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ダンジョン終了とお買い物

 少し名残惜しく感じながら、確かに体が怠いので、亜空間に入る。作りおいてあった温かいスープとパンで夕食にする。

 

 濡れてしまった服にドライをかけて、お風呂に入りたいなと思った。

 

 さっきの亀の甲羅を裏返して置いてみたけど、安定が悪い。

 諦めて寝巻きに着替えてスカイと一緒にベッドに入る。

 ルードは心配そうに私を見ていたけど、竜に戻って眠ったようだ。

 

 寒い…。私は、もふもふのスカイを抱きしめる。キジバトサイズでも、スカイは体温が人より少し高い。

 ひやりとした手が、額に当たる。小さなため息が聞こえ、ルードが背中側に入っきた。ふわふわとした、心地よい魔力の波動を感じながら、私はまた熟睡した。


 次の日の朝、起きたらやっぱり抱き枕状態だったけど、心地よい魔力の波動はまだ続いていた。

 魔法?それともスキルかな?

「ルード、起きて。私、良くなったよ」

「んー…あと一刻位寝かせて」

 2時間も寝てられないよ!

「起きて!私はもう大丈夫だから!」

 ていうかトイレ行きたいし。

 動けないので仕方なく神器召喚して、ゲーム内のトイレに入った。


 戻ると、ルードは目を覚ましたようで、元気そうな私を見て安心したようだ。

「魔法で風邪を治してくれたの?」

「魔法では病気は治らないよ。ちょっとした状態異常ならともかく。スキルで症状を緩和しただけ。あとは自分の回復力でしょ?」

 

 まあ、加護で自動回復ももらっているから、怪我や病気に強い体なのは確かだ。

「ダンジョン攻略は、また後でだね」

「病み上がりじゃ、仕方ないか。でも、戻らないと」

「それは大丈夫。僕が亜空間移動を使えるからね」

「えー、凄い!それって好きな所に行ける魔法?」

「行ってない所は行けないけどね」


 一度出て、ルードの亜空間に入り、外に出ると、湖の街に出た。

「わー!凄い!いいなー」

「マナもそのうち覚えると思うよ」

 スカイも驚いて、興奮している。

「素材を売って、今日はのんびり過ごそう?」

「なら私、買い物したいな」

 ルードはひょいっと私をお子様抱っこする。

「抱っこしなくても歩けるよ!」

「今日位は大人しくしてないと駄目。本当ならベッドで大人しくしててほしい位なんだから」

「もう元気だから、それは嫌!」

「はいはい、なら大人しくしててね」


 亀の甲羅と、ウォーターベアーの皮は、売らずにとって置いた。水を弾くので、新しいマントに作り換えてもらおうと思った。

 食料品以外を全て売って、ギルドをあとにした。

 家具屋で大きな姿見を見つけた。それと食器棚、大きめのテーブルとソファーセットを買ったら今回のダンジョンで稼いだお金の殆どがなくなってしまったけど、魔の森の素材を売ったお金もまだあるので大丈夫だ。

 ルビー母さんとの距離は、まだ遠そうだ。

「あとどれ位かかるのかな?」

 もう一ヶ月近くルビー母さんの顔を見ていない。

「魔の森のどの辺か分からないけど、あと半分位じゃないかな?」

「うーん、遠いな」

「今からでも飛んで帰る?」

「それは嫌。飛行機ならともかく」

「飛行機?」

「前の世界にあった空飛ぶ乗り物だよ」

「へえ?」

「魔法がない代わりに、科学が発達してたからね」

「科学?」

「うー、上手く説明出来ないよ。仕組みは知らなくても誰でも使えたから」

「マナに生まれ変わる前の記憶があるのはどうして?」

「そりゃ、忘れちゃってたらスマホが使えないから?多分…これも科学の結晶だよ。今は神様がプログラムに介入したから全部とは言えないけど」


「ふうん。それでも凄いのはスマホで、マナは普通の子なの?」

「うん。別に私はすごくないよ」

「それは比べる基準が高すぎるんじゃないかな?」

「ルビー母さんも、ルードも強いよね?」

「ほら、比べる対象が間違っている」

「そうかなー?」

「アルケニーは災害級の魔物で、ドラゴンは天災級の魔物。インペリアルドラゴンはその中でも最上位」

「そっかー、神様に関係あるドラゴンだもんね」

「それでもここ何百年も神の声は聞こえなかった。それが君が来た途端にだからね。悪意を持つ者に知れたらと思うと心配になるよ」

「そこまで言うなら、気をつけるよ」

 確かに、これが神器だと知れたら大事になるかもしれない。でも、ポイントは私の物だから、私以外の人には使えないから意味ないよね。他の人がスマホのスキルを持っているとは思えないしね。



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