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原点2
母が裁花に問いかける。
「うん! 力があるなら、正しく使いたい!」
「でも、ママはやだなぁー」
「なんで?」
「危ないし、死んじゃうかもしれないんだよ?」
「そんな大げさなー」
「ママは、なるべく否定したくない。けど、やっぱり普通に生きてほしいなー」
「気持ちはわかるけど、私の生き方は私が決める! それが正しい在り方」
「そう」
母は短く答え、少し悲しそうな表情を浮かべる。
洗濯物をたたみ終わった母が、腰を上げる。
「じゃあ、買い物行ってくるから留守番お願いね」
「えー。あとでコンビニかどこか行くかもしれないからずっとは無理―」
不満そうな声を出す。
「わかりました。でも! 鍵はしてから家を出る事! いい?」
「そんなの当たり前じゃん」
「わかってるなら良し! じゃあ、行ってくるね」
「んー」
離れていく母に軽く手を振る。
鍵が閉まる音が、静かな家に響く。
これが母の声を聞いた最後の会話だった。




