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転生料理人の異世界探求記  作者: しゃむしぇる
二節 陰謀渦巻くオークション
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第123話 ギャンブル

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 巨大なカジノの中では、いろんな賭け事が遊べるようになっていた。俺でも知っているポーカーのようなトランプを使ったものから、ルーレットのようなもの……果てにはスロットのようなものまでおいてある。


「ほぇ〜……オークション会場とカジノが併設してあるんだ。」


「ミカミさんは賭け事とかやったことあるんですか?」


「まぁ、ほどほどにやった事はあるよ。向こうでは絶対勝っちゃうから、あんまり自分から進んでやることは無いけど。でもまぁ、今の状態ならけっこう楽しめるかもね!!オークションは今日開催じゃないから、試しにやってみよっか柊君。」


「ギャンブルとかやったことないんですけど、大丈夫ですかね?」


「きっとビギナーズラックが何とかしてくれるさ。」


 いざ賭け事を始める前に、俺はリタに金貨を10枚手渡した。


「はい、リタもこれで遊んでみるといい。」


「こ、こんなに貰ってもいいんですの?」


「あぁ、もしかするとお金も増えるかもしれないからな。もし増えたら返してくれればいいよ。」


「……感謝いたしますわ。わたくしも賭け事の経験はありませんけれど……必ず増やしてみせますわっ!!」


 そう意気込んで、リタは金貨10枚を握りしめて歩き出していった。それを見送った後、俺はミカミさんと一緒にカジノの中を少し回ってみることにした。


「柊君はどんな賭け事をやってみたいとかあるかな?」


「できれば簡単なのが良いですね。あそこのルーレットとか、どこに玉が入るのか予想するのだけですし……。」


「確かにね、これなら初心者でも全然遊べるね。」


 そして空いていたルーレットの台に腰掛けると、ディーラーの人が何番に賭けますか?と問いかけてくる。


「お客様、どこに賭けられますか?」


「えっと……どこがいいかな?」


 かけられる数字の幅は全部で1~42番まで。その数字が赤色と黒色の二色で分けられている。玉が入るのはどれか一つだから、的中させる確率はかなり低い。


「赤色の23番で。」


「金額はいかがいたしますか?金貨5枚からの受付となりますので、ご注意ください。」


「じゃあ金貨5枚でお願いします。」


 赤色の23番の番号が書いてあるところに金貨を5枚重ねて置いた。すると、ミカミさんがくすくすと笑みを浮かべながら言った。


「ほほぅ、1点賭けとは……なかなかギャンブラーだね柊君。」


「え、これって……あっ。」


 ルーレット台の横に張り出されていたゲームルールを見て、賭け方がいろいろあるという事を知ったが、時すでに遅く、ディーラーがルーレットを回転させ、玉を弾き入れていた。


「さぁさぁ、何番に入るかな~?」


 少し不安になりながら玉が何番に入るのか、結果を見守っていると、まるで導かれるように転がっていた玉が赤色の23番のポケットに納まった。


「あっ!?」


「おめでとうございますお客様。ストレートアップでしたので、倍率は30倍となります。」


 さっき賭けた金貨5枚が白金貨1枚と金貨50枚になって、手元に返ってきた。思わず唖然としていると、ミカミさんが隣で大喜びしている。


「うっひゃ~、大勝ちだよ柊君!!さっすが、ビギナーズラックは侮れないね。」


「ぜ、絶対マグレですよこんなの……。」


「ふふふ、()()()()()()()()?」


 ミカミさんが意味深なことを言った後、ディーラーの人がゲームを続けるか問いかけてきた。


「もう1ゲーム遊んでいかれますか?」


「あ、ど、どうしようかな。」


「今勢いに乗ってるんだし、もう一回賭けちゃおうよ柊君。」


「……わかりました。じゃあ今度は、さっき勝った分の白金貨を賭けてみます。」


 さっきとは金額が違うので、今度は賭け方を変えて当たる確率を上げようと思ったが、ミカミさんがそれを許してくれなかった。


「ダメだよ柊君、賭け事は押すべき時に引いたら負けるのさ。だから、ここはまた1点賭けだよ。」


「え、えぇ……でも白金貨ですよ?」


「大丈夫、私を信じてよ。」


 そう言われたら信じる他ない。俺はミカミさんに言われた通り、1点賭けをすることにして、今度は黒色の2番に賭けた。


「では、受付が終了しましたので、ルーレットを回します。」


 そしてまたルーレットが回り始め、ディーラーの人が玉を弾くと、今度は何度も回って焦らすような動きは見せず、弾いた玉が吸い込まれるように黒色の2番のポケットに納まった。


「え、は、入った……。」


 驚きを隠せずにいたのは俺だけじゃなく、周りで賭けていた人たちも、ディーラーの人までも驚きで表情が固まってしまっていた。そんな中、ミカミさんだけはニヤリと笑って、こちらに視線を向けてきた。


「ねっ?私を信じて良かったでしょ?」


「は、はい。」


 一瞬の沈黙の後に、ディーラーの人が恐る恐るこちらに金貨を30枚差し出してきた。


「さっ、ここらが引き際かな。また別なのを見にいこっか柊君。」


「わかりましたミカミさん。」


 白金貨を30枚受け取ってマジックバッグにしまい、俺はミカミさんと共にルーレットの台を離れた。すると先ほどまで俺が座っていた席に、飛びつくように別な人が座りギャンブルを始めていた。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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