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眷属達の気持ち

 昨日は書き進められませんでした。遅くなってごめんなさい。

 ツリーハウスにも春が来た。生きた木をそのまま使っているので、新緑の葉が朝露を受けて輝いている。

 今日は学校が休みの日なので、ゆっくりと過ごせる。

(マナ、おみやげ)

(ありがとう、スカイ)

 魔石を受け取って、いつものもふりタイム。私がもふもふすると、スカイも気持ちいいみたいで、嬉しい気持ちが伝わってくる。

(にゃー、寝坊したにゃ)

(ご飯作るのこれからだよ?)

(うにゃ…マニャにうどん作ってあげたかったにゃ)


「なら、お昼はうどんにしよう」

 キャベツを刻んでいた手を止めて、鍋に入れる。

 味噌汁のいい匂いがする頃、ルードが起きてくる。

「今日は早いね」

 いつも起こしに行かないと起きないのに。

「マナに、強くなった所を見て欲しくて」

「黒竜さんとの修行の成果が出てきたの?なら私にも修行つけてよ。学校にいると本気で戦えないから、ストレス溜まって」

「いいよ」

 食休みついでに農園の畑仕事をして、出てきた。


 やっぱりいいな。思いっ切り体を動かせて。クラスの子達と戦って手加減を覚えるのも大事だけど、ルード相手だと、能力をフルに使っても怪我させる事がないから楽しい。ルードの方は手加減してくれていると思うけど、私と戦えて楽しいみたいだ。

 

 その後でルビー母さんとも戦って、やっぱり手加減されてるって感じるけど、楽しい。


 ユキとは一緒にうどんを打って、お昼はきつねうどんにした。

 これも豆腐が手に入ったお陰だ。今度、いなり寿司も作ろう。

 油揚げはまとめて沢山作ったから、味噌汁の具材も増える。

 にがりの在庫はまだあるけど、あのダンジョンもいつかはクリアできたらいいな。

 

「またあの美味しいダンジョンに行きたいな」

 松茸とか、比内鶏とか美味しかった。

「マナが学校に行ってる間に、ジンギスカン沢山採ってきたのよ」

 いや、ラム肉だから。それは料理の名前…やることは同じだからいいかな。

「じゃあ夕ご飯は焼肉だね。タレが少ないから、ルビー母さんにお願いしてもいい?」

「いいわよ。母さん大根おろしのたれが良かったわ」

「材料はあるよ」

「僕は焼肉のたれがいいな」

「ルードも料理覚えてみる?」

「マナが教えてくれるなら、覚えてみようかな?」

 皮を剥いたりとか、切ったりは出来るんだから、あとはやる気だよね。


(ねえマナ、人化のスキルって僕も覚えられるかな?)

(祝福はもう使えないから、…他のみんなはどうやって人化を覚えたの?)

「最初から使えた」

「種族が変わったら覚えられたにゃ」

「私は眷属になった時にもっとマナといられるようになりたいと思ったのよ」

 うん。ルビー母さんの意見が役に立ちそうかな?でも、

「どうして人の姿になりたいの?」

(だって僕は弱いから、マナの役に立てないから)


「あのさ、この前から気になってたんだけど、マナに頼りすぎじゃないか?」

「そうね。自分で努力して、どうしてもだめなら違う所でマナの役に立てばいいだけだし」

「スカイはもふもふで、私の癒しなんだから、充分役に立ってるよ。別に、スカイに守ってもらわなくても私が強くなればいいじゃん」

「種族的にどうこうじゃなくて、そもそもがマナに弱くてもいいことを確認してるだけだよね?眷属失格」

「ルード!言い過ぎだよ!」

「そりゃ、自分の考えを押しつけちゃいけないのは分かってる。でも、マナに頼るのは違うよね?」

 ルードは自分にも他人にも厳しいけど、楽な方に流されちゃうのは人も魔物も一緒で、しょうがない所でもある。

「にゃーはマニャに強くしてもらったから言えないけど、白い魔物には変わりないにゃ。それでも命の続く限りは頑張るにゃ」

 魔物から進化したから半精霊だと思ってたけど、特異体のせいなのかな?

(うう…ごめんなさい)

 スカイは飛び立った。

(スカイ?無茶しちゃだめだよ?私はみんなが傷ついたり、いなくなったりする方が、ずっと嫌なんだから)



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