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原点5

喉が裂けるほど叫び続ける。

声が枯れても。

息が続かなくなっても。

それでも叫び続けた。

やがて──

視界が暗く染まる。

足の力が抜ける。

そのまま、裁花の意識は途絶えた。



次に目を覚ましたとき、裁花は病院のベッドの上にいた。

白い天井。

消毒液の匂い。

何が起きたのか、最初は理解できなかった。

だが、すぐに思い出す。

赤いリビング。

倒れていた母。

そして──血。

「……ママ」

声に出した瞬間、胸が締めつけられる。

だが、その場にいた大人たちは何も言わなかった。

警察も。

医者も。

誰も、はっきりとは何も言わない。

ただ一つだけ、分かったことがある。

母は死んだ。

それだけだった。

そして──父は、帰ってこなかった。

いつもなら、とっくに家に帰ってきている時間だった。

なのに、その日だけは帰ってこない。

裁花はその理由を、このときまだ知らなかった。

父もまた──同じ日に死んでいたことを。


残った家族はみたらしだけだった。


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