缶詰とチョコレート
チョコレートの木、あるかな?
次の日、道具屋を覗いたら、ちゃんと売っていた。
更に、設備屋で新しい物が売りに出されたと聞いて、覗いてみた。
缶詰工房!机の上に置けて、材料を入れると何でも缶詰にしてくれるらしい。
勿論早速買って、試した。パイナップルを入れるだけですぐにパイナップルの絵が描かれた缶詰が出てくる所は非常にゲームらしいけど、サマルト様は意外とゲームに詳しいのだろうか?それと、私の独り言を訊かれていたらしい。
恥ずかし過ぎる。
サバ缶は、水煮になった。味噌煮も好きなんだけどなと思いながら新しいサバを入れたら、サバのイラストの横に、味噌味と買いてある。
何て欲望に忠実な缶詰工房!調子に乗って他の魚でも色々試した。アジとか、マグロも入れたらツナ缶になった。
勿論肉も。コンビーフを想像しながらミノタウロスの切り身を入れたら、材料が多かったからか、分量分と思われる数のコンビーフが出てきた。ス○ムも同様だ。
調子に乗って色々作っていたら、結構な量の缶詰が出来てしまった。
私ってばこんなに缶詰に飢えていたの?いや、そんな筈は。
とりあえず一種類ずつ出荷箱に入れた。
チョコレートの木も植えたし、チョコレートを作る実験をしてみよう!
飼育小屋に入って新鮮なミルクを貰い、そこから生クリームを分ける。
少し時期は過ぎちゃったけど、眷族達へのバレンタインチョコを作ってもいいかな?
どんなのがいいかな?全員同じ物じゃつまらないよね。
その前に、分量とか分からないから、実験しなきゃだし。そのままじゃ、苦くて食べられないからね。
うん。ちょっと甘いかな?でもスカイとユキにはこれ位の甘さでいいかも。ルビー母さんとルードはもう少しビターでもいいかな?
どんなのがいいかな…眷族達一人一人を考えながら、決めていく。ていうかスカイには、一つしか思いうかばなかった。
鳥と言ったら…これ以上は言うまい。ピーナツと、ミグの実を用意した。
ユキにはフルーツかな。苺と、リンゴも一口サイズに切る。
これに、チョコレートを絡めれば完成だ。
ルビー母さんには、トリュフだ。粉末が無いので、魔法で水分を抜いたらカカオパウダーになった。
いい発見だ。これならココアも手軽に飲めるだろう。
ルードはどうしようかな?ティラミスを最初は考えたけど、コーヒーが無い。
まさかこの私がコーヒーを必要とする日がくるなんて…いや、コーヒーは飲みたくないよ?だって苦いもん。
とりあえずティラミスは無理か…お酒入りチョコレート?そんな不味いもの、私が作る訳がない。
むう…思ったより難しいな。チョコレートケーキ…うん。ザッハトルテにしようかな。甘さ控えめで。
ザッハトルテを作った所でカカの実が尽きた。
あれ?私の分がない!…そんな。
み…三日後には成長して実が生るはず!今回は仕方ない。眷族達への日頃の感謝を伝える為のものだもん!
作ったばかりの桃缶を開けて食べる事にした。缶はリングが付いててパッカンと開く物だ。楽でいい。
うん。前世で食べた桃缶と同じ味だ。これにバニラアイスを添えても美味しいんだよね。
おやつを食べて一休みして、釣りに出る事にした。
出来ればマグロが欲しい。ツナ缶は、料理で使う事も多いからだ。
採掘に行っていたアカツキが戻って来たので、一緒に、海で釣りをする。
お!早速大物の予感!使っているのが名人の釣り竿だから、糸も竿も驚くほど頑丈だ。
それでも100キロ位はありそうなマグロをいとも簡単に釣り上げる私は、傍目から見たら異常だろうか?
ここにはアカツキしかいない。他人に見られなければどうということはない。
レベル高い人なら、これ位釣り上げられるよね?




