところ獣とかには遭遇してないけど、今の俺の大きさだと美味しく頂かれかねない。肉的に。熊とか出ないといいなぁ・・・


んー、動くことも大事だけど、情報も大事だし・・・


気を取り直して自分についての情報を調べておくか。


まずはスキルだよな。真っ先に気になったのはなんかエラー文字みたいなこの3つだ。

『@*/*m』

『m@埜k5』

『@hぃr*』

なにこれ?


これも便利スキル『鑑定』で調べてみた。

『@*/*m』-『ERROR』

『m@埜k5』-『ERROR』

『@hぃr*』-『ERROR』


全部エラー表示されている。何度やっても同じ結果だった。

しょうがないから他のスキルを鑑定することにする。色々と他にも気になる部分はあるしな。


『物理補正』-『種族値×Lv/4の数値をAtk、Defステータスに加算する』

『魔法補正』-『種族値×Lv/4の数値をInt、Mndステータスに加算する』

『精神補正』-『魅了や洗脳などに対して耐性を得る』

『自己治癒補正』-『Atk+Def/1分の数値HPを、及びInt+Mnd/1分の数値MPを回復する』

『成長補正』-『ステータスの増加時、元の数値/4+種族値/4×増加数の数値を加算する』

『毒生成』-『毒物を生成する』

『薬生成』-『薬の類を生成する』


あれ?『物理補正』あるくせに、俺のAtkとDef低くない?どっちも10以下だけど?あ、これオフになってるからか。低いままじゃ不安だしコッチだけはオンにしてみる。お、上がった。AtkもDefも14と16になった。2倍以上になったよ、やったね。ただ発動させっぱは怖いので、一旦オフにしておく。


ってことは亜人ヒトの種族値?は40ってことか。IntとMndはAtkとかより高いからこのままでいいか。というか、種族値ってなんぞ?


『種族値:各種族ごとの固定参考値。成長などに影響』


う~んざっくり。まぁ、いっか。


それと『自己治癒補正』はHPならAtk+Def=10だから、1分に10回復するってことだよな?だから6秒に1回復する、と。MPならInt+Mnd=201だから、MPは1分あればほぼ全快するな。


うん便利。『精神補正』も『成長補正』もいい感じでは?『毒生成』と『薬生成』は・・・うん。今のままだとよく分かんね。まぁその内検証するか。他のスキルも。


とにかく今はこの森を抜けるのが先決だ。泣いてばっかも居られないし。ってわけで、動くかね。ウィンドウを消して立ち上がる。ん?なんか暗くね?おかしいな。今正午手前位だと思ってたんだけど。


というか、目の前に茶色い毛むくじゃらが見える。なんぞこれ?そのまま視線が自然と上に動いていく。


へ、へへへ・・・


やばい、目が合った。う、動けない・・・


「け、毛深いね、君。は、ははは・・・」


「GoAhaaaaaa!!」


「ひやあぁぁぁぁぁ!!?」




森の中で~熊?さんに~出会った~。





・・・短い第2の生だったなぁ~。



色々と数値が出てきましたが、読み飛ばしていいと思います。作者自身、時折忘れるので。

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