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身長の為に

 スマホ農園から戻ってきて、いつものように夕ご飯の支度をしていたら、簡易転移装置から手紙が届いた。

 差出人はソーニャで、ジーナが中等学校を卒業する頃に丁度ギルティアの王都辺りに寄るから、寮のみんなで集まりたいという話だ。

 勿論すぐにOKの返事を出した。

 あと三カ月で卒業してから二年になる。たった二年だけど、物凄く前に感じる。

 

 身長はジーナには勝てないだろうな。一番のおチビにはなりたくないけど、あと三カ月…進化した時の奇跡の成長期は望めないとしても、せめて胸だけでも…私がルビー母さんの本当の娘だったら、もうちょっとましだったかもしれない。スカイがお父さんだったら身長も…


 はあ。アホな事考えた。そもそもスカイは私より年下だし。

 スカイとルードを比べると、まだルードの方が若干身長が低い。

 でもスカイは既に大人姿だけど、ルードは成長期だからどうなるかな?


 胸はポーラに負けてるけど、ソーニャはどうかな…卒業の頃は私が一番のおチビだった。

 一年前に会った時は、身長は辛うじて私の方が上だったけど、胸で負けてた。今もそこは追いつけていないと思う。


 どうしたらいいの?牛乳は毎日飲んでいるし、運動は…!亜竜退治の為に魔法の特訓しかしてないかも!

 

 夕ご飯ができる頃には、何も言わなくても大体全員集合している。

「ね、あと三カ月で身長を伸ばすにはどうしたらいいと思う?」

「どうしたの?急に」

「ジーナが卒業した頃に寮のみんなで集まる事になって、さすがに一番のおチビは嫌だから…」

「そこまで気にする事?」

「気にする事なの!」

 

 因みにググッてみたら、じゃがいもやナッツ類がいいらしい。なので今晩はポテトサラダと、後でアーモンドを食べる予定。その他のナッツ類はない。単に未発見かもしれないけど、苗木が出たのはアーモンドだけ。あとはピーナッツはあるけど大豆とか小豆はナッツ類に入らないよね…。

 あとは睡眠は一時期以外ちゃんと眠れているから問題ないはず。


 胸の方もググッたけど、サプリとかクリームとかないし。とりあえずはマッサージだけでもやってみようかな。


 確かに11歳なら小学五年生だし。中学生位だよね?普通大きくなるのは。

 いや、マッサージはするけどさ。


 ユキはもう大人らしいけど、気にする素振りもない。種族の差かな。

 

 もう小さくて可愛いとは言わせないのだ。ふふふ。


 ナッツとは関係ないけど、リーフィア島に来た。

 風竜がいた密林で、何か新素材が望めるかもしれない所。

 ここの所、マナのおやつはじゃがいもを使った物。じゃがバターや芋餅、フライドポテト。流石に少し飽きて来たけど、効果はあるのかな?そもそもメジャーも何もないのだ。木に傷をつける原始的な方法しかない。


「マナが探しているのって、バインドラフレシア?」

「うーん。どうかな?」

 素材としての興味がないこともない。

 キュアポーション自体は違う物でも作れるけど、魔化した植物から材料をとるってあまりないから、違う効果も期待できる。


 あー。オーガがいる。面倒くさいな。闘争心が高いから、威圧が効かないんだよね。

 マナは短刀を構える。が、何故かテンションが高いもふもふコンビに先を超された。

「何かいい匂いにゃ…」

 オーガの向こう側にあったのは、蔓植物。


 看破 マタタタビ 猫系の好物


 タが一個多い。

「ユキ、持って帰ろう?」

「にゃーん!」

「ユキ、危ないからここで遊んじゃダメだよ」

 スカイがお兄ちゃんみたいだ。

「スカイ!後ろ!」

 マタタタビの蔓に、別の動く蔓が混じっている。その奥に、大きな花が見えた。

「シャーッ!」

 おー。花が吠えてる。そして蔓で攻撃してくる。

 蔓が、花本体に近づけさせない。蔓は魔法じゃなくて花本体につながっている。

 短刀で蔓を切りながら、近づく。

 花本体も、噛みつこうとしてくるから、素材の花びらがなかなか採れない。

 ルビー母さんの槍が口を刺す。ルードの長剣も、花びらを傷つけないように中心を攻撃してくれる。

 麻痺の魔法を使いながら、花びらを取った。さすが世界最大の花だな。

 花びらを全部採った所でとどめを刺した。


 戦っていた時に上から落ちてきた実を拾って、マナは喜んだ。

「これ、クルミじゃん」


 看破 オニの実 硬い殻に覆われていて、割った中の実は、栄養価が高く、美味


 鬼胡桃か。懐かしいな。…むう。硬い。

 石でガツガツやってたら、ルードがあっさり割ってくれた。さすが馬鹿力。

 マナは木にするすると登って胡桃を集めた。

 

 今から食べても間に合わないかもしれないけど、一ミリでも多く伸びたらいいな。

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