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転生料理人の異世界探求記  作者: しゃむしぇる
三節 他種族との交流
182/304

第182話 残党を探して

昨日のうちに書ききれませんでした。すみません。本日もう1話投稿します。


 迫ってくるオークを切って倒し、切って倒し……そんなことを続けて数十分……ようやく目の前に立っているオークの姿はなくなっていた。


「ぜぇ……ぜぇ……つ、疲れた。」


 息を切らしながら、すでに肉となったオークをマジックバッグの中に詰め込んでいく。とてもじゃないけど、シアには見せられないショッキングな光景なので終始シアの視界はルカが封じてくれていた。


 オーク肉を回収していると頭の中に声が響く。


『レベルアップに必要な経験値を満たしたためレベルが上昇し、レベル60になりました。レベルアップしたためステータス情報が更新されます。』


「あ、レベルアップしたみたいです。」


「おっ、どれどれ~。今度のでレベルは60かぁ。まぁまぁまぁ、倒した数とオークの強さに見合ってる……のかな?」


「どうなんですかねその辺は、ちょっとわからないです。」


 疑問に思っていると、頭の中にもう一度声が響いた。


『武器のスキルが発動します。討伐したオーク、並びにオークエリートが所持していたスキル……体術Lv3、剣術Lv4を奪い取りました。』


「今度はスキルが奪えたって通知ですね。」


「体術スキルに剣術スキル、悪くはないんじゃない?ヒュマノファイトでも活躍してくれそうなスキルだね。」


 今回オークをレヴァで倒したらスキルが手に入ったけど、この前ポイズンナーガを倒した時はスキルが入手できなかったな。これには何の違いがあるんだろう?失敗とかそういうのもあるのかな?そんなことを考えながら、俺はそこら中に散らばっているオーク肉の回収に戻った。


「うは~、その腹のところの肉とか脂がのってて美味そうっす~。」


 俺が手にした肉の塊を見てグレイスが今にも涎を垂らしそうになっている。


「確かに美味しそうな肉だな。脂と肉の比率も良くて……これは確かオークエリートの肉だったかな。」


 鑑定で確認してみると、手にしていた肉の塊の正体は、オークエリートのバラ肉だったことが確認できた。


「バラ肉っていえばさ、私久しぶりに角煮食べたくなってきちゃったな~。」


「角煮ですか?仕込むのに時間がかかるので明日になっちゃうと思いますけど……。」


「美味しい角煮が食べられるなら、全然かまわないよ柊君。1日でも2日でも何日でも待とう。」


「1日あれば十分です。じゃあ帰ったら仕込んでおきますね。」


 そんな約束を交わしながら、辺りに散らばっていたオーク肉を全てマジックバッグの中に入れて、いよいよマンドラゴラの生息地となっている森の中へと足を踏み入れた。


 森の中はなかなか悲惨な光景が広がっていて、食い散らかされたマンドラゴラらしきものが辺りにたくさん散らばっている。


「マンドラゴラがたくさん食い散らかされてる。」


「でもこうやって無残に喰い散らかされてるもの1個1個が、金貨50枚ぐらいの価値があるって考えると……余計になんかもったいなく感じるよね。」


「間違いないですね。」


 でも幸いなことに、まだ周辺にマンドラゴラっぽい葉っぱが、地面からぴょこっと出ていたりしているから全滅は避けれたみたいだ。


「さて柊君、さっきだいぶ倒したけど……念のため残党がいないかしっかり確認してからエミルに帰ろう。」


「了解です。」


 それからマンドラゴラが無事なことを確認しつつ、オークが残っていないか探索を進めた。1時間ほど歩き回り、オークの姿が見えないので、ミカミさんが声を上げた。


「オークって、さっきの突撃で全部だったのかな?」


「結構探して回りましたけど、全然見つかんないですね。」


「う〜ん、杞憂だったかな。」


「何か気にかかることでもあったんですか?」


「いやね、あのオーク達……妙に統制が取れてるような動きだったんだよねぇ。」


「オークエリートが統制をとってたんじゃ?」


「いや、そもそもオークエリート自体が何か、統制を受けていたように感じたんだけど……。」


 キョロキョロとミカミさんは、辺りを見渡してみるが、周りには木々があるだけ。


「あ、そうだ柊君。魔法でさこの近辺に強い魔物がいないかどうか調べてくれない?」


「や、やってみます。」


 調べる……と言ってもどうイメージしてそんな魔法を実現しようかな……そう悩んでいると、ミカミさんが助言をくれた。


「柊君、良くあるレーダーみたいな感じでさ、自分よりもレベルの高い反応を表示する〜って感じで良いんじゃない。」


「わかりました。」


 必死に脳内でレーダーをイメージしながら、ミカミさんの言った条件を付け加えていくと、突然俺を中心にポーン……と音の波が広がっていった。そして目の前に広がったレーダーのような画面に、赤い1つの点が映し出される。


「ビンゴ……やっぱりいたね。」


「向かいますか?」


「もちろん、この元凶を元から絶たないとね。もしかすると、オークエリートよりももっと美味しいオークかもよ?」


「行きます。」


 可能性の話とはいえ、俄然興味が湧いてきた。俺はレーダーを頼りに、赤い点の方に走って向かうのだった。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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