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14   歴史の裏側(笑)



 これは、鬼神ミオが眠りにつく前のお話である。


 今からざっと7000年くらい前。まだまだ人類の文明が発展してなかった頃。


 

 一つの国があった。名を、リンボル王国


 その国は当時ではかなりの力と権力を持っていて、他の小国を数多く従えていたそうだ。王を含めた統治者達は有能で、他国との争いでは敵無し。匠な指揮で軍を動かし、国を数多くの勝利へ導いた。


 国の政治も、王は配下達の助言を元に自分の考えを乗せて、現代でも通用する非常にレベルの高い政治を行い平和な世の中を作りあげていった。


 

 一見、何の問題もなさそうな素晴らしい国に見えるが、この国は一夜にして滅んでしまった。その裏では、何が起こっていたのか……………










「ミオ様!ミオ様!いい加減起きてください!もうお昼ですよ!」



 目覚めた………と思ったら開始早々うるさい部下の声が聞こえる。



「うるっさいのー………まだ朝の8時ではないか」


「もう昼の1時ですけど」


「あ?………あー、二度寝するわ」


「駄目です起きてください。せっかく作ったお肉が冷めちゃうでしょうが」



 そう言って儂の布団を引っぺがそうとする。だが儂は全力で抵抗した。引き篭もり体質の儂にとって布団はいわば生命線、実家にも等しいものなのだ!


 儂以外の存在が、易々と触れてしかと引っぺがそうとするなど言語道断、頭が高い、笑止千万!



「いやーじゃーいやーじゃー。まだ寝るのー」


「ちっ、いいから速く出てください!リュリュナは暇じゃないんですよ!」


「舌打ちしたなぁ!ご主人様である儂に向かって舌打ちとは、調子に乗るなよ!」


「なら部下に舌打ちをされないご主人様になってくださいこのニートが。というか、今日はイカネ様とアナスタシオス様、それとシャムス様と会う約束をしていませんでしたか?」


「あ」



 思い出したわ。そう言えば今日はあいつらと久しぶりに会う約束をしていたんだった。このまま二度寝してたらお日様がまた昇ってくるとこだったわい。



 渋々儂は布団から出る。


 それを見た部下こと、リュリュナは深くため息をついた。



「はぁ………なんで人一人起こす為にこんな労力は使わなあかんのですか」


「儂に目をつけられたからかな」


「死に腐れクソご主人」




 相変わらず口が悪い。


 まぁ一応読者の為に紹介してやろう。こいつの名前はリュリュナ。深い赤色の髪に、黒い瞳。髪色に合わせた赤い和服に黄色い帯を巻いている旅館の女将みたいな格好をした儂の部下………というかお世話係?に近い。



 頭からは曲がったアンモナイトみたいな角が二本生えているが、詳細な種族は儂にも分からん。というか、こいつ女みたいな顔立ちしてるけど実際の性別は不明だし、年齢も不明だし、出自も分からん。



 とにかく不明な点が多い奴じゃが、儂にお世話係として仕えてる奴らの中では1番長い付き合いだ。他の奴らは儂が寝てる間にすぐ夜逃げしたからなぁ。面倒で追い掛けない儂も儂もじゃが。



 え?出会った経歴?拾った、以上。



「はい、ベーコンとアスパラの炒め物です」


「えー……さっきお肉って言ったじゃん」


「ベーコンもお肉ですよ。あと、アスパラはちゃんと残さないで食べてください。残したらリュリュナ怒りますよ」


「ちぇっ…………いただきます」



 アスパラは前世の頃から余り好きじゃないが、味付けがされてないよりかはマシか。



 人類はまだまだ儂が地球にいた頃よりかは発展途上だが、我が家は結構モダンな設備が揃っている。


 お陰で料理の幅は人類と比べると何百倍も広い。


 前世の記憶を生かした、ってのもあるけど不器用な儂じゃ一人で機械を作るのは困難極まる。けどリュリュナが思ったより有能で、少し構造を教えたら自分で作り方を模索していつの間にか作ってた。



 リュリュナ無しで今の快適な生活はできんじゃろうな………。



 と、そんなこんなで朝食(昼食)を食べ終わる。




「待ち合わせ時間っていつじゃったっけ」


「そんなのも覚えてないんですか……?まったく、昼の3時ですよ」  


「待ち合わせ場所は………えーと太陽の砂漠らへんだから、今から走って一時間くらいか」



 別にこの程度の距離なら走ればすぐ着くが、やはり面倒くさい。バイクとかあればいいのに………まぁバイクより走った方が速いけど。



 この世界の文明技術は極端だ。場所によっては、もうすでに蒸気機関を生み出した場所もあるが、今でも旧石器時代みたいな生活を送っている場所もある。嘘みたいだろ、本当なんだぜ。



 さすがにエンジンとかの作り方は知らないので、気長に人間達が生み出してくれるのを待つしかないか。



「んじゃ、行ってくるからお留守番よろしく」


「はい。行ってらっしゃいませ、ミオ様。喧嘩になってまた生態系を破壊しないでくださいね?」


「あいあい」




######






 いっち、にっの、さぁん!ジャァーンプ!!


 助走をつけ、某M赤親父もびっくりな三段ジャンプでひとっ飛び。そして待ち合わせ場所、太陽の砂漠に到着!


 ふぅ、疲れた疲れた。しかし、相変わらずあっっつい。お気に入りの下駄が燃える勢いなんだけど。



 太陽の砂漠。世界で一番地獄に近い場所とも言われるこの場所は、この星の西側の中心地に位置するだだっ広い砂漠だ。



 平均気温は55度!死ぬ!見ての通り、とても人が住めるような場所ではない。砂中には魔獣の中でもトップクラスに危険な魔獣もいるし、一度迷ったら二度と帰って来れないのでガチで危険な砂漠だ。



 しかし、この砂漠は地球にあった砂漠とは違い、頻繁にオアシスが見受けられる。今日はそこで待ち合わせしようというわけで…………




「いや、どこのオアシスやねん」




 数時間後……………

 





「や、やっと見つけた……………」


「あ、ミオ。遅いですよー何道砂食ってるんですか?」


「イカネ。それを言うなら、道草」


『ミオさん大丈夫っすか?オレっち水持ってきますけど』


「お主ら…………もっと………明確に………待ち合わせ場所決めようぞ」




 やっとの思いで辿り着いた。めちゃくちゃ疲れた………あー。久しぶりに会ったってのに、労ってくれんのはシャムスだけだし。やっぱこいつらクソだな。



 イカネは性格悪いし、アナスタシオスはゲームばっかしてるし、シャムスは悪い奴じゃないけど加減を知らないし。




『ミオさん!持ってきたっすよ!はい!』


「あ、ありがt




 それは、ここ全域を影で覆い隠すほどの巨大な水の塊だった。


 ほら見ろ、加減を知らないんだよこいつは。



 ジュゥゥゥゥゥゥゥ!!!!と水蒸気が周りを埋め尽くす。まるで蒸し鍋にいる鶏肉のような気分だ。大量に水を浴びて着物がびしょ濡れになったが、お陰で秒で乾いたんですけど。




 

「……………お主、誰がオアシスの水全部持ってこいっつったよ。というかどうやって持ってきたねん」


『え?でも喉乾いた時ってオアシスの水全部飲み干しません?』


「お前のサイズで語るんじゃねぇ。儂は人間サイズなの。お主みたいなデカ物とは違うのぉ!!」


『す、すみませんっす…………』



 シャムスは人間の何十倍もデカイ。テッカテカの黒い鱗と、常に燃えてる赤い鱗が混じった異様な体表。龍族の中でも、数百年に一匹生まれるか生まれないかのビッグサイズらしい。


 ここら一帯の危険な魔獣も、彼の前では皆一斉に逃げ出すのだ。逃げ切れる前に食われるけどね。


 因みに、龍族は発音器官がないので念話で話す。





「あーあ、ミオがシャムスのこと泣かしたー。いけないんだーいけないんだー」


「黙れ性悪。お主人類を導く人神やってる癖になんでそんなに性格悪いのじゃ?なんで生まれてきたの?そんなんだから器も身長も胸もないんじゃよ」


「ちょ、ちょっと言っただけじゃないですか。そんな怒んな………おいまて最後何ていいました?」


「おやおや、聞こえなかったのか腐れ貧乳。もしかして老化がすすんじゃった?胸がないのももしかして垂れてるからなのかー?」


『ちょ、二人ともやめるっすよ………』


「そのデカ乳もぎ取って野郎か頭ん中暴力女ぁ!私の神聖パワーで二度と再生出来なくしてやりましょうか!!というか、私よりあんたの方が年上でしょうが!」


「たかが二百年程度の差じゃろうがよ!儂ら神に年齢などあって無いような物じゃ!」


「じゃあさっきの老化発言は取り消して貰おうかぁ!そしてごめんなさいイカネ様って言いながら焼ける地面に頭擦りつけるんですよ!ほら速く、速く言ってごめんなさいって!」


「お主に頭下げる位なら死を選ぶわ!」


「何をー………!!」


「「ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ」」




 儂とイカネは間近で睨み合う。


 戦争か!?戦争だな!よし容赦はそぬぞ。右手をぱぁーって開いて、ギュッて握ってドーン、じゃ!



 両者、今にも激突しそうになった瞬間。



「はいストップー。喧嘩すんなBBA共。せっかく集まったんだからこんな時くらい平和にしな」


「………ちっ。おい、アナスタシオス、今すぐ金縛りを解け。今から儂はこいつを殴るんだよ………!むぐっ」


「そうですよ、アナ!こいつを今から蹴り飛ばすんだよ………!むぐっ」


「はい、二人ともこれ食べて」



 突然、口の中に何かを突っ込まれた。舌でそれを転がしてみると、飴玉みたいな球状の………なんだこれ。とりあえず食べてみる。


 ………甘いな。それでいて少し舌が痺れるような変な味だ。


 すると、なんだか心が温かくなって落ち着いてきた。それどころか、イカネへの罵詈雑言に対する罪悪感すら覚えてくる。



「どう、落ち着いた?」


「…………あー、さっきは言い過ぎたわい。すまぬ、イカネ」


「いや、こっちも、なんかすみません………」


「よし、結果オーライ」


『アナさん、何食べさせたんすか?見たことない食べ物でしたけど』


「超即効性の精神安定剤。普通の人が食べると効果が強すぎて死ぬ」


『「「え」」』





######







 イカネとのいざこざがあったが、その後は平穏に進んだ。そもそも、この集まりは同僚(神)との親睦を深めようという名目で集まってんだから、仲良くするしかないよね。



 その後、他の神々とか神獣とか他の知り合いが来て皆で色々やった。



 皆でドッチボールしたり。




「はははっ!軟弱過ぎるぞ貴様ら!それでも地上の神々か!情けない!ほらどんどんいくぞぉ!」


「アグラット、ちょ、待って。酔ってるの、酔ってるの?死ぬ、死んじゃう」


「何?貴様は魔神だろう?何度でも蘇る特性を持つと聞いたことがあるが………」


「いや、僕じゃなくて皆が死んじゃうから。周り見てみ、クレーターだらけ。イカネと神獣達は伸びてるし、ミオとか砂に埋まってるから」


『オレっちは全然構わないっすよぉ!まだまだやりましょう!動き足り無いっす!』


「生きが良いな太陽の。よーっし、ぶっ飛ばすぞー!」


「誰かー、アスモデウス君呼んできてー」





 腕相撲大会やったり、




 


「負けぬぞアナスタシオス。儂こそは鬼神ミオ!力の象徴、暴力の権化!力試しで負けるわけにはいかぬのじゃ!」


「そんな熱くなっちゃって。お前も酔ってるの?」


「いいぞーやれやれーアナさん!」


『セット…………よーい、スタート!』


「ふんぬっ!…………ん?動かな………あ!お主金縛り使いやがったな!」


「別に使っちゃ駄目なんて言われてないし」


「卑怯!卑怯じゃぁ!!」

 

「アッハハハハハハハハハハハハハ!!アナさん最高ー!」




 飲み会したり、温泉に入ったり、また飲み会したり。とにかく楽しかった。久しぶりにこんな笑った気がするわ。


 深夜も深夜の時間帯。下手したら太陽が昇ってきそうなほど時計の針が進んだころ。イカネが突然ゲームを持ち出した。


 イカネはそこら辺の落ちてた手の平サイズの石を拾って、



「皆さん、石飛ばしゲームしましょうよ!この石をどこまで蹴り飛ばせたかで勝負するんです!」


「ほぉ。もちろん景品はあるんじゃろうな」


「ふっふっふ、この日のために頑張って作った超スーパーウルトラ凄いお酒をプレゼントー!」


「「「「ッッ!!?」」」




 この場にいる全員が反応した。


 地球にいたころ、神様は宴会好きお酒好きだとか聞いたことがある。引き籠もってた神様も、宴会の騒ぎ声に釣られて出てきてしまうほどだ。


 それはこの世界も変わらない。みーんな儂含めてお酒が大好きの大酒飲み。


 普段だったらこんな語彙力が皆無なネーミングセンスの酒なぞ興味ないが、今は皆泥酔しきっていたので「なんかすごそう」みたいな頭の悪い発想しかでなかった。



「しゃあ、その酒は儂の物じゃ!」

 

「何言ってんだ、ひっく、僕のだよ」


『オレっちのっす!小さいけど………』


「ふん、妾のものだ。そこをどけ!」


「私は観戦に回るわー」


「がるるるるるるるる」



「まぁまぁ落ち着いて落ち着いて。とりあえず順番に、公平にくじ引きでいきましょう」 


「というか、思ったんけど。ひっく。この面々で、その石じゃ飛ばした瞬間にぶっ壊れない?」




 アナスタシオスがしゃっくりをしながら言った。


 確かに。こんなチートの集まりみたいな奴らが全力で石を飛ばそう物なら、勢いで周りは吹き飛び、飛ばした物もぶっ壊れ、かろうじて壊れなかったとしてもそれの着地点は多分地獄絵図と化すだろう。




「そのためのアナさんでしょー?石を壊れないように細工することなんてお茶の子さいさいじゃないですか」


「そんなピンポイントな事は難しい……………出来ないわけないけど」


「じゃあくじ引いて、並んでー!」




   ―――――――――――――――――――――――


 一方その頃、リンボル王国では…………






「国王様!ただいま、噂の占い師を連れて参りました!」

 

「お初にお目にかかります。陛下にお声をかけていただいたこと、この上なく光栄に思います。この度はしがない占い師である私をお呼びいただきありがとうございます。それで、私に何を占って欲しいのでしょう」


「うむ、よくぞ来てくれた。実はな、最近不吉な予感でしてならんのだ。そこでお前には、この国の命運を占って貰いたい」


「なるほど………承りました。お安いご用です」


「そうか、では、早速頼むぞ」


「お任せを…………………むむむ……………むむむ……………はっ!!……………分かりました」


「どうだった?この国は未来でも存命か………?」


「非常に残念ですが、陛下。この国は近い内に崩壊いたします。それも、とある災害によって」


「―――――そうか。そうであったか……………詳しい日時などは分かるか?」


「そうですね…………今からあと五秒後ですね」


「そうか………………は?五秒g



    ―――――――――――――――――――――――





「ちっ、あんまいかなかったかなー。おいアナスタシオス、どこまで飛んだのじゃ!?」


「………………暫定8以位、ってところ」


「畜生!ガッデム!」



 きゅぅぅ、お酒ーお酒ー…………。8位じゃあ駄目だ。まだシャムスとかアグラットとか残ってるし。


 ふて腐れたように頬を膨らませ、ちびちびとつまみを食べながらお酒を飲む。結構酔ってるからもう酒の味が分かんねぇ、二日酔い確定じゃなこりゃ。




「ふん、次は妾の番だな」


「アグラット、少なくとも大陸を吹き飛ばすような事はしないでね」


「わーとるわーとるわい」



 実はアグラットは神ではない。悪魔族の女王として魔界に君臨している。


 しかし、儂とアナスタシオス、シャムス、イカネが束でかかっても多分勝てないという折り紙付きの化け物。儂がこの世界に来る前からアグラットは女王をやってたらしいが、一体何をどう生まれ育ったらこうなるのか、見当もつかない。



 しかも今はアグラットのやつは酔っている。普段は冷静沈着、何事にも動じない冷徹な女王だが酒に酔うと歯止めが利かなくなる。



 アナスタシオスの発言が冗談みたいに聞こえるかもしれないが、下手したらやりかねないので怖い。


 神々が人類や生態系に影響を与えすぎるとお偉いさんから苦情がくるので出来れば避けてくれ。




「いっち、にっの、さんっ!!!」




 ぶんぶんと肩を回して、ぶおんっ!!と衝撃を発しながら石を投げる。おいおい勘弁してくれ、衝撃の勢いで酒がどっかに吹っ飛んじゃったではないか。




「どうだ魔神の。妾はどうだった?」


「んー……………あ」


「ん?どうした。まさか、見逃したわけではあるまいな?」


「いや、むしろちゃんと見えたから何だけど…………まぁいっか」

(人間の国にぶち当たってるけど、気にしないでいっか。うん、僕達は悪くない。悪いのはこの理不尽ババアだ)


「?」




   ―――――――――――――――――――――――――




「あぁ、神よ!我々が何をしたというのだ!もし、私が過ちを犯したのなら、私をどうとでも裁いてくれ!私の命一人で済むのなら、喜んでこの命投げだそう!だから、国を滅ぼすのはやめてくれ!」


「おやめください、陛下!もう国は…………くっ!!」


「陛下のお気持ち、この胸が痛むほど分かりまする。しかし、起こってしまったのは変えようがありません。幸い、宮殿への被害は少ない。急いで残った民達を連れて、避難しましょう」


「しかし、王である私がこの国を捨てろと…………」


「陛下!ご理解ください!陛下、貴方さえ生きていればいつかまた、我らのリンボル王国は不死鳥のごとく復活するはずです!ですから…………」


「くっ………………あ、あの光はなんだ………?」




  ――――――――――――――――――――――――――




『次はオレっちの番っすよー!』


「シャムス、一つ言うことがある」


『なんすか、アナさん?』


「僕達を殺さないでね」


『あ、はぁいっす!』



 一応、アナスタシオスが警告したが多分あいつ分かってない。顔に書いてあるもん、分かってないって。


 アグラットのやつも大概だが、多分この中で二番目にヤバいのがシャムスだ。シャムスはまだまだ神の中では新米で、神になったときにお偉いさんから、『太陽の化身』の力を与えられた。


 

 何って、その太陽の化身の能力がえげつない。



 アナスタシオスみたいな何でもできる万能の能力でもなく、イカネのような概念的力でもなく、もっと単純。儂に近い。それがどんな能力かというと…………





『すぅぅぅぅぅ、※※※※※※※※※※※※!!!!』



 もはや言語としての原型を伴っていない声だった。そのキ○ガイめいた咆哮のあとには、とんでもない爆発が起こった。


 それは現代の地球でも発電として利用されている化学反応。軽い原子核同士がくっつき、重い原子核に変わる反応を核融合反応と言う。


 核融合反応が起こった際、大きなエネルギーが発生する。よく太陽では核融合が起こってるとか聞く。そう、シャムスの能力はまさにそれ。



 核融合のエネルギーを使う力。馬鹿げた力だ。お陰で砂漠のはずだったここら一体が焼け野原になって放射線だらけになってしまった。


 この程度で死にはしないが、気持ちが悪い。帰ったらしっかりシャワー浴びよう。



『どうすか、どうすか!』


「……………………ドンマイ」


『えー、そんな飛んでないっすか!?』


「いや君のことじゃなくて、国の人達」


『え?』






 






 かくして、リンボル王国は崩壊の運命を遂げた。リンボル王国に非はない。理不尽な神々の宴に巻き込まれてしまったのが、運の尽きだったのだ。









「…………と、言う説が一説にはあるらしいが、先生としては………おいお前ら、そんな目で見ないでくれ。んな訳ねぇだろみたいな目で見ないで!先生だって信じてないんだよ!?リンボル王国崩壊には謎が多すぎて…………どうしたカツジくん?何か質問かい?」


「先生…………それ多分ですけどその説で合ってると思います」


「はい?」






 

補足、するほどでもないと思いますが一応補足。


作品中の四大超越神とは、元々神では無かった存在がとある条件を満たし、お偉いさんから神の権能を与えられることで神に成り上がった四人のことを言います。ので、普通の神様自体は結構います。


お偉いさんやアグラットの出番はある予定ですが結構先になりそうです




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