米と新たな従魔
次のダンジョンが解禁になったので、早速中に入って探検する。
ここで採掘出来るのは銀だ。鍛冶台も手に入れたので、出荷率を上げる為に他の武器も作った。
銀と言えばアクセサリーなので、ゲーム内のレシピ通りに作って出荷した。普通に宝石も採掘出来るけど、ゲーム内での価値が低いように思う。
一応自分用のアクセサリーも作ったけど、銀は意外に付与の出来る容量が少ない。これでは魔鋼と変わりない。
魔鉄は元のゲームには無かった金属だ。いずれはファンタジー特有の金属、ミスリル等も採掘出来るのかな?
ルビー母さんが、珍しい鳥を捕まえた。綺麗な青い鳥で、獲物として食べるのは惜しい気がした。
鑑定 サンダーホークの幼体 風と雷を自在に操るが、幼体のうちはスキルの殆どが使用出来ない
(ルビー母さん、この鳥ペットにしていい?)
(そうね、こんなに小さかったら食べられる所も少ないし、いいわよ)
小さいといってもムクドリ位の大きさはある。名前は何にしようかな?良く晴れた日の青空みたいな色だから、スカイにしようかな。
「あなたの名前はスカイだよ。仲良くしてくれる?」
おっと、スカイが従魔化してしまった。只のペットよりは意思疎通が出来ていいかな?
スカイ(1) マナの従魔
レベル 7
スキル
雷魔法 風魔法 時空魔法 嘴撃 爪攻撃
矯声 飛翔
テイムの条件は、相手の魔物も私を求めてくれる事だけど、食べられそうになった所を助けられたと思ったからかな?
残念ながら念話はないけど、パスがつながったからか、感情は伝わる。
今は食べられずに済んでほっとしているっぽい。
スキルの殆どが反転していて、風魔法と嘴撃、爪攻撃と矯声しか使えない。
(スカイ、矯声を使ってみて)
折角だから、沢山話しかけて念話も覚えさせたい。
「ぴ!…ピャァー」
いきなりの凄い声で、軽い混乱状態に陥ってしまった。
(うるさい小鳥ね!マナの従魔じゃなかったら、食べちゃいたい位。マナの役に立たなかったら、食べちゃうわよ?)
ルビー母さんには効いていないっぽい。レベル差かな?
(食べないで、まだ小さいから仕方ないよ)
(本気じゃないわよ。ま、子供がもう一人増えたようなものね)
「よろしくお願いします」
(任せなさい!)
今日の朝ごはんはサンマの塩焼き。
今日は農園で料理作りに励もう。
やっと小麦を粉に出来たのだ。畑の小麦スペースも増やして、よく使うキャベツや玉ねぎ等も種を蒔く。
道具屋さんに行ったら新しく米が解禁になっていた!
遂にきた!米!…でも水田てどうやって作るんだろう?
と思ったら、陸稲だった。ゲームの中は何というか無菌状態なので、作物の病気の心配はない。それで醤油や味噌が売っているんだから不思議だ。
なんたってモロヘイヤが何の対策もしないで育つのだから凄い。普通ならあっというまに虫に食べられてしまうのに。
小麦スペースを減らして米にしよう。実は道具屋にご飯は売られている。でも高いし、なるべく我慢していた。
カレー粉も売っているので、たまに野菜たっぷりカレーとか作っていた。まだ幼児で胃も小さいから、半分にしても多い。
設備屋を覗いてみたら、精米機を売っていた。何と脱穀も籾摺りもやってくれるらしい。製粉機も売っていたけど、二つは買えない。ならここは、精米機を優先するべきだろう。
これを買ったらしばらく金策に励まないとな。
銀鉱石を採掘して、収納庫で楽々持ち帰る。料理作りは明日にしよう。でないと米の種籾が買えない。
りんごをオーブンで焼いてそれをおやつにしながら、錬成でまずはインゴットにして、純銀を作る。
宝石の残りも確認して、アクセサリーを作る。最後の方は銀だけのペンダントや指輪になってしまったけど、別にいい。元手は只だ。
明日の朝と今夜の分の食事を作りながら、ちょっと後悔。小麦の最初がすいとんになってしまった。
明日こそはうどんを作ろう。




