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幕間29

「兄様のことだから、すぐに帰ってきますよね。なんせ、まひるが家にいるんですから、当然のことです。では、兄様のためにご飯でも作っておきますか」



「帰ってきませんね、どこかで寝てるんですかね。ケータイに電話……そうでした、壊してしまったんですよね。だとしても兄様ならば、まひるの考えてることくらいテレパシーで感じ取れるはず」



「まだですか、もしかして晴美さんと鉢合わせになって、また気絶させられてるとか。そんなことは考えたくないですが、万が一ということもあります。でも、家を空けるのも……」



「待って下さい。逆転の発想です。兄様は外で気絶させられたのではなくて、実は家の中でだったとすれば……そういえば凛世さんも……じゃあ、家の中を探しに行きますか」

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