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十三・ハーツクライ一番人気

 秋競馬が始まり、前哨戦とも言える神戸新聞杯にダービー1、2着馬が顔を合わせた。『キングカメハメハ』と『ハーツクライ』である。このレースでハーツには心強いパートナーを鞍上に迎える。


 天才『武豊』だ。


 この年のクラッシック牡馬路線で武豊はこれといったお手馬がいなかった。ハーツも安勝がカメハメハに騎乗しているため主戦騎手不在であった。そこでデビュー戦で騎乗した武豊に打診があった模様だ。


 私にとってはこれ程の頼もしさはない。やはり自分の応援している馬に武豊が騎乗するということは大きな期待と喜びを感じる。それもライバルはあのキングカメハメハだからだ。


 しかし、神戸新聞杯ではカメハメハ徹底マークするも、力の差はこの夏をもっても埋められず、優勝したカメハメハから1と1/4馬身差の3着に敗れる。けれども、上がりのタイムでは33秒8とカメハメハの33秒7に及ばなかったものの、その力は十分に証明された結果だった。


 カメハメハは東京巧者であった。春のG1は二つとも東京競馬場での勝利。そこで、京都3000mの菊花賞には出走を表明せず、戦国古馬路線の天皇賞秋へと向う予定だった。


 タップやロブロイ、リンカーンとの対決を誰もが楽しみにしていた。しかし先にも述べた屈腱炎での突然の引退。


 「カメハメハお前もか!」


 この年引退した昨年のダービー馬ネオユニこと『ネオユニヴァース』に続き、今年のダービー馬も早々と戦線を離脱する結果となってしまったのだ。


 私自身もすごい大きなショックを受けた。カメハメハとの古馬対決を楽しみにしていたこと。そしてハーツの最大のライバルがターフを後にしたこと。


 競馬を愛する私にとってダービー馬が早々と引退するということはこの上もない寂しさを感じる。かつての名馬の中にもダービー優勝後引退していった馬も数知れない。ひょっとしたらダービーで勝つと言うことが、どれほど苛酷であるのかという事を物語っているのかもしれない。


 神戸新聞杯後、菊花賞に向うダービー2着馬ハーツクライは鞍上に天才を迎えたこともあり、この世代のポストカメハメハの担い手として大きく期待された。

 

 この世代のライバルは、


 『コスモバルク』。

 

 G1皐月賞2着。

 G1日本ダービー8着。

 G2セントライト記念1着。


 そして、

 『ハイアーゲーム』。


 G2青葉賞1着。

 G1日本ダービー3着。

 G2オールカマー4着。


 カメハメハ引退後若干小粒の感もあるが、ハーツクライは他のライバル達を差し置いて第65回菊花賞では堂々の一番人気となったのだ。


 私とブルーの追いかけていた『ザッツザプレンティ』が優勝してから早1年。今度は私とブルーが今年の期待馬として応援し始めた『ハーツクライ』が1番人気になっている。なんとも言えない感動を得た。






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