3話 噂と現実
ちょっと長くなってしまいました!どうしてもセリフ多めになっちゃうのどうにかしないとと思っています
カーテンも掛かっていないこじんまりした部屋の窓から朝の陽光がアルクの顔に覆い被さる
「眩しい…」
朝の光に目を細めていると外から凄い勢いでこの部屋へ向かってくる足音がある
「おっはようございますピョン!」
その掛け声と共にラビィが部屋へ入ってきた
「ノックくらいしたらどうだ?」
「それは失礼したピョン」
数秒前まで立っていたラビィの耳が少し下がっている
「まあいいけど、それよりお前の朝は早いだな」
「はい!宿屋の娘たる者!お客さんには快適に過ごして欲しいピョン!だから日が上がらない内から朝ご飯の準備をするピョン」
「って事で!朝ご飯の準備はできてるピョン!早く準備して下に降りてくるピョンよ」
そう言うと気分高らかに部屋を出て下の階へ降りていった
「まったくあのお転婆娘め快適に過ごして欲しいなら部屋のノックくらいしろってんだ」
ラビィに対する愚痴を交えつつ着々と準備を整えていく
準備を終えると部屋を出て階段を降りていった
「あっ!アルクさんここです、ここに座って下さいピョンね」
ラビィに言われるがままにカウンター席へ足を運んだ
「それでは当宿屋自慢の朝の人参定食!食べて下さいピョン」
「なんだこれ人参ばかりじゃないか」
人参ご飯に人参スープおまけに人参サラダまで、まるで人参のフルコースだ
「いただきます!ますば人参ご飯から…」
パクッ
「う、うまい!ラビィこれ凄いよ!もちもちのお米に人参の程よい甘さが絡みついて口いっぱいに広がる」
「喜んでくれてラビィも嬉しいピョン!それよりこの後の予定は決めてあるのかピョン?」
「あぁこの後はギルドに行って、入れてくれるパーティーがないか探してみる、俺はヒーラーだから仲間がいないと何もできないしさ」
「なるほどピョンね、なら気をつけた方がいいピョン今朝アルクの事であまりいいとは言えない噂を聞いたピョン」
それでか…下に来てから妙に他の客から視線を感じるのは
「忠告ありがとう!一応気にはとめておくよ」
朝食を完食したアルクは宿屋を出てギルドへ向かった
宿屋を出ると日が上って数時間しか経っていないと言うのに人通りも多く活気に溢れていた
「ここからギルドまで15分くらいか…」
しかし何か視線を感じるまぁ気にするほどでもないか
アルクは向かってくる人を避けながらギルドへ向かった
「さぁギルドだ取り敢えずパーティーに入れて貰えないか手当たり次第に聞いてみよう」
アルクがギルドの扉を開くと外まで伝わってきたイキイキした空気は一変して不穏な空気へと変わった
「あの!」
クエストが張り出される掲示板の前に立っている見た感じヒーラーがいないと思われる3人に声をかけた
「俺はアルクといいます!ヒーラーとしてパーティーに入れてもらえませんか?」
3人組は明らかに嫌な顔をした
「おいおい!そりゃないぜ〜誰があんちゃんみたいな無能ヒーラーをパーティーにいれんだよ!」
感じの悪い4人組が暴言を交えながらこちらに近づいてくる
「なんだと!どう言う事だ、俺が無能だと」
「だってそうだろうよ?あんちゃんは仲間を置いて逃げるような腰抜けなんだろう?そんな奴に背中を任せるなんざ怖くて怖くて出来ねぇですぜ」
「俺はそんな事はしない!なぜ俺が仲間を見捨てなければいけない!?いったい誰がそんな事を?」
アルクの表情には怒りと焦りの色がみえていた
「勇者様が言ってたんですよ、あぁ〜勇者様はこうも言っていました、アイツは言葉巧みに人を騙すから気を付けろと」
「アイツらか…!?」
「正直ワシら冒険者も迷惑なんですはあんちゃんみたく仲間を見捨てて逃げる臆病者だと思われたら、なのでさっさと出ていちゃあくれやせんかね?ね!?皆んなもそう思うでしょ!?」
【あ、あぁそうだ!?出ていってくれ!】
【出てけ!出てけ!】
その瞬間ギルドでは怒涛のコールが鳴り響いた
「いいぜ出ていってやる…昨日の事を忘れていた俺が馬鹿だった仲間なんざ…もう要らねぇよ!仲間になった所でどうせ裏切られるだけだ…なら俺は1人でいい」
そう言うと飛んでくる罵声に耳を塞ぎながらギルドを後にして、武器を扱う店に向かっていった
「そうだ俺はもう1人だ、なら俺にはこれから1人で戦っていけるような力が…武器が必要だ…!向かってくる敵を全て薙ぎ払える武器が」
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