表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/242

スカイの進化

 マナが目を覚ましたのは、結局五日後だった。


 あれ…何があったのかな?私の中にスカイがいる…存在進化中?

「マナ!…良かった」

「みんな…えっと…巨大なエルダートレントがいて、スカイ!…生き返ったの?」

「あの時と同じか。覚えてない」

 マナは、ルードから魔素水を貰って飲む。スカイが中で進化しているからか、魔素を持って行かれている。

「ん…トイレ」

 起き上がろうとして、よろけた。

 ルードが抱っこしてくれたけど、さすがにそれは恥ずかしい。

「ちょっと待ってよ。さすがにルードは恥ずかしい。ルビー母さん、お願い」

「何でさ?眷属だし、種族も違うんだから、恥ずかしくないだろう?」

「恥ずかしいの!」


「あれからどうなったの?」

「マナが、スカイを生き返らせたようにしか見えなかったわね?化け物エルダーはルードが倒したわ。ちゃんと依頼は終わらせてきたわよ?…マナは五日も寝ていたわね」

「うーん。蘇生は私、使えないはず…あれ?使えるみたい?…わ、聖魔法極めちゃったよ。いつの間に」

「凄いわね。ホーリーを覚えてからそんなに日も経っていないのに。ルードも使えない魔法なのに」

「じゃあ、記憶に残ってないけど、私が蘇生を使ったのかな?」

「ルードは違うって言ってたわよ?」

「んー、確かに魔法を使っただけなら五日も寝たりしないか…まあいいや。考えて分かんない事は放置で」


 そんな事があったら心配するのは当たり前なのか。

「ルードはずっと聖なる癒しを使っていたわね。過保護なお兄ちゃんよね」

「あー」

 ルードならやりそう。あとでブラッシングしてあげよう。

「もう少し寝てなさい。あとで消化のいいもの持って行ってあげるから」

 ルビー母さんも充分過保護だ。


 ルードと、ユキをブラッシングしてあげて、ユキに顔を埋める。

「まだ怠いにゃ?」

「スカイが進化しているからね」

「マナは進化しない?」

「何言ってるの、ルード。人は進化したりしないよ?」

 このやたら怠いのも、スカイの進化が終わればなくなる。時間がかかっているみたいだけど。


 あ、スカイの進化が終わったみたいだ。


 スカイ(8) マナの眷属

 フェニックス

 レベル 1

 スキル 属性魔法 時空魔法 聖魔法 鍛冶

 火炎ブレス 炎弾 炎翼斬 癒しの聖域

 嘴撃 矯声 爪攻撃 状態異常無効 病治療

 結界 念話 高速飛翔 人化 守護


「スカイ、良かった」

(マナのおかげだよ。僕はマナの眷属になれて本当に良かった)


 それにしても、大きくなった。体の大きさは、クジャク位はある。色も赤っぽくなって、ただ、頭の上の二本の冠羽がスカイっぽい。

 クリーンをかけてやると、より色合いが濃くなった。

 大きくなったもふもふは私も嬉しいけど、もう頭の上に止まるのは禁止だね。


 でも、折角不死鳥になれたのに、寿命は私と一緒なんだよね。そういう残念な所がよりスカイっぽい。

 それに私のおかげっていうけど、私は何も覚えていないんだよね。ただ必死だったのは覚えている。

 そして折角祝福であげた水魔法。属性魔法を全て覚えたみたいなので、消えてしまった。かといって新たな祝福をあげる事もできそうにない。なんて残念な子!


「スカイ、人化してみて」

(う、うん)

「ギャ!」

 私はスカイに毛布を投げつけた。20代中盤位?全裸の男性に、驚いた。

「マナ、酷いよ」

 ていうかその姿で声が若すぎる。髪も瞳も空の色でスカイっぽいけど、赤い冠羽がそのままアホ毛になっている。

 ルードがとりあえず自分の服を渡してやると、ボタンのかけ方が分からないみたいで、手間取っている。

「さっと着替えられないと、マナに迷惑かけるからな」

「うう…」

 そういえばルードは、意識してないと分からない位、着替えが速い。ずっと疑問だったけど、偶然見た時に謎が解けた。

 ルビー母さんとユキは、大きさが変わらないから、鎧や服を着てても変わらないけど、ルードやスカイは全く違うもんね。


「とりあえず、脱ぎ着しやすいようにボタンのない服を作るわね」

「うう…情けない」

 まあ、気長に見るよ。キラキラを見るかぎり、スカイが器用だとは思えないからね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ