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-序-
-序-
大阪府堺市には複数の渡り橋がある。その中の一つの橋——あかしや橋。
この橋を子の正刻に渡ると、妖怪の町である"あやかし商店街"へと辿り着くと、近隣の学生達の間で噂されていた。
人ではないモノが見える少年——宮前真司。
彼は、自宅で起きたある一件から『あやかし商店街』に訪れることになった。
そして、商店街で骨董屋を営む女主人の菖蒲と出会い、雇われることに。
あやかし商店街で起きた日常は、真司の過去の傷を少しずつ癒し、本人は気づいていないが次第に"見える力"も強くなっていた。
そんな中、真司は色々な妖怪に出逢い〝縁〟も深めていく。
あやかし商店街は今日も賑やかで、真司はまた、知らずうちに誰かとの縁を深めることとなる。
——それが、彼の『運命』だから。