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転生料理人の異世界探求記  作者: しゃむしぇる
第一章 新たな生と異なる世界~ヒュマノ編~ 一節 職業魔物ハンター
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第45話 鑑定スキル

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 新たに目の前に現れたその通知画面に表示されている文字を、俺は思わず読み上げてしまった。


「鑑定Lv5を奪い取りました?」


「一応文章にはそう書いてあるね。えっと、鑑定ってどんなスキルだったかなぁ~。」


 ミカミさんはまたまたどこからか分厚い辞典のようなものを取り出すと、それをパラパラと捲って鑑定というスキルについて探している。


「あ、あったあった。スキル鑑定……物質から生物まで、ありとあらゆるものの詳細を知ることのできるスキル。だってさ柊君。」


「ってことは、あの包丁も……。」


 俺はマジックバッグからイリスさんにもらった包丁を取り出した。しかしどうやっても鑑定というスキルは発動しない。


「ミカミさん……どうやってその鑑定ってスキルを使えばいいんです?」


「鑑定って念じながら口に出せばいいらしいよ。」


「ありがとうございます。それじゃあ……鑑定。」


 鑑定と口にしてみると俺の前にまた通知画面が現れて、そこにこの包丁についての説明文が表示された。




~鑑定結果~


名称 神刀レヴァ


付属スキル


スキル喰い


備考


・女神イリスが転生者、柊のために鍛冶の女神マキナに頼み込んで創造してもらった一品。

・使用者の状況に応じて形状を変化させ、使用者の思考を読み取り想像した斬撃を具現化する。




 鑑定の結果を見て、ミカミさんは一つ呟く。


「さっき軽く使っただけでも結構ヤバい性能だってことはわかっていたけど、説明を改めて見てみると、尚更ヤバさがわかるね。」


「多分さっきスキルを奪えたのが、この()()()()()ってスキルですよね。」


「恐らくね。」


 一先ずこのレヴァについてある程度のことはわかったので、マジックバッグにしまうと、俺のことを待ってくれていたドーナさんが声をかけてきた。


「大丈夫かい?」


「待たせちゃってすみません、もう大丈夫です。」


「ん、全然いいんだよ。ところで、みんな休憩挟まなくて大丈夫かい?まだこのダンジョンは先がありそうだし、ここらで少しぐらい休んどいたほうが良いと思うんだよ。幸い、階段もすぐそこにあるし。」


 切り裂かれたワイバーンの背後に下に続く階段が見えていた。


「私は問題ない。長距離の移動は慣れて……。」


 そう話していたルカのお腹から、ぐぅぅと空腹を知らせる音が鳴った。すると、ルカは顔を真っ赤にしてお腹を押さえた。


「あははっ、お腹は正直だねルカちゃん?」


「くぬぬ……昨晩から何も食べていなかったのが凶と出た。」


「さてじゃあ、ルカちゃんがお腹減っちゃったみたいだから、ドーナちゃんここで一回休憩にしよう?」


「わかった。じゃあ一回休憩にしよう。アタシもちょいと腹減ってたからねぇ。」


 ドーナさんはどっかりとその場に座り込むと、マジックバッグから魚のフライが挟んである、サンドイッチのようなパンを取り出して俺たちに配ってくれた。


「ほい、この前奢ってもらったお返しだよ。」


「別にいいのに~、でもありがた~くいただくねドーナちゃん♪」


「ありがとうございますドーナさん。」


「ほら、アンタにもやるよ。」


「……感謝する。」


 ルカにもそれを手渡すと、ドーナさんは自分のサンドイッチにかぶりついた。


「んっ、美味いっ。ふわふわの白身魚と白パンがよく合うねぇ。」


「柊く~ん、私にも食べさせてちょ~だい?」


「このぐらいの大きさで大丈夫ですか?」


「うん、大丈夫。ありがと~。」


 ミカミさんが食べやすいように一口サイズにパンをちぎりながら、俺も一口食べてみた。


「うん、優しい味で美味しいですね。」


 この塩と胡椒のシンプルな味付けもいいけど、ちょっと味の濃いソースとかタルタルソースとか、そういうのが一緒に挟んであったらもっと美味しくなると思う。それはまた今度自分で作ろう。


 また一口食べようとすると、こちらにジッと視線を送られていることに気が付いた。その視線の方を振り返ってみると、すでに自分の分を食べ終えてしまったルカが、今にも涎を垂らしそうにしながら俺の手にしている白身魚のサンドイッチを見つめていた。


「食べかけだけど、食べる?」


 そう問いかけると、ルカは何度も首を縦に振った。


「じゃあ、あげるよ。」


「あ、ありがとう……ございます。」


 ルカに食べかけのサンドイッチをあげて、俺は一刀両断したワイバーンのところに歩みよった。そして鑑定と口に出す。


「鑑定。」


 すると、ワイバーンについていろいろと鑑定の結果が表示されるが、俺が気になっているのはそういう事じゃない。


「食用には?」


 そう口に出すと、鑑定の結果が変わり、ワイバーンの肉についての説明文に変わった。




~鑑定結果~


・ワイバーンの肉は食用にすることが可能です。

・胴体部分並びに翼の部分は軽量化のため骨と筋張った筋肉しか無く食用には適しませんが、脚部には柔らかく大きな肉がみっちりと詰まっています。




 鑑定結果を見てみると、どうやらワイバーンは足の部分が食用にできるらしい。そうとわかったらやってみたいよな。


 俺はマジックバッグからレヴァを取り出して、ワイバーンの足の解体を始めた。



この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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