先輩、見つけてくださいよ。
○本作は、前作である『先輩、私じゃダメですか』の続編になりますので、まずはそちらを読んでから読んでいただけると有り難いです!
少し改稿しました。
私は今日も、昼休みを知らせるチャイムを聞いて屋上へ急ぐ。
先輩はもういるだろうか。私は、先輩との話のネタ作りのために購買で買った焼きそばパンを小脇に抱えて、階段を全力で駆け上がる。
梅雨の時期特有の、湿度の高いじめじめした今日は、先輩が私の手を取ってからすでに数日が経過していた。
「せーんぱい。おっと、また今日も焼きそばパ……え、今日はカツサンドですか!? 珍しいですね」
「別に、そろそろ飽きてきたってだけだよ。お前こそ今日は弁当じゃねーんだな」
「今日は少し寝坊しちゃったから購買で買いました〜! 見てください、焼きそばパンです。先輩とお揃いだと思ったんだけどな〜」
ペロリ、と舌を出して、私は今日も何でもない顔をして先輩の隣に座った。
あの日以来、私達の歪な関係は続いている。
友達でも恋人でもなくて、ただの先輩後輩でもない。この距離感は本当に気持ち悪くて、吐きたいぐらいしんどくて、それでも隣にいられるのならなんだっていいと思った。
これは贖罪。
そう、贖罪なのだ。
私がお姉ちゃんに先輩のことを教えていたら、何か変わっていたかもしれない。そしたら、もしかしたら私も後輩としてずっとそばにいられたかもしれない。
それが叶わないから、私は今日も目一杯の贖罪を先輩に捧げる。
「先輩、最近の湿気やばくないですか?」
「日焼けの次は湿気かよ……。どうでもいいわ」
「先輩と違って私は繊細なんです! 何せ現役JKですからね!!」
「はいはい……繊細(笑)ですもんね。やっぱり意識の高さが違うなぁ、人気者の加賀屋様は!」
「あれ、もしかして先輩今、私のこと馬鹿にしました? しましたよね!?」
「してねぇって。自意識過剰かよ」
「……先輩のばーか! 意識高い系で悪かったですねぇ!」
私の拗ねたような言葉に、「冗談だって」と笑う先輩。
その笑顔に、安心して泣きそうになった。もっとその顔を見せて。もっと笑って。少しでもいいから、幸せそうな顔をして。
私のせいで歪んだ世界を、元に戻して。
だから、私が先輩に償い終わるまで隣にいて。
そんな日が続いた、ある日のことだった。
校舎を歩いていると、前方から歩いてくる先輩の姿が見えたから、満面の笑みで駆け寄ろうとして……足を止める。
だって、先輩の隣には女の人がいたから。先輩と同じ靴の色から、先輩と同じ学年だということが分かった。
派手な髪に、メイク。見たことがある。確か、先輩のSNSにツーショット写真が上がっていたはずだ。
そして、楽しそうに話す2人とそのまますれ違ったけど、先輩は私を少しも見なかった。多分、気付いていたのは私だけだ。
「……どうして」
私は、先輩の後ろ姿を見つめて、自分の手首を強い力で掴んだ。
絶対、私の方がかわいいのに。
人気だってあるのに。
すれ違う人達はみんな私のことを見るから、悔しい。いや、そんなことはどっちでもよくて。
他の人の視線なんて集めなくてもいい。
だって、私のかわいいは全部、先輩のためにあるんだから。
先輩に見て貰うために、お弁当を作るのを諦めてでも完璧に巻いた髪。いい匂いの制服。
爪は完璧に磨き上げているし、ナチュラルメイクだって良い出来だ。
私はかわいい。みんなに認められるぐらいかわいい。それを、たった1人のために捧げてるのに。
そのたった1人に届かないなら、私のかわいいに意味なんてない。
「……悔しい」
これ以上、何が足らないの。
私は先輩がいないと、先輩がこっちを向いてくれないだけでこんなに悩むのに、先輩は私がいなくてもきっと困らない。
それが悔しくて、泣きたくて、悲しい。
昼休みには一緒にお弁当を食べたけど、やっぱり話すのは私ばかりで先輩は、ぼーっと中庭を見ていた。
まだ中庭を見ている先輩に、私の方を向いて欲しくて、こんなにかわいくしてるのに。
私の唯一の武器さえ歯が立たないなら、私はどうしたらいいの。どうしたらこっちを向くの。
ねぇ先輩。中庭にはもう誰も、いないんですよ。
「先輩、聞いてくださいよ! 今日私のクラスで……」
そんな言葉を飲み込んで、私は先輩に笑いかけた。
「そういや最近、また街でスカウトされたんですよね〜」
「は!? マジかよ! どこの事務所だ!?」
「え、これそんな食いつく話でした?」
単なる世間話として話したのに、想定外の食いつきに少しビックリする。しかし、先輩の目が珍しくキラキラしていたので、続きを話した。
「えーと、確か今季の朝ドラ女優が所属してるところですね。最近よくスカウトされるんですよ。ちょっとめんどくさくて困ってます」
「ちょ、お前やっぱスゲェわ!! でも連絡しねぇんだろ? 勿体ねぇー!!」
事務所の名刺なんて一杯貰ってきたし、私には当たり前のことだったから、こんなに喜ぶ先輩を見ていると不思議な気持ちになる。でも、悪い気はしない。
「……こんなの、普通ですよ」
照れ隠しでそう言ったのに。
「そりゃお前からしたらそうかもしれねぇけどさ。いやぁ、やっぱお前って可愛いんだなぁ……」
しみじみと呟く先輩の言葉に、私の表情筋はもう限界だ。
やっと響いた。先輩に、私のかわいいが届いた。
かわいい、だなんて普段は好きな言葉じゃないのに、先輩からの可愛いが死んでしまいそうなほど嬉しいのは、何の情欲も乗っていないからだろうか。
ううん、それともーー。
その先を考えてみたら終わりな気がして、考えを吹き飛ばすように首を振る。そこで考えるのをやめた。
「俺さぁ、テレビ局の仕事とか興味あるんだよな。なんかカッコよくね?」
「ふわっとした理由ですねぇ……。もしかして、ただ綺麗な女優さんが見たいだけじゃないんですかー??」
「ばっ、違うわ!! こっちは真剣にだな!」
慌てたように言う先輩を見てクスクス笑うと、先輩はもっと言い訳を重ねるから、余計面白い。
私は、先輩と別れて教室に戻ってすぐ、適当にスカートのポケットに入れていた名刺を取り出し、シワを伸ばす。そして、宝物のように大切にファイルにしまった。
そして家に帰ってすぐに名刺を取り出してスマホの横に置く。
「……先輩、テレビ業界に興味あるんだ。そんなの、私には関係ないけど!!」
誰に聞こえるでもないのに、言い訳のようなことを言ってしまった。
全く関係ないけど。先輩との話なんて、本当に、全く関係ないけどね!
関係ないけど、名刺に書かれている番号に電話をかけたのは、ただの気まぐれだから。
「あの、最近名刺を貰った加賀谷桃というものなんですけど。詳しい話って聞けたりしますか?」
それから2ヶ月ほど、先輩とただただご飯を食べる日が続いて。
私は放課後、クラスメイトに呼び出されて目立たない空き教室へ呼び出されていた。
「あのさ、俺、加賀谷のこと好きなんだけど」
しかもそれが、女子に人気のあるサッカー部のイケメン、田中駿だから最悪だ。
どうせまた、断ってもオッケーしても陰口を言われるのだろう。それなら、はっきり断った方がいい。
「ごめんなさい。私、あなたのこと少しも好きじゃないの。出直してきてくれる?」
「ッ……分かってたけど、やっぱ振られるとキツイな……。友達からとかでもダメなのか?」
「友達になってどうするわけ? 私のこと好きな人と、私は友達になんてならないけど」
これ以上、ここにいたって無駄だ。
どうせ私の顔だけ見て好きになったくせに。
そんな言葉を胸に仕舞って、私は彼の顔を振り返らずに教室を出た。
その途端に、先輩の顔が思い浮かんで、首を締め付けるような言葉が次々と私を追い詰める。
だって好きって、そんなものじゃないでしょ。
もっと苦しいものでしょ、痛いものでしょ。
そんな簡単に、告げていいものじゃないでしょ。
私を追いかけてこないことから見ても、きっと本気で好きじゃないでしょ。
私なら絶対諦めない。
どんな形でもいいから、隣にいられるようにするけど。
なんて。
先輩の隣にいるなら、なんだってするのに。
あれからさらに2ヶ月がたって、受験生の先輩は日に日にやつれていった。そんな先輩を励まそうと思って、私は初めて手作りで合格祈願のお守りを作った。
別に勝手に作るだけだし、受け取ってくれないかもしれない。それでもいい。私が作りたいだけだし。
なんて、そう思いながら作ったお守りは、裁縫初心者らしく歪だったけれど、受け取ってくれたらやっぱり嬉しい。
「せーんぱい。今日は先輩にプレゼントがあるんです」
「おー、何だ?」
「じゃじゃーん! お守りを作りました!! なんとなんと、美少女JK桃ちゃんの手作りですよ!! ご利益ありまくりです」
「自分で言うなよ。……ま、確かにそれはご利益あるかもな。受け取っとく。作ってくれてありがとな」
「……っ、はい……」
渡すかどうか死ぬほど悩んで、何日もかけて作ったお守りを、先輩は嬉しそうに握っていた。笑う先輩を見ただけで泣きそうになる自分が嫌になる。
まだ先輩の心にはきっと、お姉ちゃんがいるのに。そんなこと分かってるのに、それでも嬉しくて舞い上がっていた私を、先輩は一言でドン底に突き落とした。
「俺、遠くの大学受けるからさ。不安だったんだけど、これ持ってって頑張るわ」
「……え。何ですか、それ。聞いてないんですけど」
「言ってないからな。そもそも言ってどうするんだよ。お前のランクよりも低いとこだから参考にならねぇぞ」
「……そんなの、どうだって……!」
「前、俺と同じ大学行くとか冗談で言ってただろ。そんなのいいからさ、お前にはお前に合ったとこいけよ。大学選ぶの面倒くさいからって、安易に俺についてこようとしたらダメだぞ」
「………分かってますし。当たり前じゃないですか」
私の声が震えていたのはきっと、気のせいじゃない。
だって、地元の大学受けると思ってた。そしたら私もその大学に行って、また一緒にいるんだ。
そんなことを当たり前のように考えていた私がいて、意味が分からなくて混乱する。
どうして先輩は私を拒絶するの。
迷惑だったのかな。
やっぱり私じゃ、代わりは務まらなかった?
泣きそうになる私に、先輩は相変わらず中庭を見たまま、「忘れたいんだ」と呟いた。
「ほら、お前のお姉さんのこと。ここを離れないと、思い出しちゃうからさ」
そう言って悲しそうに笑う先輩に、何も言えなくなる。
先輩はきっと私を見てもお姉ちゃんを思い出す。だから私にも行き先を教えてくれないんだ。
先輩は私のこと、無かったことにするつもりなんだ。忘れちゃうつもりなんだ。
私のことをこんな風にしておいて、逃げるなんて許せない。
もっと思い知って、苦しんで欲しいのに。
先輩に、私のために泣いて欲しいのに。
それから先輩とは、卒業式の日まで会うことがなかった。受験とか、天候とかが重なって、なかなか会う時間が取れなかったのだ。
だから私は、今日に賭けた。
先輩の下駄箱に手紙を入れて、先輩が屋上に来るのを待つ。
いろんなことをグルグル考えていると時間はあっという間に過ぎて、首を真綿で絞められているような苦しさの中、先輩はやってきた。
今日は真剣な話がしたいのに、私の口から飛び出したのはいつもの軽口で、本当に嫌になる。
「せーんぱい! お久しぶりでーす。来るの遅いですよっ!!」
「……何だよ。急に呼び出して」
「そーいや、第一志望合格したって聞きましたよ? おめでとうございます!!」
「……おう、ありがと」
久しぶりに見た先輩は少しも変わっていなくて、少し安心する。
「あの、」
「もう加賀谷は俺のことなんて気にしなくていいよ」
「……へ」
私の声を遮って言った先輩の言葉に、思考が止まる。もう3月で暖かいのに、身体から体温がなくなっていくような気がした。
それなのに先輩は、スラスラと言葉を続ける。
「ごめんな、ずっと付き合わせて。お前、罪悪感とか感じて俺のこと慰めてくれてたんだろ?」
「…………」
「悪かった。もう俺のことは気にしてくれなくていいからさ。お前はかわいいし、素直じゃないだけでいい子だから他にも友達出来るよ」
「…………はい?」
あまりに的外れな先輩の言葉に、私の口から低い声が出てしまっていた。呆れて、もう言葉も出ない。
そうだよ、贖罪だって最初に言ったのは私。
でも、それだけ?? 本当に私のことなんてもう、忘れたいの?
まだまだ私は、先輩の視界には入らないの?
先輩は私のことなんて見えてないから、好きだとすら言わせてもらえない。
違うよ、側にいたいだけなの。
でもこの感情を、みんなは恋って呼ぶんじゃないの?
初めて家族以外で好きになれた人なのに、どれだけ想っても、煩っても、私の射程距離の中には入ってくれない。
そもそも最初から、目にうつってないから。
こうして後輩として側にいるだけでもいいのに、それすらダメなんですか。貴方に迷惑をかけていないのに、近くにいることすら嫌なんですか。
薄々分かっていたのに、本人から聞かされるのと、自分で考えていたのでは大違いだ。
私の数ヶ月は、全部全部無駄だった。例え『かわいい』が届いてたって、『好き』とは天と地の差があったのだろう。かすりもしなかったのだろう。
そのとき、ぐちゃり、と鈍い音が耳元で聞こえた気がした。それはきっと、私の心にナイフが突き立てられた音だ。
……もう、どうだっていいや。
私の頭の中で、何かがブチンと千切れるような音がする。
「ッ、私がここまでしてるのに分かんないんですか?? この私が、贖罪だけにこんなに時間を割いてるって、本気で思ってたんですか!?」
私は先輩のネクタイを掴んで引っ張り、硬く結ばれた唇に口付けた。先輩は唖然とした顔でこっちを見ているけど、そんなの気にしてあげない。
だから、ずっと今日のことを考えて煩うほど、私を想うといいよ。
「私、先輩のことが好きです」
先輩の目を見て、真っ直ぐに想いを告げた。先輩は、未だにポカンと口を開いたままだ。
朝起きて、隣に先輩がいないから苦しい。先輩が私を見ないから、切ない。先輩が私を置いて行こうとするから、死にたくなる。
ほら。やっぱり私、先輩のことが大好きだ。
私は、視線を先輩からずらして中庭を見た。綺麗に整備された中庭には、あの日と違って誰もいない。
「まだお姉ちゃんのことが好きですか? 私じゃ代わりに、ならないんですよね??」
「ッ、加賀谷……」
「……なら、もういいです。先輩が私のこと、どうとも思ってなくても、いいです」
この台詞を言うのに、覚悟を決めるのに、半年かかった。先輩はそんなこと知らないでしょうけど、それでもいいんです。だから。
「それなら、どう足掻いても目に映るようにしてみせます。世界で一番目立ってみせます。お姉ちゃんなんか塗り替えて、私しか思い出せないようにします。どこにいたって目に入るようにしてやります。死んでも忘れさせてなんて、あげませんから」
この恋はきっと、少女漫画みたいに綺麗じゃない。でも現実ってそういうものでしょ?
苦しくて恋しくて痛くて、奪ってでも欲しいの。先輩のことを、誰にも渡したくない。
私は、歯がぶつかって切れた唇から漏れた血をペロリと舐めとった。
私のそばにいてくれないなら、誰とも幸せにならないで。
私は呆然とする先輩に微笑みかけ、スマホに表示された画面を見せた。
「それ、あのときの……!」
「……そうです。私、この前先輩に話してた事務所のスカウト、受けたんです。オーディションにも受かったので、テレビのCMにも出ます。これからもっと、先輩がもしどこにいたって視界に入るぐらい、街もテレビも埋め尽くしてみせます」
私はそう言って、呼吸を整えるように大きく息を吸い込んだ。
「だから、だからッ! 私から逃げきれるだなんて、思わないでくださいね!!」
今私から逃げたって、長年持て余してきた、私の唯一の武器を使って、先輩を追い詰めるから。
いつだったかのように、キンコーンとチャイムがなる。座り込んでいた先輩は、慌てて立ち上がって、私に一言も言わずに屋上を出てしまった。
あのときみたいに、私は先輩を引き留めなかった。
だって、先輩に会えなくなるわけじゃない。今の私には、先輩にもう1度会うための武器がある。
何年かかってでも、先輩が私で埋め尽くされて、私に会いに来てくれるようにする。例え利用されたっていい。先輩になら。もしも、私を必要としてくれるなら。
あれから、あっという間に3年がたった。
高校を卒業した私は、大学へ通いながら女優業をやる忙しい日々を送っている。私はすっかり人気女優になって、毎日広告に、ドラマにと引っ張りだこだ。
それでもまだ、先輩からの連絡はないから困る。なんでまだ私で染まってくれてないんだろ。私は、その苛立ちをぶつけるように、手首を強い力で握りしめた。この感覚も、久しぶりだ。
そもそも、ただ周りに自慢したいからとかで呼び出してくれたっていいのに。何処へでも行くのに。先輩が私を呼んでくれるなら、全部を放り出して会いに行くのに。それなのに。
「そういうところが好きなんだよなぁ……」
気がつくと、口から言葉が漏れていた。
先輩のことを考えていると、頭がふわふわして口もゆるゆるになるから困ってしまう。
ーー先輩、もう3年ですよ。もうそろそろ会いに来てくれてもいいんじゃないですか。
私、まだまだ先輩のことが大好きですよ。
私の方から先輩を忘れることなんて絶対ないから、早く見つけてくれたらいいのに。
私は、今日も世界に見つかるためにSNS用の写真を撮った。投稿した瞬間からドンドン増えていくいいねの数に、口角があがる。
見つかれ。もっと見つかれ。
そして先輩に、届いて。
「桃さん!車の用意できました!」
「はーい!!今行きます」
今日も祈るようにスマホを握りしめ、マネージャーさんの用意した車に乗り込む。
ピロンピロンと鳴り続けるいいねの通知の中から、今日も先輩の名前を探しだした。
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今でも私は、この文字だけを支えに生きているって気がついてるだろうか。先輩は、馬鹿みたいだと、また笑ってくれるだろうか。
早く会いに来て。『私』を見つけて。
そのためなら私、どれだけでも輝けるから。
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