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久しぶりの学校

 もう、学校に行かなければならない時期が来た。 

 いっその事学校を辞めてしまったらと言われたけど、あと三ヶ月だから、行きたい。


 先生が、人の顔を見てギョッとしている。

「あー、他は自習しててくれ…ちょっと、マナ」


 応接室に連れて行かれて、謝られた。

「済まない!化け物エルダーの噂は聞いていたんだが、確証が取れていなくて。素材としても普通のエルダートレントをはるかに凌ぐ物だ。伯爵は、この素材に金貨50枚の値をつけた。あとで差額分はギルドから受け取ってくれ」

「はあ。噂だけでも、ちゃんと情報欲しいですね。お陰でサンダーホークのスカイと、アサシンキャットのユキはいなくなりました」

「従魔が死んだのか?」

 マナは、ため息をつく。多少良心の呵責はあるけど、スカイが死んだのは事実だ。

「そうか…済まなかった。魔熊の件もあるし、お前達家族を、特別枠とする事が決まった。超冒険者、スーパー冒険者とでも名乗るといい」

「ぶっ…」

 そんな名前、嫌すぎる。


「とりあえずもふもふ家族は特別枠だから、当代限りではあるが、準爵の地位を得た。今まで個人ではあったが、パーティーでの貴族位はない。勿論個人でもその権限は使える」

「普通にAランクでも準爵ですよね?」

「まあ、そう言うなよ。…まあ、そんなに気を落とすなよ。また新しい従魔をテイムすればいい」


「そんなに気軽に言われると腹ただしいですが、そういう訳で、スカイとユキの従魔登録は外して下さいね」

「いやそれは、ギルドの受付でやってくれ」


「そういえば先生、人って進化するんですかね?」

「は?魔物みたいにか?んー、野生児から町の子になら進化できるかもな」

 マナは、先生をジロッと睨む。

「じ、冗談だよ。Aランクを超えた特別枠のお前なら、超人と言えるかもな?」

 あーもう!それはもういいよ!サマルト様に、先超されているし。


「大昔の話だが、人に魔石を埋め込んで人を進化させようとする実験を行った国があった。その国はもうなくなってしまったが、神の怒りを買ったとも言われている。人の限界はレベル99だが、それを超える冒険者はたまにいるな。お前は超えてそうだな?」

「先生、そんなにしばかれたいですか?」

「待て、早まるな!疑問に答えただけだろうが!」

 まあ、確かにとうの昔に超しているのさ。魔の森奥地に住んでいたら、当然とも言えるけど。


 クラスでは、何とか元気に振る舞っていたけど、やっぱり辛い。


 寮に戻って、その事を指摘された。

「従魔が死んじゃったから、落ち込んでいるんだよ」

「従魔って、スカイちゃん?」

「うん…エルダートレントの親玉みたいなのがいて、家族も一緒に戦ってたんだけど、その時に…」

「それは…」

「辛い思いしたんやな」

「しばらくは落ち込んでいると思うけど、気にしないで」

「気にするよ!私達もスカイちゃんに会ってるんだから」

「そやな。可愛いかったもんな」

 そこまで言われると、生き返ったと言いにくいのさ。


 けど、フェニックスに進化したのがばれると、権力者にばれたら大変な事になりそうだ。スカイには人化に慣れて貰わないと。

 そういえば、あとは凄腕の錬金術師がいれば、不死の霊薬が作れる。私は錬金術のスキルは持っているけど、殆ど使っていない。まあ、不死になるつもりはないからいいんだけど。


「眠いから、もう寝るね」

「ああ…あまり落ち込むなよ。話相手にならなるからな」

「ありがとう。お休み」


 亜空間の中にはルードが寝ていた。マナは毛布を持って、ルードの鱗にもたれて眠る。眷属にくっついて寝ると、少し楽になる気がした。


 みんなに、全員にくっついて寝たら、もっと楽かな…




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