表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/41

ヒイラギ

ブックマーク20件、評価ポイント30ポイント。

読みにくい文章であるにも関わらずこのような評価をしてくださりありがとうございます。


あ、それとですね。一話からの雑な文章をもう少しマシな文章に書き直していこうと思います。今ならもう少し読みやすい文章に変えれる(はずな)ので。

その為少し更新頻度落ちるかもしれません。

(もしかしたらお話をガンガン進めるかもしれませんが......)

以上!どうでも良さげなお話は終了。


本編へどうぞ〜

数時間、幾重にも重なる木々を抜けた暦の目の前に木で囲まれた門と槍を持った衛士が映る。

(魔法大国ってのは聞いてたけど入口も周囲の環境を歪めて作ってあるんだな)

「さて、ここからRPG定番の情報収集か」

一度歩いてきた道を振り返り、

「待ってろ。すぐ助けに行く」

門番の元へと暦は歩いて行った。


「坊主、どうした?」

「魔物狩りをしていたところ、盗賊に襲われたんです!」

暦は衛兵の両肩を掴み必死の形相で助けを乞う。

「そうか。それは怖かっただろう。今身分を示せる物はあるか?」

暦の手を優しく外し、安心させるように衛兵は問いかけた。

「狩人登録証なら......」

「それで大丈夫だ」

暦は異世界に来た時から着続けている制服の胸ポケットから狩人登録証を取り出し、衛兵に渡した。

衛兵はそれと暦を交互に見て小さく口を動かした。

「何か言いました、か!?」

何かを伝えようとしたと思い聞き直した暦の手足が縄で拘束される。バランスを崩した暦はそのまま地面へ顔から落ちる。もがいて頭を起こそうとした暦は重い衛兵の靴によって再び地面へと押し付けられる。

(は!?なんだこいつ、なんでいきなりこんなことを!?)


「悪いな。お前をこのまま通させる訳にはいかないかもしれん」

「!?──、─────!」

手足を拘束されたまま浮かばされ、暦は門を潜る。

「リュウジ、後の見張りは頼んだ」

「わっかりましたぁ!」

元気よく青年が飛び出していくのを横目に見ながら暦は口を開いた。

「おい、これはどういうことだ」

「何、坊主の狩人登録証が少し怪しかったんでな。万が一を考えて縛らせてもらった」

(怪しい?どこがだ?)

「......はぁ。今から行くのは狩人協会か?」

「そうだ」


綺麗に整備された道路や街並みを通り過ぎ、剣と槍が交差する看板を立てた建造物の前で暦は投げ捨てられる。

「お、衛士さんじゃねえか?どうした?また人手不足かぁ?」

機嫌のよさそうな中年の男が酒樽を片手に扉から出てくる。

「ん?そこのガキはどうした?ハハーン。ガキ、窃盗でもしたな?やれやれ、子供は元気がいいなあ」

一人で適当に解釈し、男はまた扉の奥へと戻っていく。


「A級狩人、『殲斧(せんふ)』の異名をもつガッツだ。見ての通りかなりの酒好きだが、実力は確かだ。今から縄を解くが、絶対に変な気を起こすなよ?下手すりゃ死ぬからな」

そう念を押して衛士は縄を解く。暦は衛士の後ろに付き、狩人協会へと入る。


扉を開けた瞬間、酒の強烈な匂いが暦の鼻を刺激する。初めて嗅ぐアルコールの匂いに思わず吐き気をもよおす暦だったが、なんとか吐き気を飲み込み、平然を装ってカウンターへと向かう。

(なんだここ......クレリック王国の狩人協会ではこんな匂いしなかったぞ)


「ギルド長を呼んでもらえるか?」

カウンターにつくなり、衛士はそう受付に声をかけた。長い赤髪をポニーテールのした受付の女性は暦をちらと見ると何かを察したように早々と壁に付いた呼び鈴を鳴らす。


数秒後、カウンターの後ろから見るからに弱そうな老人が出てきた。痩せ細って皮と骨しかなさそうな体に暦は少し身を引く。

「また犯罪者か?」

老人の声はハキハキとした若者のような声だった。

「いえ、本日は狩人登録証について聞きたくここに参上いたしました」

衛士は跪いて一礼し、暦を指さす。

「本日、彼が盗賊に襲われたと救援を求めて参りました。保護の為門内へ入れようと思い、身分の証明を求めたところ、こちらの狩人登録証を渡されました」

渡された暦の狩人登録証を見るギルド長の目が紫に光り始める。

「魔眼......か?」

ギルド長の登場で一斉に静かになっていた協会内でその声は大きく聞こえた。ギルド長の紫眼が暦の顔を捉える。


(!! なんだ!? 何かを、見られてる!?)

真っ向からその瞳を見つめ返した暦の背中が悪寒で震えた。

ギルド長の足が暦の方へ動く。一歩距離は縮まる度、暦を襲う悪寒は大きくなっていく。


「ヒイラギ君。君は何故真名で登録しなかった?」

「え?」

(今、何て言った?柊って言ったか?)

「ん?どうした?ヒイラギ君。私は君に何故真名で登録しなかったのかを聞いているだけだぞ?」


(間違いない。柊って言ってる。なんで、知ってる?いや、何故わかる?その苗字は既に絶えているのに。)

暦とギルド長の視線が交錯し、暦の瞳に紫の光が反射する。


(この爺さん、何者だ?)

はい、柊ってなんのことなんでしょうね?

暦が『暦』であることに関係ありそうですが...

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ