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転生料理人の異世界探求記  作者: しゃむしぇる
第一章 新たな生と異なる世界~ヒュマノ編~ 一節 職業魔物ハンター
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第74話 ギルド公認営業許可証

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 朝食を食べ終えた後、俺はみんなと一緒にギルドへと向かって歩いていた。特に依頼を受けたいという要望があったわけじゃないけど、ドーナさんに一つ聞きたいことがあったんだ。


「さてと、いるかな……。」


 ギルドの扉を開けて中に入ると、まずはミースさんと目が合った。


「あっ、おはようございます!!」


「ミースさんおはようございます。ドーナさんっていますか?」


「ドーナさんはつい先ほど片付けなきゃいけない依頼ができたって、ギルドを飛び出していきました。」


「あ、そうなんですね……。」


 残念ながら入れ違いになってしまったようだな。それにしても、今すぐ片付けなきゃいけない依頼ってどんな依頼なんだろう?それも気になるけど……ドーナさんならきっと大丈夫だと思う。


「何かドーナさんに用事でもありました?」


「あ、実はこの町で何か商売をするってなったら、許可とそういうのが必要なのかなって聞きたかっただけなんです。」


「そういうお手続きでしたら、ギルドで全部請け負えますよ?」


「え、そうなんですか?」


「はいっ、ただギルドでお手続きをしてしまうと、あくまでも管轄はギルドという事になってしまいますので、法に触れるような危ない物品などでの商いは許可できないんですけど……。」


「あ、ぜんぜんそういうのをやろうとは思ってないので安心してください。」


「そ、そうですよね。失礼しました。……あのちなみになんですけど、何で商いをするおつもりなんですか?」


 おずおずとしながらミースさんはそんなことを問いかけてきた。


「実はちょっとした軽食とか、お菓子とかを売りたいなって思ったんですよ。」


「お、お菓子ですかっ!?」


 お菓子というワードに異常に反応して、ミースさんはかなり食い気味に詰め寄ってくる。ミースさんはお菓子が好きなのかな?


「は、はい。妖精の国で学んだお菓子を販売したいなって……。」


 そう聞くや否や、ミースさんはパタパタと受付の奥の方に走って行って、すぐに一枚の紙と大きな判子を手に戻ってきた。


「ヒイラギさんっ、ここにお名前を頂けますか?」


「わかりました。」


 ミースさんが指さした欄に、俺は自分の名前を書き込んだ。すると、そのすぐ上からミースさんがボンッと勢いよく判子をついた。


 その判子の文字をよく見れば、ギルド公認と書いてある。


「これで手続きは完了です。もし営業をする際は、この判子を押した紙をお客さんから見えるところに飾ってくださいね。」


「え、これでもう営業を開始してもいいんですか?」


「はいっ、エミルの魔物ハンターギルドが公式に営業許可を出しましたので、この町でならどこでも営業しても大丈夫です。」


 まさかこんなに簡単に営業許可をもらえるなんて……ただ名前を書いただけなんだけどな。思わず困惑していると、ミカミさんも少し驚きながら口を開く。


「こっちは良いねぇ~。面倒な手続きをぜ~んぶスキップして、こんなに簡単に営業許可貰えちゃうんだから。」


「まぁでも、これで一先ずいつでも営業できるので……俺としてはありがたいですね。」


 ミースさんが判子を押してくれた紙を丁寧に折りたたんでマジックバッグの中にしまった。


「さてと……じゃあ早速いろいろ試作をしたいので、市場に向かいましょうか。」


 試作品のお菓子とかを作るための材料を買いに行くために、ギルドを後にしようとするとミースさんがあるお願いをしてきた。


「あ、あのっ!!もし営業を始めるときは教えてくださいね?私すぐに行きますからっ!!」


「ありがとうございます。その時はお願いしますね。」


 そしてギルドを後にした俺達はそのままエミルの市場に向かった。


「市場に来たのは良いけど、何を販売するつもりでいるんだい柊君?」


「いろいろ候補は頭の中に上がってはいるんですけど、できれば一人で仕込むのも簡単で……尚且つ、いつでもどこでも食べられるようなファストフードみたいなのを作ろうかなって。」


「そうなると、ハンバーガーとか?」


「ハンバーガー……も悪くないんですけど、バンズとかパティにこだわるってなると、そっちの方で時間がかかりそうで。」


「確かにそうだね。特にこっちの人はパンは食べ慣れてるだろうし、バンズの味には結構うるさいかもね。」


「そう、そこが問題なんですよ。パンを売りにするとなると競争率は高いです……そうなると別物で勝負したいところなんですけどね。」


 もし昨日ドーナさんが紹介してくれると言ってくれたミルタさんという人物が、まだお米の在庫を抱えているのであれば……おにぎりで勝負したいところだな。あれなら具材のレパートリーもかなり豊富だし、パンを食べ慣れている人たちを驚かせることもできるはずだ。


「まぁ最初の内はお菓子で勝負しようかなって思ってます。お菓子は誰でも手に取りやすいものだと思うので……。」


「柊君ってお菓子のレパートリーはどのぐらいあるの?」


「あのレストランのメニューにあったやつ全部作れますよ。そのほかにも和菓子とか……意外とレパートリーは多いほうだと思ってます。」


「和菓子いいねぇ~。小豆食べた~い。」


「小豆の代用品もどこかにあればいいんですけどね。」


 小豆は豆だし、意外とすぐに代用品が見つかりそうなものだが……。


 そして、俺達は市場を巡って、いろいろな果物などを購入して一度宿に戻るのだった。



この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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