表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/242

ダンジョン、なかなか攻略できません。

 ホルアスダンジョン17階層。ここは食べ物が出てくるはずだから、すごく楽しみ!

 独特の、モコモコとしたシルエット。それに体と手足が生えている。


 ええっ!まさかのシュークリーム?そしてシュークリームが炎のブレスを吐いた。

 ブレスは魔法じゃないから、マジックブレイクが効かない。

 シュークリームが槍持って盾持って追っかけてくるなんて、前代未聞だ。


 ていうか、素材じゃなくてお菓子そのものが出てくるなんて事もあるのか。

 それにこの世界のシュークリームは、中身がジャムなんだよね。町で見つけて食べた時はびっくりした。

 結界でブレスを阻みつつ、胴体を切ると、出てきたのはやっぱりジャム入りのシュークリーム。

 菓子パンでもジャム入りしかないし、無発酵パンだから美味しくない。学校でも給食で出るから今は慣れたけど。


 自分で作るのは、ちゃんと発酵させて作っている。

 勿論カスタードクリームも作れるので、クリームパンも作っているけど、広める気はない。目立つのが嫌だからだ。


 この世界の人達は、基本肉食のようだ。というか、野菜が高い。

 魔物対策もして広い土地を使って作らないといけないから、しょうがないけど。


 …あれ?この世界の人達が大きいのは、肉食のせい?

 肉主体の食事をしていた国の人は、日本人より大きかったし。

 栄養バランスとか無駄に考えて、お肉が少なかったから、他の子より小さいの?!大ショック!!


 お金の価値も、やっと分かるようになってきた。

 魔の森の素材に、良質な魔石。上位種の肉。そんな物をギルドに卸しているから、お金は貯まる一方だったけど、学校に行くまではお金の価値が分かっていなかった。

 今まではそれでも困らなかったけど、気をつけよう。


 倒すと拳サイズに縮んでしまう残念なシュークリームを集めつつ、階段を探した。

 

 目の前にポップしたのは、一回り大きなシュークリーム。そして氷ブレスを吐く。

 レア種?


 看破 シューの特異体 中に白クリームの入った種。氷ブレスを吐く。

 

 白クリームは、生クリームの事だ。そしてレア種は強い。

 それでも、オーガクイーンよりは弱いかな。シュークリームは基本それほど素早くないので、ブレスにさえ気をつければ、与し易い相手だ。


「何か、レア種に出会う確率が異常に高い気がする」

「私は運の数値が高いから。最初に振ったポイントで、幸せになりたかったから」

「どれ位?」

「最初に一万ポイント振って、レベルが上がったら増えたけど」

「一万て…普通はあっても二桁だよ?レベルが上がっても、1か2しか上がらないし」

「ああうん。上がり方はそんなもんだね。ステータスはそんなに気にしてないから、よく分からないけど」

「それで今は、幸せ?」

「すっごく幸せだよ」


 18階層は、ブラッディオウルだ。

 ツリーハウスの周りにいるシャドーオウルの上位種で、隠密性が非常に高い。念の為にスカイを影に入れて一番感知能力の高いルードが先頭を行く。

 最大限スキルが使えるように竜の姿に戻って進むけど、ルードが竜になると向かう所敵なしになってしまう。

 私も感知能力を最大限引き上げて探すけど、ルードに先を越されてしまう。


 黒竜さんは、強かったな。ルードが師匠って呼んでる位だから、ルードよりも強いんだろう。

 なんたって年季が違う。

 頼めば私にも教えてくれるかな…でも歓迎されてる雰囲気じゃなかった。

 ルードにだって全然敵わないんだから、ルードに強くしてもらえばいい。


 っと、ユキが後ろから攻撃を受けた。

 すぐにハイキュアをかけてあげるけど、ユキの感知能力をすり抜けるなんて凄いな。

 私も充分気をつけよう。


 階段もなかなか見つからない。私も何羽か倒した。

 次は食料階層のはずだから、階段は見つけたいけど…。

 余裕があるのはルビー母さんとルードだけだ。でもルビー母さんはたまに罠に引っかかっている。

 穴も前より深いけど、ルビー母さんは体が大きいから、穴に落ちずに引っかかっている。

 穴の底には尖った土槍がある。ルビー母さんの防御力なら刺さっても怪我はしそうにないけど、罠感知スキルを取れるように帰ったらユキに協力してもらおう。


 ようやく階段を見つけた。次の階層を有効化して、今日は終わりにしておこう。


 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ