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転生料理人の異世界探求記  作者: しゃむしぇる
第二章 異世界食べ歩きの旅
304/304

第304話 釣った魚で夕食を

少々予定が立てこんでしまい更新が遅れてしまいました。申し訳ありません。


 結局その日の夕方近くに、俺達は大量のボンレスサーディンやブラックファティを釣り上げて宿へと戻った。


「いやぁ~、大量大量っ!!今日はツイてたねぇ〜。」


 今日最も釣果を上げたドーナは、ルンルンでベッドにぼっふんと飛び込んだ。


「いつもは食えるかどうかも怪しいもんばっかり釣れんだけど、今日は美味いもんばっかり釣れたよ。ヒイラギ、アレで美味いもん頼むよ?」


「もちろん、みんなの頑張りには、美味しい料理で応えるよ。みんなはゆっくりと休んでて。」


 釣りを頑張ったみんなには各々休んでもらって、俺はボンレスサーディンとブラックファティの調理に取り掛かることにした。


「今日の夕食のメニューは……っと。」


 今日釣れた魚は、運がいいことにボンレスサーディンとブラックファティのみ。オイルサーディンを使ったサンドイッチと寿司はもうみんな食べたから……。


「一先ず素材の味を感じられる刺し身は外せない。焼き魚も良いな。」


 でも普通の刺身だけじゃ、いつもの魚料理と変わらないから……今回は、ブラックファティを使ってカルパッチョを作ってみようか。


「……あ、ちなみに1つ質問なんですけど〜、何か食べたい料理のリクエストとか、そういうのがある人は……?」


「「「お寿司っ!!」」」


 1つ質問を投げかけてみると、シアとメリッサ、そしてミカミさんの3人から寿司のリクエストが飛んできた。


「他には〜?」


「……柊君、私は軍艦巻きも食べたいよ。あ、鉄火巻っぽいのも食べた〜い。」


「わかりました。」


 じゃあリクエストも受け付けたところで、早速調理に移ろう。


「一先ず、ボンレスサーディンとブラックファティの下ごしらえを終わらせてしまおう。あ、先にホワイトライスも炊いておかないとな。」


 いつもの魚の下処理の工程を経た後、ホワイトライスを炊きながら、料理ごとに切りつけをしていく。


「刺し身と寿司、カルパッチョは同じ切り方でいい、焼き魚にする予定のボンレスサーディンは頭を落として内臓は取った。あとせっかくだからブラックファティのカマの部分も焼こう。」


 焼き魚にするボンレスサーディンと、ブラックファティのカマは塩をして、予熱してあるオーブンの中に入れた。


「よし、あとは刺し身とカルパッチョも盛り付けちゃって……これは冷やしておく。」


 異世界版の冷蔵庫のようなものの中に、盛り付けた刺し身とカルパッチョを入れて冷やしておく。そんな作業をしていると、ホワイトライスが炊きあがった。


「炊きあがったホワイトライスには、全体に寿司酢を回しかけて、切るように混ぜて馴染ませておく。」


 この寿司酢はちょっと俺のアレンジが加えてあって、米酢に砂糖に塩を加えただけじゃなく、少し煮詰めた昆布出汁が入っている。これを入れると、深みが出て美味しくなるんだ。


「あとは粗熱が取れたら握っていこう。」


 左手で寿司飯を少量手に取り形を整えながら、本来なら右手の指先で山葵をつけるが……今回はさび抜きだ。シアもメリッサもいるし、何よりあれは食べ慣れてる俺やミカミさんじゃないと、初見はキツイだろう。


 そして寿司を握っていると、いつものように興味が湧いたのか、シアがこちらに駆け寄ってきた。


「お寿司っ!!シアお寿司好き~♪」


「気に入ってくれたなら良かったよ。あ、そうだ。シア、一緒に料理をちょっとだけ手伝ってくれないか?シアでもできる簡単なことがあるんだけどさ……。」


「うんっ!!」


 するとシアに感化されたのか、メリッサもこちらに駆け寄ってきて、びしっと手を上にあげながら言った。


「ぱぱ…わたしも…やりたい。」


「わかった、じゃあみんなで一緒にやってみようか。」


 今回2人に手伝ってもらうのはブラックファティの鉄火巻。海苔の上にご飯を敷き詰めて、細長く形を整えたブラックファティの身を乗せて巻いていくだけだ。


「よいしょ、こんな感じだけど、できるかな?」


 最初に要点を説明しながら手本をやって見せると、2人は何度も頷いた。


「簡単っ!!」


「これぐらいなら…できる。」


「じゃあ試しに一緒にやってみようか。」


 まずは俺も2人と一緒に鉄火巻を巻く。一度要領を覚えれば、あとは2人だけでもやれると思う。そして2人に教えながら、まずはみんなで1本鉄火巻を作ってみたが、2人が作った鉄火巻の出来栄えは上々で悪くない。これなら後は2人に任せても問題なさそうだ。


「うん、良い感じだ。あとは2人でできるかな?」


「できるっ!!」


「だいじょうぶ!」


「じゃあそれは2人に任せるな。」


 鉄火巻は2人に任せて大丈夫そうだから、俺は他の料理に取り掛かれる。と言ってもあと作るのは、ブラックファティの軍艦巻きと、今焼いている焼き魚だけ……。もう少しでみんなに美味しい料理を振る舞えるな。


 チラリとオーブンの中を覗いてみれば、ボンレスサーディンと、ブラックファティのカマの塩焼きが自らの脂でじゅわじゅわと泡立ているのが見える。この光景を眺めているだけでお腹が空いてくる。きっと今日の疲れが吹き飛ぶぐらい美味しいだろうな。楽しみだ。



この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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