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転生料理人の異世界探求記  作者: しゃむしぇる
四節 ヒュマノファイトに向けて
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第197話 ジュエルイーターの唐揚げ

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 食卓を囲んだところで、一斉に手を合わせると、みんな俺の一声を待ってくれていたので、手を合わせながらいつもの食前の挨拶を口にした。


「いただきます。」


「「「いただきまーす!!」」」


 みんなで一斉にいただきますと挨拶をしてから、俺はまず塩水で味をつけたジュエルイーターの唐揚げを頬張る。


「んっ!!これは美味いっ!!肉も柔らかくて、尚且つジューシーで……この味は何だろう。鶏に近いような味だけど鶏じゃない。これがトカゲの味なのかな。」


 これは初めて食べる肉の味だ。トカゲ肉は日本にいたときにも味わったことは無いけど、なかなか癖になる味で美味しいな。


 自分で味わった後みんなの反応を窺うと、みんなの反応もかなり上々で皆一様にほっぺたが落ちそうになっていた。


「これ美味し~っ。日本酒と相性ばっちりだよ柊君。」


「シアこれ大好きっ!!いっぱい食べる~。」


「自分もいっぱい食うっす!!めちゃくちゃ美味しいっす~。」


「これはまた太ってしまうかもしれませんね。ご主人様、責任は取ってください。」


 そしてみるみるうちに山盛りになっていた唐揚げと、みんなに盛り付けられたホワイトライスが無くなっていく。それが全部無くなる頃、みんなのお腹も真ん丸と膨らんでいた。


「ぷっはぁ~、もう食べれないお腹いっぱ~い。」


「シアもおにゃかいっぱい!!」


「みんなお腹いっぱいになったようで何より。」


 みんなお腹いっぱいになったことに一安心しながら、俺は空になったお皿を片付ける。その最中ミカミさんがジュエルイーターの皮の話題を持ち出した。


「そういえば、明日だったよね?ジュエルイーターの皮がオークションに出されるのってさ。」


「そうみたいですね。」


「最終的にどれぐらいまで金額が跳ね上がるか、気にならない?」


「正直めちゃくちゃ気になりますね。」


「それじゃあ明日は王都に直行で決定だね!!どれだけ金額が大きくなるかこの目で見に行こう。」


「それも良いんですけど、バーバラさん達が試作品を持って来そうじゃないですか?」


「あ、そっかそれもあるんだよね……。」


 ミカミさんが少し難しい表情を浮かべると、突然部屋の中に魔法陣が現れた。そしてそこからカリンさんが現れる。


「邪魔するのじゃヒイラギ殿。」


「か、カリンさん?」


「悪気はなかったのじゃが……先ほどの話、盗み聞きさせてもらったぞ?」


 くつくつとカリンさんは笑うと、指を1本ピンと立てながら言った。


「ヒイラギ殿たちの位置は、既にワシがマークしてある。故に、どこに居てもこのように飛んでこれるというわけじゃ。」


「ってことは、王都に居ても試作品が出来上がったら来てくれるってこと?」


「うむ、何処に居ようともすぐに駆けつけるのじゃ。そういうわけで、ヒイラギ殿の気の赴くままに行きたいところへと行ってもらって構わぬ。」


「だってさ柊君。じゃあ明日王都に行っても問題ないね。」


「そうですねミカミさん。」


 明日の予定が1つ決まったとき、ルカが手を挙げた。


「私はいかが致しましょうか?」


「ルカちゃんは、ミハエル君たちの護衛を引き続きよろしく頼むよ。」


「承知しました。お任せください。」


「うむ、予定は決まったようじゃな。では伝えることは伝えた故、ワシはそろそろお暇させてもらおうかの〜。」


「わざわざありがとうございました、カリンさん。」


「構わぬ、友のためなのじゃ〜。ではの、おやすみなのじゃ〜。」


 にこやかに微笑みながら、ヒラヒラとこちらに手を振って去っていった。彼女が去っていったあと、俺達も眠りにつき、1日を終えた。




 翌朝、目覚めたあと軽い朝食をとって俺達は鍛冶屋へと赴く。すると、鍛冶屋では既にミランダさんがミカミさんの設計図通りに作った調理器具を用意して待ってくれていた。


「やぁやぁ、ミランダちゃん。例のものはできてるみたいだね?」


「もちろんさ、一応要望通り作って動作確認も済ませてあるけど……確認してくれるかな?」


「わかりました。」


 微塵切り機の中に野菜の切れ端を入れて、試しに紐を引いて回してみると、あっという間に野菜の切れ端が微塵切りになってしまった。


「おぉ、完璧ですね。これなら問題ないです。」


「ちゃんと要望に添えたかな?」


「はい、あとはコレを大きくしたものを出来ればもう一つ……。」


「これと同じ構造で大きくすればいいってこと?」


「できますか?」


「ふふ〜ん、任せてほしいね。もう構造は頭の中に入ってるし、素材も余ってるから余裕で作れるよ。ただ、出来ればちょっと報酬は弾んで欲しいかな〜……なんて?」


「良いですよ。じゃあ俺達今から王都に行ってくるので、その後また受け取りに戻ってきますね。」


「はいは〜い、言うまでもないと思うけど、旅路にはくれぐれも気をつけてね。」


 ミランダさんからまずは設計図通りに作ってもらった微塵切り機を受け取って、新たな製作依頼をしたあと、俺達はいよいよ王都へと向かって旅立った……。


 ちなみに今回もグレイスに王都までの道のりは飛んでもらった。



この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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