表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法と勇者とねこぱんち  作者: 赤井 ねんど
6/16

脱獄

「ええ!!脱獄すんの!」


「ああそうだ。」


猫はウンウン頷いた。


「3年も経ったら私は蒸発してきっとこの世に居ないだろう。だから今から脱出するのだ。」


えー、でもこれまた犯罪だー……


「いいからさっさと準備しろうぅ!ほらさっき咥えて持ってきたんだぞ感謝するんだな勇者。」


牢屋の外をよく見ると昼に買った俺のおニューの装備があった。


「おおーー!!我が愛しの装備さん!!」


シマシマな服を脱ぎ捨てて装備を元に戻した。


「お前が裸になると昼のこと思い出すな。ブフッッ」


猫が思い出して吹き出した。


「ばか!!!忘れろ!!!」


俺は恥ずかしくて手をブンブン降った


「あれ?鉄の剣は??」


勇者の象徴、ツルギが見つからない。


「ああ、重かったから置いてきたぞ。」


「おおおおい!!!大事なものなんだぞ!」


「しょうがないであろう。私に無理をさせるな!」


俺はしゅん……と落ち込んだ。また買えばいいか……


よし。準備OK


「でもどうやって鍵開けるんだ?猫。」


「開けるにはな……」


猫はそう言ったかと思うと、ゆっくりと二本足で立ち、俺をビシッと指さした。


「私の頭を撫でろ!!」


「……はあ??」


「私は触れられてる時に徐々に魔力を吸収できるんだ。王に撫でられた時も少し頂いたぞ。」


猫はニヤリと笑った。


「え、王様にも魔力あるの?」


「魔力は誰にでもあるものだよ勇者。さあ撫でろ!!!!」


「いちいち上から目線で言ってくるから腹立つなあこいつ……」




なでなでなでなで


お膝の上に座らせた猫を撫でる。


「ゴロゴロゴロゴロ」


あらヤダ癒される……(きゅん)


「撫でてる勇者も、手がジワジワ気持ちいだろ。吸われてれる証拠だ。」


「え、ちょっとこわい。そんな事言わないでよ……」



なでなでなでなで



「猫。お前ってさ、呼び名あるのか?」


「ゴロゴロゴロゴロ」


「気持ちよさそうにしてないで、きいてるか??」


「ああ聞いてる。なかなか勇者はテクニシャンだな。撫でるの辞めてくれなきゃ話せないくらい気持ちいのだ。」


 猫は満悦そうな顔をしている。


「私の名前はクロエだ。」


「なるほど!クロエか!いい名前だなぁ。俺の名前はギルだ。よろしくな?」


 ギルはそう言いながらしっぽの付け根を撫でる。


「むうう、そこは……。勇者ギル。お主分かっておるな。」


「まあな。猫のことならなんでも知ってるぞ。実家で飼ってたからな。」


「も、もう大丈夫だ!充分チャージできただろう……」



「……なでなで」



「うあ、もういいってば!!やめろ!!ギル!!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ