ミスリルとお風呂
ルビー母さんに魔道具の事を相談してみた。お風呂は興味ないみたいで、私一人入る位なら、接ぎ木で作ってくれると言っていた。
炊飯器の方は、釜だけ魔鉄で作って、表面に薄く結界を張る。発動媒体は、銀の板を薄く作ってそこに魔石を粉にした物でスマホの説明書通りに魔力で書いた。周りも木で防炎加工を付与して作った。
保温は出来ないけど、収納庫に入れてしまえばいつでもほかほかごはんが食べられるので、防水を付与したお茶碗やお皿を沢山作った。
今日は、ダンジョンを攻略する予定だ。なるべく槍を使うようにしているけど、まだ短剣の方が扱い易く感じる。
ゲーム通りだと次は金鉱石のはずだけど、岩が白っぽい。銀のエリアは過ぎたはずだけど?
ハンマーを振るって採掘したら、ミスリル鉱石が出てきた。おー、ファンタジー鉱石だ。
鉄よりも硬く、軽く、付与の容量も多い。魔鉄の短槍よりも、ミスリルの方が良さそうだ。
収納庫にたっぷりとミスリル鉱石を詰め込んで、ダンジョンを出た。
不純物を分離して、錬成する。
それだけでかなりの量の魔力を持って行かれて、ため息が出た。
付与は刺突強化を二つと、威力増大、自動修復とクリーンだ。
短剣は後回しにして、同じ付与の長槍を作った。勿論ルビー母さん用だ。
それだけで魔力が尽きてしまい、スカイ用のアクセサリーは作れなかった。
レベルも随分上がったし、魔力量もかなり上がったけど、ここまでミスリルで使うとは思わなかった。
マナ (3)
人族 孤児
レベル 25
HP 3251 MP 5863 力 701
精神 5021 敏捷 683 幸運 10058
特殊スキル
言語理解 超速自動回復 悪意感知
スマートフォン
アクティブスキル
属性魔法 補助魔法 結界魔法 付与魔法
創造魔法 索敵 魔力操作 魔眼 錬金術
鍛冶 テイム 気配隠蔽 身体強化 忍び足
パッシブスキル
家事 解体 状態異常耐性 物理耐性 念話
罠感知 瞬脚 強力 回避 命中 釣り 槍
短剣 体術 採掘
ルビーの主 スカイの主
称号 転生者
主神サマルトの加護 アカトリエルの加護
ダンジョンの罠が分かり易くなったのは、幸運のせいじゃなかったらしい。
その外にも幾つかスキルが増えた。
ポイントは、レベル2で200、レベル3で300と
いう感じで増えている。
短剣を買って以来、スキルポイントは貯まっていく一方だけど、新たにポイントを使う気持ちは、今の所ない。
スキルは行動で覚える事も分かったし、今は必要性を感じなかった。
お昼ご飯を食べたりしていたら、随分と魔力が回復した。自動回復が進化したおかげだ。サマルト様、ありがとうございます。
スカイ用に、小さなペンダントを作った。付与は、速度上昇と防御力上昇、回避力上昇だ。
森周辺の魔物と比べてどれ位スカイが強いか分からないけど、防御重視で考えてみた。
ゲーム内から出て二人にプレゼントを渡す。スカイの首にかけてあげると、白銀の煌めきが気に入ったのか、凄く喜んでくれた。
勿論ルビー母さんも喜んでくれて、今度美味しい魔物を狩ってくると言っていた。
勿論私も手伝ってお風呂がやっと完成した。石鹸等は道具屋で手に入れてあるので、熱いお湯を出す魔法でお湯を溜めて、丁度頭を置ける窪みも作ってもらったので、ゆったりと寝そべった。
足下の方でスカイが水浴びしている。
(スカイもお風呂好き?)
(ううん、マナの魔力がたまった水だから、心地良い)
(私の水魔法の水がいいって事?)
(うん。マナの魔力はとても心地良いよ)
「ルビー母さん!母さんが入ったら、お湯がなくなっちゃうよ!」
「だって気持ち良さそうなんだもの」
ていうか体が大きいんだから、無理!
久しぶりのお風呂は、あっさりと終わってしまった。崩壊は何とか免れたけど、お湯の殆どが流れてしまった。
「今度入る時は、順番ね」
範囲指定してお湯を出すと、二人とも残念そうにしていた。
お湯を出す魔道具は要らないかな。




