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0-1話 ナビAIに名前をつけました


改めて、そのAIを見ながらなんとなく思う。


……のじゃロリというやつか。萌え系の美少女がナビが担当。

まあ、掴みとしては悪くないかもしれない。

いや、デザインも綺麗だし、このナビのグラフィックを見る限り、相当技術力は高そうに見える。

正直B級MMOと思っていたのだが、人間と同じに見えるAIを実装とか思ったよりも期待が持てる可能性がありそうだ。

システムがクソじゃなければいいけどなぁ。


しばらく俺の反応がなかったからだろう、AIの方は頭上に疑問符を表示する。


『どうしたのじゃ。黙り込んでしまって……まさか私の可愛さに見ほれたとか? それは照れるのう』


何を勘違いしたのか、微妙に顔を赤らめるAI。

感情表現まで再現か。面白い機能をナビにつけているなと思っているが、このままだと話が進まなさそうだ。

仕方ないのでこちらから口を開くことにした。


「よろしく。それで、まずは何をすればいい?」

『始めにやることは決まっているのじゃ。私の名前を決めてほしいのじゃ!』

「ミリン」


自分のアバター作成ではなくAIの名前決めが始めか。

凝る人は凝るだろうが、ナビAIの名前など適当でいい派が自分だ。

ぱっと思い浮かんだ言葉で決めてしまう。

と言う訳で、親に頼まれた買い物メモにあった中から適当に決めた。


『……ミリン。ま、まあいいのじゃ。私はこれからミリンじゃ。とりあえず先に進めるのじゃ』


ちなみにAIの名前は後で変更も可能なのじゃ、と言いつつ話を進める

相当不満はありそうではあったが、ミリンはナビゲーターとしての仕事を優先するようだった。

後で、ちゃんと名前を考えてた方がいいかもしれないな。

感情ありのAIだとすると好感度を下げるのはよろしくなさそうだった。


『次はキャラメイク、と言いたいところじゃが、実際やれることはほとんどないのじゃ。

リアル肉体にも影響を与えるゲームの都合上、あまりリアル肉体とアバターの体形を変えるとゲームがやり難くなるのじゃ』

「それはまた、珍しいな」

『それでもゲームを進めるといじれる所が増えるらしいのじゃが、まあそれはこれからのお楽しみということじゃ』


大体この手のゲームはもう一人の自分として目一杯いじるものだが……と思っていると、ミリンは鏡を取り出した。


『まあ、今はこんな感じじゃ。基本的に貴公がリアルで努力すればなれる容姿という設定で作成されているのじゃ』


鏡に映された自分の姿をまじまじと見る。

なるほど、黒髪、短髪までは変わらないが、体形がスポーツする人間特有の引き締まった肉体になっている。

今の自分よりもすらっとしていて、自分が考えていた以上に格好いい……はずだった。まあ自信はないが。

顔が所詮俺ベースだしなぁ。


『まあ、容姿については先ほども言った通り変更可能ポイントが増えていくのじゃ』

「なるほどなぁ」

『さて、次は能力とスキルじゃが、これも今の貴公のリアル技能が色濃く反映されているのじゃ』


そう言われて、自分のステータス画面を開いてみる。


能力の方は

HP 100 MP 10 SP10

力12 素早さ8 体力11 知力10 


基本スキルは

剣 1 機械操作 1


システムスキル

会話補助 1 索敵1


が付いていた。


「数字だけ見ても意味が分からないな」

『まあ、今の所一般人に毛が生えた程度じゃ。行動次第で基本スキルは増えたり上がるようになっているのじゃよ』

「なるほど選択式じゃないんだな」

『リアルにも影響を与えるからのう。数字を弄っただけで強くなるのはつまらんのじゃ』

「スキルが2種類に分けられているけど、どういう意味だ?」

『基本はゲーム内で上げられるスキル。システムはスキルポイントを貯めて、ホーム内でのみ上げられるスキルの事じゃ』

「なんでそんな分け方を?」

『システムスキルの方はあくまでゲーム内を快適にするためのスキルじゃからな。リアルに反映されないスキルとして適用しているのじゃ』

「なるほどな……」


プレイヤーに直感的にリアルとゲーム内を分けさせるためか。

本当にリアルに反映されるなら、だがな。


ミリンは説明口調のまま、指をピッと一本伸ばす。


『後は魔術属性値があるのじゃ。火、水、風、土、光、闇とあって初期は1~9までじゃ。

勿論高い数値の方が強力な魔術を使用可能になるのじゃ』


属性値ねぇ……と、そのパラメーターを見る。


火2、水3、風1、土1、光2、闇10


「……なあ、ミリン」

『なんじゃ?』

「闇の属性値が10になっているんだが」

『……ちょっと、運営に相談するのじゃ』


そういって、ミリンは空中を操作しスクリーンを出す。

どうやら予想外の事だったらしい。

そこに運営らしき人影が写っていたが、ここからでは良くは見えない。

というか、AIが運営に相談するのか……。ますます人間として扱った方がいいのかもしれないな。


しばらく、話し合っていたが、ミリンは頷くと、通信を切ったようだ。


『バグとかではないようです。本当に貴方の適性がずば抜けて高かっただけ。特にプレイに問題はないわね』

「ミリン。口調」


どうやらあののじゃ言葉はキャラづくりの一環だったようだ。というかキャラ作りなんてするんだな……

ミリンは慌てたように口を手で押さえ、次に深呼吸する。


『ま、だからと言って言いふらさない方がいいのじゃ。気を付けるのじゃぞ』

「分かった。後確認することは?」

「後はゲーム内で……あ、一つ忘れておったのじゃ」

「ん? なんだ?」


AIが忘れるって……いや、そういう設定のなのか。


『ゲームは一日一時間なのじゃ。一時間たつと、自動的にログアウトじゃ』

「まあ、それはVRゲームとして当然だがな。体感時間はどれくらいになる?」

『ゲーム内では一週間じゃ』

「結構な体感時間の加速具合だな」


大手でもそこまでの加速率はなかった気がする。

本当に無名のメーカーが作ったとは思えないが……案外大手が実験作として作ったのかもしれないな。

そこまで考えて、こちらから聞かなければならないことを思い出した。


「そうだ。友達と同時に入る場合はどうすればいい?」

『ああ、その場合はホームで相手のIDに対してCallすることでホームがつながるのじゃ。

そしたら相手を招待してホームに呼べばいいのじゃ』

「なるほど……」

『本当ならロビーを実装する予定なのじゃが、まだ登録人数が2人でのう。経費節約のため後回しになっておるのじゃ』


事前に聞いていたミキのIDへCallする。

同時にとてつもなく不穏なワードを聞いた気がする。

確か、このゲーム、配信開始から3日は経っているはず。

まだ2人という事は、俺たちが入るまで、誰もプレイしていないという事になる。

つまりこのゲームは初動を確実に失敗しているゲームという事になる。


「……あれ? 2人?」


一瞬ミリンがハッとした表情をし、すぐに無表情を保つ。

俺が考えたことを正しく理解したのだろう。

凄いなぁ、このAI。と思いつつも、現状を聞くためミリンへと口を開くことにした。


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