表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/242

マナの気持ち

 勝負は結局ルードの勝利で終わった。どうやら近くにゲートを持っていたらしい。

 ちょっと微妙な気分。雌に獲物を持ってきて、気を引こうとする雄…なんて思えて。

 いやいや。主大好きな眷属って普通。主だから大好きなだけだよね?種族だって違うし。

 あれ?同じ種族っていったら私、いなくない?


 私は進化して、神族になったから、同じ種族がそうそういると思えない。…いや別に、人族でいいんだけどさ。

 ていうか、今の所結婚とかどうでもいい。結婚したら眷属と一緒にいられないと思うし、そんなの私には耐えられない。


 それとも大人になったら、私も恋とかするのだろうか?

 眷属と恋人、どっちか選ばなければならないとなったら、私は…。

 うん。眷属を選ぶと思う。

 従魔だったら契約を切る事が出来るけど、眷属は、魂の深い所で繋がっている。

 そんな事より、みんな大好きだもん。離れるなんて出来ない。


 ミールの実は、農園で作ったオリーブ油と合わせて、自家製マーガリンを作った。

 これまで食パンにはバターだったけど、普通はマーガリンだよね。

 少なくとも昔の私はそうだった。今までは牛乳が豊富に手に入るようになってからは、バターを使っていたけど、久しぶりにトーストにして食べよう。


 もう畑は拡張出来ないけど、果樹が増えて、植える場所がなくなってきた。二本植えた木を一本切り倒したりして何とか誤魔化してきたけど、もう限界だ。あとは要らない木を間引くしかないけど、あんまり食べない果物でも、勿体なく感じる。

 いっその事ツリーハウスの近くに植え直すべきか。

 季節でしか食べない果物もそれなりにあるし、年に一度の収穫でも問題ない果樹はいくつかある。

 でも、異世界の植物を植え直していいものか?そもそも育つかも分からない。もう少し考えてからにしよう。

 あとは本当にまめに入って、主食だけは切らさないようにするしかないかな?

 

 等と思っていたら、次の日畑が拡張できるようになっていた。

 サマルト様、暇なのかな?見ていてくれるのは嬉しいけど、ちょっと複雑だな。悪い事出来ないよね。まあ、する気もないけど。

 早速拡張して、米と麦の種を蒔いた。


 焼いて早速マーガリンを塗って出してやると、首を傾げた。

「これがミールの実から作った物なの?」

「そうだよ。バターの方が美味しいかもね」

(マナが作ってくれたんだから、食べるよ)

「僕だって。僕が見つけた実だし?」

(ルードはずるいよ。近くにゲート持ってたなんて反則だよ)

「偶々だよ。でも僕の勝ちだからね」


「勝負とかしなくても二人共大好きだから、仲良くして欲しいな」

(僕はなかなか役に立てないから、マナの役に立ちたかったのに)

「スカイは役に立ってるよ。ユキのもふもふと、スカイの羽根のもふもふは、全然違うから。どっちもないと寂しい」

「僕の鱗もマナの鎧になったから、役に立ってるよね?」


「だから、誰がとかもう無し!私は、みんな大好きなんだから」

「いい機会だから言っておくけど、マナを独り占めしようとしたら、母さんが許さないから。マナのお母さんは私なんだから」

 うん。ルビー母さんの威圧は怖い。同じスキルを持つルードには効いていないみたいだけど、ルビー母さんの言葉には納得したみたい。


「マナの事はちゃんと分かってるつもりだよ。誰も特別視しないって。ただ、僕は鱗だからもふもふしてもらえないのが悔しいんだ。マナはルビーにはためらいなく抱きつくよね?もふもふじゃないのに」

 もふもふというより柔らかい?胸とか。母さんに頭撫でてもらうのも好きだし。…不思議な事に、これがルードだと、子供扱いされていると思っちゃうんだよね。

 今まで散々お子様抱っこされてきたからかな?


 ルードにもスキンシップか。考えておこう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ