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謁見終わって

 ルードに手を引かれてお城を後にした。

 今日は色々あって疲れた。ツリーハウスでゆっくりしたい。

 

「何か、大変な事になってしまったわね」

「んー。あんな凄い魔道具があることを、ルードは知っていた?」

「いや。前回人として暮らした時は、王に会う機会なんてなかったし…もしかすると、ダンジョン産の魔道具かもしれないな。マナの偽装と違って、僕は偽装を覚えて50年は経つからね」

「じゃあもし、人化を解く魔道具なんて物があったら、不味いんじゃ?」

「あのさ、人化できる魔物がどれだけいると思ってるの?マナの周りには確かに多いけど、高い知性があって、かなりの上位存在で、人々に紛れて暮らす魔物なんてそういないよ」


 それもそうなのさ。人からすれば魔物は敵だし、魔物からしても、群れると厄介な相手だろう。

 ましてや上位種からしたら、そんな面倒な事は考えもしないだろう。

「じゃあ何で黒竜さんは人化のスキル持っていたんだろう?」

「竜は長生きだから、好奇心かな?僕は母様に小さい頃から修行の為に人の中で暮らす事を強要されていたから、かなり前に取れたスキルだけど…そのお陰で人の常識も随分勉強できた」

 うん。さすが年の功。

 ルードにジト目で見られた。

 たまに、ルードは人の心が読めるんじゃないかって気がする。パスが繋がっているってだけじゃなくて。


「でも問題はないにゃ?マニャが大丈夫だと思って話したんだから、問題ないにゃ」

「そんなに甘くはない。大勢の人に姿を見られたんだから、注意は必要だよ」

「そうだね…ルードには貴族のお嬢様方が群がってきそう」

「そんなのに興味はない」

「それは種族が違うから?それとも前に言ってた大切な人がいるから?」

「僕は、マナが好きだから」

「うん。私も大好きだよ。みんなも大好き!」

「にゃーもマニャが大好きにゃ!」

(僕も!)

「母さんも、マナの幸せが一番だと思っているわ。だから、もしマナに好きな人ができたらちゃんと言うのよ?」

「んー、当分ないかな?」

 まだちょっと、男子は怖い。


「今日の夕食は何がいい?」

「ジンギスカンがいいわね。スカイが沢山採ってきたでしょうし」

「あ、いいね。最近魚が多かったから」

「にゃーも手伝うにゃ!」

「じやあ私、ソースを作ってくるね!」

 マナは、スマホの中に消えた。

「じやあ僕達は、肉と野菜を切ろうか」

「うにゃ!」

「あー…僕は」

「スカイはまず、包丁の練習ね」

「それとも玉葱を切るか?」

「う…」

「意地悪言わないの、ルードはどうしてそうスカイには突っかかるのかしらね?」


「やった!10%オフの日だ!」

 この日を待っていた。早速マナは、熟成小屋を買う。

 農園の家に戻ると、家畜小屋の反対側に、熟成小屋が建っていた。

 中は10畳位のスペースで、網や棚、木箱、壺等があった。視線を合わせると、使い方が分かる。

「え…味噌も醤油も、大豆を入れて置くだけで作れるの?塩とか入れなくていいんだ」

 魚や野菜、肉等も網に並べるだけでいいらしい。

 木箱はハムやベーコン用か。漬物は瓶に入れて置くだけ。

 さすがゲームの世界だ。けど、ゲームでは熟成小屋なんてなかった。

 サマルト様、ありがとうございます。


 早速大豆の種を買って、まいた。


 米や小麦等の主食系を沢山作って、新たに出たマロの実がなる苗木を買った。

 マロの実は美味しかったから、農園で売り出されるの待っていたんだよね。

 スカイやユキも気に入っていた。


 うん。こんな所かな?…あ、いけない。焼き肉のタレを作るのを忘れていた。

 何しに来たんだか。


 




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