73話
無事に裁判も終わり、事件も解決。セレーネたちに再び平和と日常が訪れる。そう思っていたが、一難去ってまた一難。ソルネチア家に、多くの来客がやってきた。
「レーネ」
「ユリ様。戻られたのですね」
「あぁ。ついさっきね。今回はなかなか引かなくて」
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」
「セレーネは何も悪くないよ。むしろ、感謝しているぐらいだ」
裁判後に判明したことだが、メルフィーによってセレーネが宝石眼保持者であることが知れ渡った。それにより、多くの貴族や神殿の信者たちがソルネチア家に足を運び、彼女を手に入れようと言葉巧みに交渉してきた。
当然それに、ソルネチア家が応じるはずもなく、早々に追い出した。
同時に、金銭目的でソルネチア家に忍び込もうとする不届きものも現れたため、セレーネ特製の結界が屋敷ないに張られた。
悪意や殺意。そういったものを持った存在は通ることができないもの。
そもそもソルネチア家に侵入して生きて帰れるはずもない。それは、お金のために命を投げ打っているようなもの。
「ここに、新たな法律を定める」
恩人たるセレーネのため、王は新たな法律を国に定めた。
それは、宝石眼保持者を守るための法律だった。
宝石眼を目だけであろうと、保持者であろうと、売買した場合は即刻死刑。保護という名目で監禁や誘拐する行為も刑に処される。
宝石眼保有者が望まぬ不自由を国は許さないということだった。
一部では反発の声が上がり、特に神殿側は声を上げて批判をしていた。
しかし、王は声を上げて言った。宝石眼保有者も人間。商品や道具のように扱っていい存在ではない。神殿であろうと王族であろうと、罪を犯せばそれから逃れることはできない。
こうして、新たな法律が生まれたことで、領地に足を運ぶ者はいなくなった。しかし、それでも諦めが悪いものが忍び込もうとしていたが、全員例外なく捕まった。
こうして、再び平和な日々が2人に訪れた。




