表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
七聖の王と悪戯好きな魔王  作者: 秋野 紅葉
壊れゆく世界で溺れる姫
71/71

裏切り

レヴィアは笑う


高らかに笑う


「これで邪魔者はいなくなったよ……?さぁ、愛し合おうよ」


レヴィアはニタニタと笑う


「さぁ……クロ?最後の罪を……」


アルスは呟くと、気を失う


「アルス!死ぬな!ゲートッ!」


クロノスはゲートを開くとサーシャが歩いてくる


「アルス……?」


「サーシャ、アルスを頼む!」


クロノスはタラリアに触れると、空へ飛びあがる


「どうしてサーシャを!」


「邪魔だから?それ以外に意味はないよ?」


「仲間だろ?」


「それが?」


「え……?」


「クロちゃんとレヴィの邪魔をする奴は皆殺すよ?」


レヴィアはため息をつく


「そのためには、アルスがアカシックレコードを使ってくれないとね……あの技は使ってから暫く使えないしね」


「どういう……ことだ?」


クロノスは歯を食いしばりながら、レヴィアを睨む


「簡単なことだよ?クロちゃんは私の『モノ』でしょ?手を出す『ヤツ』が悪いんだよ?」


「仲間じゃないのか!?」


レヴィアは虚ろな眼で静かに流れる雲を見ると、大きく目を見開きクロノスを見る


「仲間?ダレとダレが?くだらない『そうじゃない』。この世界はクロちゃんとレヴィの『違うっ!皆が……』為だけに存在する箱庭『世界はこんなにも綺麗で』。クロちゃんはレヴィだけを見てればいいんだよ?『違う……』」


耳に……頭に……


声が流れ込む


「レヴィア!お前は---」


「さぁ、いこ?」

『お願い、助けて』


レヴィアは見開かれた瞳から、涙を零し


笑う。


---ブチッ


クロノスの口から赤い雫が流れる


「あぁ、迎えに行くよ」




------




古城の1室。


とても黴臭く、本に囲まれた部屋に飾られた玉座


肘をつく腕、組まれた足からは白い布きれが靡く。


鈍い銀色のローブを纏った者はページをめくる


---かくして、永きに渡る戦いは幕を閉じ、『私』は最後の罪を侵すことにする。


簡単にだが、方法を記す。


術者の鳥籠を敷き詰めた綿に乗せ、血と黒鉛を交えた液体で陣を成す。


鳥籠には、マンドラゴラの心臓、精霊樹の枝、鬼の羽衣、聖杯を入れる。


陣の上から王の寵愛と魔力の籠もったローブを吊す。


そして、詠唱を始める。


得体の知れない化け物の声や、獣が捕食をする音が聞こえる。


3日3晩、この気が狂いそうな光景が光とともに消え去ると、陣の中心にローブが落ちる。


『彼女』は筆を置き、小さな命をすくい上げる。


「こんな愛し方しか出来ずに……」


『彼女』は涙を流し、許しを請い続けた。


安らかな笑顔を浮かべる『小さな罪』に


本は静かに閉じられ、そっと机に置かれた。


誰もいなくなった部屋には高らかな笑い声と赤い水溜まりが残る。


そして、魔王は狂気と踊る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ